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    andrew_subac

    主に怪物ジュウォンシク的なものを置いています。

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    andrew_subac

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    Twitterで続けている漫画のようなものの続きです。
    同じものを「無題②」としてPixivにも上げています。
    こちらに上げる際に誤字他微修正しました。

    そもそもセックスと言うものにあまり良い印象を持っていなかった。
    あさましい程一つでも多くの機会を求めるクラスメイト達には辟易していたし、女性の体を誰かがあるいは本人が何か価値のある勲章や贈り物の様にやりとりしている様子にも鼻白むものがあった。
    それでもどうやら僕の無愛想でしつこく懇願して来ない所が気に入って近づく女性もいて何度か機会は持ってみた。その後女性達は漏れなく気に入ったのと同じ点に憤慨し、我慢ならないと去った。
    それはそれで構わなかった。体を差し出すからと突然態度を変える女性達のどのパターンにも違和感を覚えたし、何より不潔な場所やシャワーはおろかコンドームすら使わないセックスを望まれるのも嫌だったしキスから何から何もかもぬるぬるとした感じも、済んだ後シャワーを浴びに行きたくてそわそわするのも苦手だった。
    自分のタイミングでシャワーを浴びながら自慰をして済ますのが何より1番簡単でさっぱりしていて性に合っている、一生それで良いと思っていた。

    だからまさか自分がイ・ドンシクと言う男に対してこんな感情を抱くとは夢にも思わなかった。

    休日は少しでも長く彼の家で過ごしたくて前日はめいいっぱい働く。
    長距離運転の前にいくらか眠った方が良いのはわかっているのがつい気が急いでしまう。
    帰宅後すぐ出発するものの、到着する頃にはとっくに日付が変わってしまっている。
    彼の住まいは相変わらず施錠していない。
    ドアを細く開け、滑り込む。
    主の眠った家は胸を高鳴らせて高揚した僕を冷ややかに静まり返って迎える。
    なるべく静かにシャワーを浴び終える頃にはようやく気持ちも落ち着いて一緒に眠る事を許されたベッドへと忍び込む。
    暖かい彼の体にそっと腕を回しゆっくりと上下する肩を鼓動を感じながらその匂いを吸い込む。そうして休日を迎えるのはこれで何回目だろう。この上なく甘い幸せを感じる。

    ただ、この日は少し違った。
    抱きしめた彼の体はみじろぎしてこちらを向いた。
    「あ…起こしてしまいましたか?すみません。先程着きました」
    ドンシクさんはにこりともせず身を起こし肩肘をついた。
    「ドンシ」
    頬をすり、と撫でた指が唇をなぞりそのままキスを落とされる。
    「ん…」
    寝ぼけているとも思えない口づけは角度を変え、熱い舌は深く侵入して、思わず声が漏れてしまう。
    薄闇の影になって彼の表情は読めない。寝間着のボタンを素早く外され露わになる端から肌に舌が這う。ちゅっとなる唇とふ、はふ、と彼の息が忙しなく響く。
    そうしてたちまち臍に舌を差し込まれズボンを下ろされてしまう。
    「あぁ…っ!」
    身をかがめた彼に下着の上からはむ、と柔らかく口に含まれると体が大きく跳ねてしまう。
    シャワーを浴びてようやく静まった気持ちは簡単にざわめき立ち、彼の熱い息を感じて下着はあっという間に窮屈になってしまう。
    「ドンシクさ…っ は…!」
    下着を剥がされて跳ね返る様に現れたものを彼は躊躇いもなく口に含んだ。舌先でちろちろと先端をくすぐり側面を舐め上げ、口内へ招き入れる。
    「んん…っ!はっ…ダメ、待って…ぁっあ」
    顎を数度上下されるだけで射精しそうになり彼の髪を鷲掴んでしまう。

    もうダメだ、と言う所で唐突に解放されて肩で息をする。彼は自分も身につけているものを剥ぎ取って放り投げると腹の上に馬乗りになった。
    首を傾げて見下ろした瞬間、彼の顔が月明かりに照らされた。
    乱れた前髪の隙間からのぞく瞳は薄暗くても分かる程赤い目尻に縁取られ、ギラギラと輝やき真一文字に結ばれた口元からは表情が読めない。
    「…ドンシクさん?」
    名前を呼ぶのは3回目だ。
    今夜、彼はまだ一言も言葉を発していない。
    「ッ…」
    ピクリと肩を震わせ俯く彼の手にはいつのまにかローションが握られもう片方の手は後ろに回り自ら慣らしている。
    前のものは僕と同じ用に硬く立ち上がっている。そこに触れようと手を伸ばすとパシリと音を立てて払い除けられた。
    慌てる様にまたがり直した彼は僕のものを後ろ手で支えながら飲み込み始める。
    「あっ…待ってください、まだ早…」
    いつもならもっと丁寧に押し広げてから挿入するのに。
    案の定みしりと硬い狭さを感じる。
    それでも言い終える前に全てをその身に飲み込んでしまった。
    「うぅ…っ ぐぅ」
    白い体が痙攣する様に震える。
    汗がパタリ、パタリと胸の上に落ちる。
    「ドンシクさん、大丈夫ですか?支えますからゆっくり…」
    差し出した両手は指を絡めてシーツに押さえつけられる。
    そのまま倒れ込む様に体を傾けた彼が激しく上下に動き始めたからたまらない。
    「あぁっ…んっ んっんっ…ドン、シク さんっ うッ ウゥ、あっ」
    ベッドがギシ、ギシと音を立てる。
    あまりの気持ち良さに言葉が解けて意味のない声がリズムに合わせて跳ねる。
    快感と共に噛みつかれている鎖骨のぎりりとした痛みが全身を駆け抜ける。
    胸に落ちる雫にまで敏感に反応してしまう。
    「はぁっ はっ…ド……シガ…」
    射精と共にチカチカと目が回るパニック状態でいつの間にか解放されていた両手を再び差し出すと彼の前髪がさらりと触れた。
    両の手首を優しく掴まれ指先に口づけをされる。
    濡れた頬に触れた。拭う様に親指で撫でる。
    深く息をついた彼の喉が引き攣れるようにヒククと震える。

    それがその晩の最後の記憶だった。

    目が覚めたのは明け方で気絶する様に眠ってしまったのはほんの数時間のようだ。シーツも寝間着も少しも乱れていなくて始めは夢でも見たのかと思った。
    違和感を感じたのはベッドの半分空いたスペースがすっかり冷たくなっていた事。

    何かがおかしい。

    彼はリビングの窓から白む山の端を眺めていた。
    コーヒーの香りがする。
    「おはようございます」
    振り返った彼のカップの湯気の向こう、透けるような淡い瞳はガラス玉の様だ。
    「おはよう。まだ早いでしょう。もう少し眠っていたら」
    「そうですね。その前に…良い香りだな。僕にもコーヒーを頂けますか?」
    「寝る前に飲むの?いいけどあなたの家の立派なコーヒーメーカーにかなう味じゃないですよ?」
    クスクスと立ち上がった彼の、昨晩からようやく聞いた声は柔らかく笑顔は淡く朝日のハレーションの様な強い光に白く白く飲み込まれる。
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