左@萌え垢☆quiet followTRAININGエイプリルフールネタで、アロルクです。カレンダーに振り回される話。 #アロルク allRounder 「おはよう、アーロン!」 今月は偶然にも、というより予定を合わせて、二人はルークの家にいた。アーロンはといえば、自国で活動をしたかったのだが、アラナに「久しぶりに恋人に会ってきなさいよ。ここんとこ、ずっと仕事続きじゃない」と言われ。勿論、反論したのだが「命は有限なんだから」と言われてしまえば、その口を閉ざし、頭をガジガジと掻きながら船の手続きをするしかなかった。 一方のルークは、アーロンが来るんだ! と犬の様にはしゃぐ気持ちを押さえて、溜まった仕事をまるで高性能なコンピューターの如く、高速処理をし、季節外れの長期休暇を取ったのだった。これには職場の人間も、あの勤勉すぎる男が居なくなると、内心でパーティーを繰り広げていた。 そして、ルークの家に来たアーロンはと言えば、「おう、開けろ」の一言でドアをガンガンと叩き、家から飛び出してきたルークにまるで犬の様に腰に手をまわされて、寛大なハグをされるのだった。 それを首筋を掴んで、釣り上げて家の中にポイっと放り投げ。「肉5キロ……いや8キロ」その内心には、久しぶりに会うことの出来た恋人への喜びの余り、食欲が爆発してるという事情があった。 ルークにしてみれば、いい迷惑なわけだが、本人はニコニコと常に笑っていて、「じゃあ、あと3キロプラスで買ってくるよ!」といって、部屋を飛び出そうとし、その走り出そうとした首筋を再び片手で掴み上げ。「オレが居ねぇと迷子になるだろ帰巣本能のないドギー」とその背をドンと叩き、一方のルークは痛っと言いながら「僕の住んでる町なんだから、迷子になるわけないだろう! それに僕は警察官だ! この近辺には慣れてる!」と反論をし。その言葉を聞いたアーロンは、ゲラゲラと笑い。そうして、二人で買い出しに行くのだった。――そうして、買い出しから戻った二人には両手いっぱいの食糧があるのだった。それも、とびっきりの笑顔をつけて。「ふぁ~おはようあーろん。君は朝が早いな……」「てめぇが遅すぎんだよ、ルーク」 アーロンは筋トレ用の道具で懸垂をしながら、ルークの言葉に息切れ一つせず難なく答える。ちなみに、ルークの家にスペースを取るような懸垂器具が置かれたのには理由がある。以前、アーロンがルークの家に来た時、適当なドアの入り口のひっかけで懸垂をしたのだ。その結果は言うまでもないだろう。身長が馬鹿に高く、体重も馬鹿に高い人間が、そんなところで懸垂をしたらどうなるか。ルークは修繕費にボーナスが羽を生えて天使と化したよと、しくしくと泣きながらアーロンの腹筋にパンチをした。しかし、アーロンは「ネコパンチとはいい度胸じゃねぇか」と爆笑をし。ルークは「これから君のことビーストって呼んでやる」と、明らかに反撃になれていない反撃をするのだった。「なぁ、アーロン! 僕は、えーっと……そう! 虫歯になったから、はずれまんじゅうを食べるのを止める!!」「そりゃあ、いい心がけじゃねぇか」「え、えと、僕が! 甘いモノを! 食べるのを止めるんだよ!」「だからなんだってんだよ。てめぇはちょっとは寿命を延ばす努力をしろ」 今日はエイプリルフール。親しい人になら、嘘をついても良い日だ。アーロンは内心、そのまま寿命を少しでも伸ばして、オレとずっと一緒にいろ、と伝えたいぐらいだった。だが、今日は日が悪すぎる。それはまた今度伝えることとしてだ。 アーロンはにやりと笑い、鋭い牙を見せる。「嘘はついちゃいけねぇって、施設の大人から習わなかったのか? なぁルーク?」「えっ、だって今日は四月一日……」「カレンダーを見てみろ、アホドギー」 そういって、ルークがリビングのカレンダーを見てみると、カレンダーは『四月二日』に丸が書かれていた。「えっ、嘘!? 僕、一日遅れで過ごしていたのか!?」 ルークは驚きに目を見開き、あわあわとアーロンの方を振り返る。彼はむっとした機嫌の悪そうな顔をしていて、ルークの方を鋭い眼光で見つめていた。「うわぁ、ごめんアーロン。僕、嘘をついちゃいけない日に嘘をついちゃった……」「……そんなにしょげるなよルーク。耳と尻尾が雨にでも濡れたみたいだぜ」 アーロンはリビングのカレンダーの前に居るルークに背後から近寄り、その背をぎゅっと抱きしめる。恋人の突然の行動にどきりとしながら、アーロンの方を見つめようとすると、アーロンはその大きな片手で、ルークの両目をそっと覆った。その手の温かさにどこかほっとしつつも、視界の見えない状態にちょっとした興奮を覚える。いや、駄目だ、まだ朝だぞ。この間のアレソレは忘れていなければならない時間帯だぞヒーロー!! と自分を鼓舞する。 そんな自分を差し置いて、アーロンはもう一方の手で、キュッキュと音を立てながら、何かをしているようだった。「ほら、目を開けてみろよドギー」 カレンダーを見てみろ。そう言われて、カレンダーを再び見てみると――「――えっ? 四月一日?」 二日だったカレンダーは時を巻き戻り、四月一日を指示していた。困惑の余りアーロンの方を見ると、彼はくっくと笑いだし、やがて、犬歯をむき出しにして大笑いするのだった。 何が起きたのか分からないルークの表情を見て、アーロンは片手に持ったペンを差し出す。戸惑いつつもルークは、そのペンを手に取ってみる。 それは、アーロンがやってきた日に、インクが切れたから代わりにコレを使えと言われて、渡されたペン。ルークはそれをまじまじと見てみたり、振ってみたり、逆さまにしてみたりするが、どうみても普通のペンだった。 その様子をみたアーロンは上機嫌そうに更にげらげらと笑いだし、種も仕掛けも分からないルークはむぅっとむくれる。「そろそろ、種明かししてくれよアーロン。今日は四月二日なんだろ?」「お前って一度こうだと思ったら、そう思い続けるよな。今日は四月一日で合ってるぜルーク」「えっ? でも、カレンダーは確かに四月二日を示していて……」「――それが『嘘』なんだよ、ルーク」 そのタイプのペンは、比較的新しいから、見たことないとは思っていたがな。まさかここまで上手くいくとはな! そう言って、アーロンはにやりと笑う。そうして言うのだ、ペンの尻を見てみろよ。と。「確かにこれちょっと、ぐにゃぐにゃしてるというか、見たことない形状のペンだな」 最初に見た時は、お洒落か何かだと思ってた。そうルークが告げると、アーロンは「だから、お前は思い込みが強いんだよ」とケラケラ笑う。 こういう時のアーロンはどこか子供っぽい。というか、これが彼の素の状態なのだろう。少しむくれていたルークもその笑顔を見て、まぁいいかと独り言ちる。「このペンはな、『フリクションペン』っていうんだよ。ほら、貸してみろ」 ルークからペンを受け取ったアーロンは、カレンダーの余白に舌を出した犬を描く。胸元でぷんぷんと怒りだした恋人をどうどうと鎮めながら、そのペンの下側でその絵を擦る。すると、その犬の絵はきれいさっぱり消えてしまった。「嘘だろ……。ほんとに消えるペンなんて存在するのか」 ルークはその妙技に舌を巻く。アーロンは胸元の恋人の頭をぽんぽんと叩きながら、種明かし満足したか? と問いかける。ルークは目を丸くしつつも、それに素直にこくこくと頷く。「まぁ、警察なんてお堅いところじゃ、こんな不正しまくりのペンなんて見る機会ねぇわな」 アーロンは見事に嘘にはまった相棒をフォローする。こうでもしないと、このお堅いヒーローは不正を見抜けなかったと落ち込むばかりだ。オレはなんて面倒臭い奴にはまっちまったんだか。そう思いつつ、ルークの体温を感じる。「って、もしかして君は、こっちに来た時から、このペンを用意してたのか!?」「おっ、ようやく頭が回ってきたかドギー」 まさかここまで見事に騙されてくれるとはな! そういって、アーロンは腹を抱えて笑い出す。ネタを仕込んだ甲斐があったもんだと言いながら。 一方のルークは、まさかエイプリルフールにここまで力を注ぐなんて……。君は嘘が苦手だと思っていたんだけどな、とくすりと笑った。「おっ、ようやく笑ったなルーク。どうだ、オレの用意した『エイプリルフール』は? どんな味だ?」「驚きどおしで、疲れちゃったよ。 でも、甘くて最高の味だよアーロン」 甘い? その感想にアーロンが首を傾げると、ルークは――。「――だって、君と過ごせる日が丸一日伸びたってことだからな」 そういって、満面の笑みでアーロンに正面から抱き着くのだった。 アーロンは「そうかよ!」といいながら、恋人をぎゅっと抱きしめるのだった。Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow 左@萌え垢DOODLEエロ初描きかもしれない。ぎゃえろ。脱いではいないです……。 左@萌え垢TRAINING将来少女の為に咲く少年の薔薇。 左@萌え垢TRAINING夏休みの長髪ショタギャリーさん 左@萌え垢TRAINING絵画の中の三人 左@萌え垢TRAININGその生命はガラスの様に強く儚く 左@萌え垢TRAININGショタギャリーさん今夜は夜更かし!! related works もだえDOODLEアロルク。名前の話。どちゃクソネタバレあり。らくがき顔漫画 5 cottonpiricaDOODLEワンドロお題で学パロ(アロルク♀)ルク♀なのでワンクッション。ヤンキーと優等生という王道も好きだし、幼なじみ設定も好きだし…とアレコレしてたら何故かルークに女子の制服着せてた…。金髪ショートの女の子が好きな所為かな。。。 1hF4nlDOODLE※女体化※フォロワーさんが誕生日お祝いに書いて下さった素敵小説の感想絵です。本当に可愛くて読むと幸せになれるお話なのですが、私の乏しい画力ではとてもその可愛さを表現できませんでした…。 bezel_arlkDONE捜査中キスしないと出られない部屋に閉じこめられた未満アロルク漫画 やおいです 8 おののぽてこDOODLEアロルク3本繋がり/豆まき/マーキング 5 もだえDONE完成)アロルクエロ漫画完成しました!お寿司だけでなくいろいろな食べ物スタンプをお与えくださりありがとうございました!描きたいものいっぱいあって大変ですが、この後日談もいつか描けたらと思って描き留めてあります。 27 うーだらりSPOILER続きが書けなかったんだけどエンド後の…アロルク…?このあと記憶喪失になったルークに翻弄されて最後のコマみたいな顔するアーロンがいっぱい出てくる漫画読みたいです、導入はフリー素材だから続き欲しい 2 kacyou_keylockDONE #アロルク版深夜の創作60分一本勝負『学パロ』で参加します。本編のネタバレっぽいのや色々混沌としてるのでワンクッション。にぎやかです。主に前半が。 6 水無月SPOILERワンクッションお試しも兼ねて。ミッション17辺りのネタバレ自宅アロルクif設定(※そしてこの設定の一部から派生した、友人作の青年ルクヒロ初夜翌日話(その節はご馳走さまでした…!)→https://poipiku.com/IllustViewPcV.jsp?ID=2082911&TD=4038445 3 recommended works keie2307TIRED #おそ松さんあたりとってセリフ入れた時点で止まってる漫画① 7 GACHA_gazankaDOODLE本日の妄想(一爆)https://twitter.com/gacha_gazanka/status/1046377352404451328?s=21 ポイピクのわこDOODLE帽子屋じゅうしまつくんのぼんやりした記憶の中、こんな感じで描きたい……と思ってたじゅうしまつくんの構図(左上)と、へそウォを確認した先にあった実際の帽子屋じゅうしまつくん。私「あ……帽子(=ポット)から直に……へぇ…(カップなんていらない…)」#おそ松さん ヵヵォDOODLEフルボッコの はつうめMOURNINGギャリー!!!イヴーーー!!!幸せになってくれぇぇぇ!!! あり太PROGRESS最近は公式に似せて描くのを頑張ってます。ポーズが思いつかないのでなんかいい方法あったら教えてください。 myseraviPAST愛すべきサイコパス namatamago625TIRED去年の夏ぐらいに赤面描きたくてかいたやつ 6 ほたるPAST妖怪松詰め合わせ〜✨\( *´ω`* )/✨長兄とトドちゃんと十四松がいます💕 6