とある冬の日龍狐AU
龍族藍忘機(35)×狐族魏無羡(3)
姑蘇の冬は寒い
毎日雪が沢山降り積もり、気温は氷点下を下回る事が殆どだ。
冬になると、姑蘇に住まう龍族である藍家達は夜狩や街には行かず、各自室にて務めや鍛錬を行う事になっている。そうして毎年冬を乗り超え、春を待つ。これが日常だった。
しかし魏嬰が現れてから日々の生活が楽しく感じるようになった。
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「らんじゃ〜……しゃぶい…」
「魏嬰、すぐに火鉢を温めるから」
「ん〜!」
寝台の中で頭から布団を被り全身に羽毛を纏っているのは龍族ではなく狐族の魏無羡であり、私の大事な人だ。
藍忘機は直ぐに火鉢や蝋を新しく取り替え、追加の毛布を彼に差し出す。
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