かねあいが二回目を迎えるまでの話(1作目)伸びてきた手に腕を掴まれて、真っ赤な瞳に強く射抜かれて。
『オレをオマエの、最後の相手にしろ』
そう、金城に言われてから、愛染の世界は目まぐるしく変化した。
触れる体温が心地好くて、交わすキスが気持ち良くて。
金城に触れられると、それだけでふわり、と気持ち良くなってしまう。
女の子とシてた時はいかに相手を蕩けさせてあげられるかを意識しながら触れていたから、何も考えず、ただシたい時にシたいようにするというのがどうにも新鮮で、けれど、自分の好きにして、相手の――金城の好きにされることが、こんなにも満たされることだったなんて、知らなかった。
男を──金城を受け入れる為の準備をする恥ずかしさも、慣れない異物感や苦しさも、そしてその先にある多幸感も。
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