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    butisann

    pixivにあげてないやつだとかメモだとか数枚だけ書いたのだけとか色々ぽいぽいしてます
    @butisann

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    butisann

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    ボタンひとつの続き、というかそもそものプロット兼全セリフだったもの。これに沿って描いていたので、セリフの側面で言えば完全版です。
    自分で掘り起こしたのでせっかくなので置いときます。

    ボタンひとつやりたい
    〇★たった一つの私怨を押しとおせなかったのはお前
    ★ボタンが違えば僕がお前
    〇★紅茶入れる
    ★きさまがいなければ地球は救えていない→救えていたさ、おまえなら
    >>>>
    ☆さとういれすぎだぞ


    【ボスと司政官の軟禁生活】


    クレイ・フォーサイトとリオ・フォーティアの両人を指定された居住区での軟禁処分とする。なお、その際衣食住は管理下内においての自由とするが、問題行為があった場合、その都度処分を裁量しなおすものとする。

    「………」
    「………」
    「プロメポリスの教育はずいぶん野蛮だったようだな、クレイ・フォーサイト」
    「……貴様なぜこれを了承した………」
    「了承するも何も裁判所が決めたことだ。(先に聞いてた)
    テロリストである僕は裁かれなければならない。貴様もな」
    「極刑制度は成り立たせておいたはずだ」
    「…貴様の目論見が明らかになっても、貴様の街を発展させた実績と、そもそもの目論見の目的で貴様を支持する層は根強くいる。瞬間凍結材は確実に市民の平和には役に立っていたわけだしな。
    そして僕は元バーニッシュとバーニッシュの家族、バーニッシュに同情的な意識を持つ市民から支持を受けている。聞いた話だがな。まあ貴様をさばいても、僕をさばいても、何かしらの反発が起きるだろうというのが今の政府の考えだ。それを抑える名分も力もやつらは持っていない」
    「職務放棄」
    「まったくだな。ちなみにこの居住区、包丁まで完備だ」
    「殺すか」
    「政府はそれを期待してるだろうな。
    僕かお前かがどちらかが殺されればその罪で裁けるし、片方は消えるし、僕らを凶暴な人間だと判断できる。そこで炎が出るか出ないかでもバーニッシュが本当に消えたかどうかがわかる…」
    「そうか。では、早くしろ」
    「…」「死にたがるなクレイ・フォーサイト。ガロが悲しむ」

    「………」
    「……(意外と素直な反応をするんだな)」
    「…私には関係がない」
    「ガロを愛してるのに?」
    「愛してない」
    ………。
    「あいにくと僕はこういうくだらない余興には答えてやる気はない。貴様もやりたければやればいいが殺されてはやらない。…クレイ」
    「なんだ」
    「紅茶に砂糖とミルクはいるか」
    「…………砂糖はいる」
    「わかった」




    (リオの手料理を食べながら)
    「いい加減私を殺したらどうだ、リオ・フォーティア」
    「僕の料理を食べながらする話がそれか?」
    「まずなぜ私とお前が食事を共にしなければならないんだ…」
    「お前が食わないからだろうが。皿を並べるのも一度の方が早い。僕が作ってるんだから文句言うな」
    「まずい」
    「そんな苦虫かみつぶしたみたいな顔で食べるからだ。味はおかしくない…はずだ」
    (はず…)
    「好みがあるならいえ。多少は合わせてやる」
    「……私を憎んでいないのか」
    「憎んではいるが、それでお前を殺すのは僕じゃない。政府は僕らを軟禁だと決めたなら、それに従う」
    「私怨では殺さない、と」
    ★「ふん、たった一つの私怨を押し通せなかったのはお前だろう」

    (黙り込むクレイ)
    (この男は、内情を明かさない。己の人間としての心を、言葉にしてこなかった男だ)
    (ああーーー存外、存外面白い男だ。底なし沼のような、浅瀬のような、子供のような…)
    (ボタンが違えば、僕がこの男であった可能性だって、)

    「…あいにくと、お前がよくよくあの男を愛しているのは僕から見ればあきらかだ」
    「節穴だな」
    「節穴なのはお前の方だ、クレイ・フォーサイト。認めた方が楽だぞ」
    「何を」
    「意図的に意識を憎しみに持っていこうとしているところで明らかだろうが。悪いがお前みたいな馬鹿のことは、ガロより僕の方がよくわかる」
    「貴様に私が理解できると?」
    「お前よりはなおそらくな。…だから死にたがるなクレイ・フォーサイト。僕は付き合ってやらない。もし自殺しようもんなら…そうだな、手足縛りあげて衣食住全部面倒見てやるから覚悟しろ。そうだな、特製ハンバーグを作ってやろう」
    「度し難いなこのがき…」
    「がき扱いされる覚えはない」
    「がきだろう…子供だ、貴様も……あの男も」
    「………いつか会える」
    「会いたくはない」
    「顔が正直だな…結局味はおかしいのか?薄いなら何か足すが」
    「普通だ」





    「ソファーで寝るなクレイ、風邪をひく」
    「………ほっときなさい……」
    「風邪をひかれたら僕が迷惑だから、ベッドに行け。連れて行ってやろうか?炎がないから手荒になるが」
    「世話を焼くな、子供の癖に」
    「じゃあその子供に言われないように生活してくれないか」
    「……おい、」
    「なんだ」
    「手」
    「手…ああ、さっき誤って火を触って」
    「冷やしたのか」
    「いや」
    「ばかが」
    (すっと立つクレイ。流水で冷やしてくれる)

    「……バーニッシュになったのは学生の時だといったな」
    「……そうだ」
    「救えなくてすまなかった」
    「ハッ、傲慢だな」
    「ああ、でも、そういう気持ちで生きていた。」
    「…」
    「お前もだろう」
    (ボタンが違えば、僕がお前の立場だったことだって、)

    「お前に私は救えない」
    「ああ」
    「私もお前は救わない」
    「ああ」
    「…貴様と私を一緒にするな。お前とあの男は、地球を救った」
    「間違えるなよ、貴様の研究に便乗して、だ。そもそも地球のマグマの話なんて僕は知らなかったんだ。クレイ、きさまが…!」
    「阿呆が。ちゃんと冷やせ」
    「……すまない」
    「私がいなくても、きっとやれた。貴様と、……ガロなら」

    (…痛い)
    (炎がないと、こんなにも痛い)
    (ガロはバーニッシュじゃないのに、戦えた)
    (遠いんだ…ガロ)
    (クレイも僕も、君のことがひどく遠く感じる)
    (さびしい)
    (やらなきゃいけないことに、使命に、罪に、まみれているんだ、僕たちは)

    「…あとは薬をぬっておけ。あまり触るなよ」
    「うん、ありがとう」
    「(ちょっとびっくりするクレイ。)…大事にしなさい(頭本ぽんくらいしてほしいな)」

    二人きりだ。ここに憎い男と、二人きり。
    この寂しさをわかるのも、きっとこの世で、互いだけだ。


    「ああそうだクレイ、ガロが来たがってるがどうする?」
    「……」
    「いい加減顔で表すのをやめろお前……」


    砂糖三つ入れるフォーサイト 「本性の出し方が子供かッッッ!!」








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