守られたくない!② 目を覚ましたぼくの視界に最初に映ったのは、見慣れない部屋の光景だった。ベッドに横たわったまま部屋の中を観察する。
六帖くらいの洋室。ぼくが寝ているベッドの他に、机やカラーボックス、クローゼット。カラーボックスには雑誌やCDが並んでいるようだ。
ここ、どこだっけ……。ぼくの記憶が正しければ、杜王町にそっくりのパラレルワールドに来てしまって、なぜか吸血鬼みたいになっていた裕也に襲われて、仗助と億泰と康一くんに助けられて、学生寮の仗助の部屋に連れて来られたのだ。裕也に血を吸われてから体がおかしくなって、まるで媚薬でも盛られたのかってくらい、体は熱いし何をされても気持ちよくてたまらなかった。仗助に何度もイかされて、やっと体の熱が解消された。この部屋で仗助といろいろやったことを思い出し、不覚にも顔が熱くなる。いや、別に向こうでも仗助とは付き合っていたしセックスだって何度もした仲だけど、昨夜ぼくの世話を焼いた仗助は全くの同一人物というわけでもないし、実質初対面だ。
12014