ペットは飼い主に似る「……」
六道骸は困惑していた。
原因は目の前にいる生き物だ。
それはちょこん、とテーブルの上に乗り、首を傾げ油断なくこちらを見つめている。
雪のように白い羽毛に、鋭い目つきの猛禽類。
フクロウだ。
クロームの目を通して観察した所によると、こう見えて匣兵器というれっきとした兵器らしい。
戦闘になった際に使うか、くらいに軽く考えていた骸だったが、クロームから「骸様、戦闘で使う気があるならまずムクロウと仲良くなるのが先…」としつこく言われてしまい、仕方なくクロームの体に憑依して出てきてみると目の前のテーブルにそれは居た。
しかしクロームと交代して時間が経っても1人と1匹の距離は縮まらず、この状況はずっと変わらなかった。
3312