【推し香水】
吸うとハイになれるしあわせな液体。自分で選んでもいいけど、手軽にそういうのを作ってくれるオタクに優しいお店が色々ある。いい匂いがする既製品の重ね付けだったりオーダーメイドだったり、対面だったりオンラインだったり、色んなお店があるので調べると楽しい。
版権キャラやナマモノの場合は、推しの名前や作品名など直接的に言ったり書いたりしてはいけないお店が多いので、年齢や性別、性格などを固有名詞を出さずに説明する感じになる。SNSに載せる場合も名前などは伏せないとイケナイ。
一次創作の場合は特に伏せる必要はない。
【FINCAさん】
オリジナルの香水を60種以上取り扱っているお店。香水の「PILE UP(重ね付け)」で新しい香りを創るという楽しみ方を推していて、推し香水を作る場合はスタッフさんに対応してもらって組み合わせを一緒に考える感じになる。スタッフさんが大変オタクに優しい。裏切者は過去にも二度お世話になっている。
〜FINCAさんで推し香水作ってもらう時のおぼえがき〜
■前日までの準備
【予約】
予約をしなくても香水を買ったりできる(店に入ってすぐにサンプルがあるので試せるよ)が、スタッフさんに推しのことを書いたインタビューシートを渡して作ってもらう感じのやつをしたい場合は予約推奨となっている。
前日までならFINCAさんのサイトから来店予約ができる。場所は新宿三丁目(埼玉や横浜にも支店、協力店があるらしいです)
バズってから数年経つけど、GWの予約はパッツパツだったので、土日や連休に行く場合は一週間前には予約状況を確認した方がよさそう。
【インタビューシート】
推しのことを書く紙。対面での調香時にスタッフさんに渡して読んでもらうのでちょっと恥ずかしいけど、遠慮して要約しすぎるよりは語彙力カスのキモオタでもいいので自分の解釈が惜しみなく出るよう書いた方が伝わるかもしれない。
早めに来店して現地で書いても良い(ペンは貸してもらえる)が、家にプリンターがあるなら家でプリントしてじっくり書くのがおすすめ。
好きな香りや苦手な香りを書く項目もある。香水よくわからんけど色んなパターンを嗅いでみたいな〜という場合は、苦手な香りの欄はあえて書かなくてもいいかもしれない。
重ね付けに使う香水はサイトのギャラリーに全種類の説明が載ってるので、予習として見ておくとワクワクする。
ただ、解説にカタカナ用語が多いので、香水初心者は用語をググりながら読んだ方がよりよい。
(↓おすすめ解説記事)
https://tayutahu-kosui.com/terminology-of-perfume/
タバコの匂いしそうとかお花っぽいイメージとか、この子はこういう香り入ってて欲しいという明確なビジョンがあるなら、これ合うかも?という香水をいくつかメモったり、インタビューシートに書いておくと取っ掛かりになるかも。
■当日
【お店について】
内装がかわい〜。店頭には小さいコップに吹きつけた各香水のサンプルが置いてある。時間に余裕があって店内も混んでなさそうなら、早めに行って吸うとイメージしやすいかもしれない。
香水は吹きたてとしばらく経って揮発した頃で香りが変わる(トップノートとかミドルノートとかいうやつ。大体柑橘系→お花系→ウッドやお香系の順に揮発していくらしい)けど、コップに吹きつけたのは多分時間が経ったミドルノートやベースノートの匂いで、逆に創香中は吹きたてのトップノートの匂いなので、嗅ぎ比べたいとかがあればスタッフさんに頼んだら多分持ってきてくれる。
あと、香水を小分けにして持ち運ぶ用のちっちゃいスプレーなどの付属品も売ってる。スプレーはめっちゃ色豊富。オタクにやさしい。
【創香の流れ】
最初にスタッフさんにも説明を受けるけど、強い匂いを嗅ぎ続けると鼻が麻痺して匂いが分からなくなるので、あまりカウンセリングが長引かないほうがよい(嗅覚リセット用のコーヒー豆はいつでもそばに置いてあるので適宜吸う。ちなみにめっちゃコーヒーの香りのする香水もある)
目安は15分〜30分。
最初はインタビューシートを渡して目を通してもらう。スタッフさんがアキネイターみたいな感じで深堀りしてくださるので都度答えつつイメージを固めていく。
質問は下記みたいな感じ。
・顔立ちは可愛い?カッコいい?
・世界観はファンタジー?現代調?
・戦ったりする?
・闇を抱えてたりする?
・例えるならお兄ちゃんか弟どっち?
このあたりは先人のレポを読む限りキモオタ全開でよさそうだけど、一人で行くとなかなか理性が働いてしまうので、個人的には誰かと一緒に作りに行ったり、同行してもらうことをお勧めする。特に字書きの同行者がいると語彙力面で大変ありがたい(体験談)
オタクの新鮮な悲鳴が聞きたいというどうしようもないフォロワーと一緒に行くと良いです。私もオタクの悲鳴を聞きたいのでよかったらご一緒させてください。
ある程度イメージを擦り合わせた後、スタッフさんがいくつか香りの組み合わせを提案してくださる。気になっている香水がある場合は言うとスタッフさんがご用意してくれるので気軽に言っちゃっていいと思う。ここからは差し出された紙をクンクンして理想の香りを探すパートに入る。
注意したいのは、ここで香りを決めるのは俺達だということ!なんとなくでいいのでイメージに近いと思った方を選び、そこから「もう少しこういう要素が欲しい」って感じで絞り込んでいく感じになる。とはいえ具体的に香りが言えなくてもスタッフさんが色々提案してくれる。やさしい。私はもうちょい色気が……色気が……とかほざき続けるキモオタをしていた。
個人的には、「推しが纏っていそうな香り」か、「推しを香りで抽象的に表現した場合の香り」かをあらかじめ決めておくといいかもしれないなどと思った。先人のレポだとある程度普段使いを想定するか否かとか、好きな食べ物とか、好きなシーンや歌詞を想像しておくとかもあったので、やはりその辺取っ掛かりがあるとよいのかもしれない。
コレ!っていうのが決まったらスタッフさんにお伝えし、お買い上げという感じになる。香水の解説カードと香水瓶をかわい〜フレームに挿して写真撮影ができる。カードには香料の詳細とかも書かれているので撮っておくと香水沼に落ちるまでがスムーズになる。
あと、推し香水とは別に気になる香水があって……とかの相談も快く聞いてくださる(やさしい)ので、混雑時でなければ色々見ていくのもありだと思います。
香水を吹きつけた紙(ムエットと言うらしい)も一緒に渡してもらえるので、手帳型のスマホケースに入れて吸うなどすると幸せになれる。
【推し香水の吸い方】
・普通に手首や胸元などに吹き付けて楽しもう!推しとお出かけができるよ!
FINCAさんの何がいいって香水1本を単品で使ってももちろんよいので、気分や季節に合わせてアレンジできるのがお得でたのしい。
・スマホケースにムエットを入れておくとふとした時に香るのでしあわせになる。
・枕やクッション、布団に吹いて寝る。段々香りが落ち着いてくるとやさし〜印象になったりするので、とても心の健康によい。
・ぬいをお持ちなら、後頭部に吹きかけてぬい吸いをするとヤバくなる。
・お風呂やバスタオルに吹くと休日のバスタイムの品質が上がる。
・ほかに香水を持っているなら、重ね付けのアレンジをおうちで試しても楽しい。
みんなもレッツ推し香水!
【予約外の来店】
買った香水を家族にもお裾分けするために再びお店に寄ったのだけれど、店頭のサンプルを片っ端から嗅ぐだけでもとても楽しいし、そもそも一つ一つが既に香水として完成されているので単品で買いに来てもいいし、必ず予約しないと楽しめないのかというと全然そんなことはないです。
香水というと高嶺の花なイメージだけど、FINCAさんはスタッフさん優しいから入りやすいのがとてもたすかる。
私が行った日は連休真っ只中で予約がほぼ埋まってたのだけど、楽しそうなオタクの声が聞こえてきてとてもほっこりしました。
〜今回の推し香水レポ〜
【オーダー内容のざっくり要約】
・16歳ぐらい
・中性的な顔立ちの男の子
・普段はニコニコしてるけど策謀家で意地悪
・フルーツ系の可愛い香りを表に出しつつ、意地悪なところもある二面性が欲しい
【今回の組み合わせ】
プアナニ×ホワイトマリン
・プアナニ
あま〜いフルーツの香り!酸味もありつつ、トロピカルすぎず、よく熟れた果実のベタついて喉に張り付くような甘ったるさが残る。おいしそうでとにかくかわいい。
・ホワイトマリン
潮風みたいに塩っ気があって爽やかなマリンの香りと、ムスクの甘くて妖艶、だけど石鹸の様で親しみやすさもある、大人っぽさと無邪気さを併せ持つしっとりとした香り。単品で普段使いしやすそう。
二つ合わせると、フルーツのベタ甘ゲロ甘な香りに塩っ気と妖艶さが合わさって、可愛いけど可愛いだけじゃない色気のある、けどまだ青さが残ってる様な感じがすごくキマる。イメージどんぴしゃ。ホワイトマリンの潮っぽさのクセが決め手だった。あま〜い蜜の香りに誘われたところに顔を出すワルい少年の顔が思い浮かぶ。かつ、大人の男みたいな感じではないほどよいあどけなさが非常にポイント高し。香りの印象としては柔軟剤にもありそうだけどソルティ感が特別さを出してるから、自分のじゃなくて男子から借りてきた服みたいな落ち着かなさがあって、妄想がはかどる^〜となった。
【ほか印象に残った香りなど】
・ラピスラズベリー
事前に調べた時の候補。
印象は澄んだ酸味のカシスで、ガーリーだけど芯が強そうなさわやかベリーの香り。今回はあざといぐらいの甘さを取りたかったのでプアナニの方にしたけど、こっちも夏に良さそうでいい香りだった。
・アフロ
なんとなく気になって嗅がせてもらった。スパイスとイランイランが入ってて、香りに「どすけべ」と太字で文字が書かれていた。
ドスケベの香り。
・ベイビーブリーズ
かすみ草をイメージした香り。わたあめみたいな優しい甘さのしあわせの香りがした。食べたい。
・ヴァンサンクムーン
白檀のかなりお香っぽい香り。甘さはあまりなく、サイトの解説通りしーんとした静かな空間を想起させる。表現が難しい……。
・信長の夢
同じくお香っぽいけどこっちはかなり和風ですごく寺。おばあちゃんの化粧品みたいな粉っぽくて甘い香りが後に残る。かっこいいけど優しい。自分用に購入。
・アクアマリン
これと以下は以前に購入した香り。いかにもアクア!って感じの爽やかな香りで、こういう入浴剤あったなーってどことなく覚えのある感じ。
・リトルウイング
すっきりしててユニセックスな、お風呂上がりのような清楚な香り。シャンプーっぽい。
・バニラカフェ
激甘。海外の柔軟剤っぽい、ややケミカルさを感じるあまっあまなバニラの香り。
・ミッドナイトサーカス
針葉樹みたいなキリッとしてて清潔感のある強めな香り。でも残り香はどこか心が落ち着く香りになる。不思議。