正月ばくとど「餅何個いく?」
「3。爆豪は?」
「俺2。エビも2」
「あ、ずりい」
「ハッ、炬燵の虫になってる奴にはなんの決定権もねェんだよ」
「ぐぅ……」
年末年始特別警戒週間が終わり、やっときた正月休み。夜勤明けそのままふたりの休みを合わせられたのは幸運だった。ただ不幸だったのはふたりして夜勤明けだったことだ。
昨日の朝はあまりにも寒くて、爆豪は轟の左側を譲らなかった。両手はカイロを握りポケットinで肩は上がり肩凝り首こりを育成し続ける。そんな爆豪を不憫に思い人間ストーブ化を甘んじて受け入れていた轟が、哀れなものを見るような目で爆豪を見てきた。
家に帰ってもこの一週間まともに帰宅していない家は、ずいぶん寒いだろう。暖房をつけるにしても温まるまで時間がかかる。当たり前のように眉間に皺がよってしまう。
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