善悪覚書最終更新:22/3/19
【単語帳】
○楽園:「かつて天界と魔界は一つだった」という伝説の中に出てくる一つの大地。神によって生み出された”善”と”悪”が住んでいて、双方の関係を練り上げていくことで見えたものを下界(人間)に反映させていた。
○聖戦争(HOLLY WAR):一万年ほど前に起こったとされる戦争。”善”と”悪”が対立し争い合い、多大な被害を出したのちに、楽園の大地を二分割してそれぞれの世界(天界と魔界)を開闢したといわれているが、伝説上の御伽噺なので信憑性は薄い。
○下界:人間が住まう一般的な世界。基本的に下界では天使や悪魔は見えないものだが、意図的に姿を現すことも出来る。
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○天界:天の果てに存在するとされる世界。物理的に上空にあるわけではないが、下界よりは高い場所にある。非常に広い大地からなり、開拓の手が加わっているのは全体の十数パーセントほどらしい。白・金・銀を基調にしているため非常に眩しく、また夜も一週間に一度しかやってこない。
○天使:天界に住まう存在。頭上についた光る輪と背中についた白い鳥の羽が特徴。神に直接仕える大天使と、大天使の部下的存在の下位天使からなる。不老だが不死ではない。性別を持たず、自身の性別を自在に変えることが出来る。大天使は輪と羽を消し人間に擬態することもできる。
○神:天界に住まう最高権力者。天使に指令や仕事を出したり、天界の維持を行う。様々な地区を担当する合計数十名からなり、天使たちも全員を把握してはいない。
※セゾメの住んでいる地区の神はウィンドフォールズの四神。
○ヘヴンゲート:聖門。神の神器であり超自然現象。世界の隔たりを越え、全宇宙を見聞きする。簡単に言えば千里眼を持つ概念。神の代わりに天界への出入りを管轄していることもある。美しい意匠の施された本、または美しい人の姿。各地区につき一つ存在しており、現時点では10冊の存在が確認されている。
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○魔界:地の果てに存在するとされる世界。物理的に地下にあるわけではないが、下界よりは低い場所にある。天界に比べて二分の一ほどの広さしかなく、人口密度は高め。全体的に常に暗く、昼のように空が明るくなる瞬間はほぼない。
○獄:魔界の裏に存在するとされる場所。天界と同じか、それ以上の広さの大地を有しているらしい。魔王のみが場所や行き方を知っているが、どのような場所なのか、何のための場所なのかなど、詳細は一切不明。
○悪魔:魔界に住まう存在。頭に生えた角、背中に生えた蝙蝠の羽、しっぽが特徴。特定の欲や悪性を司る大悪魔と、そうではない下位悪魔からなる。不老だが不死ではない。性別を持たず、自身の性別を自在に変えることが出来る。大悪魔は角と羽、しっぽを消して人間に擬態することが出来、また自らの姿を動物に変えることも出来る。
○王族:悪魔の中でも古くから存在している系譜。大悪魔=王族というわけではない。魔界に必要な仕事を編纂し、悪魔たちに発行して報酬を支払っている。基本金持ち。
○魔王:魔界に住まう最高権力者。魔界の維持を行う。常に一人であり、やむを得ない事情がある場合のみ交代する。直接見たことがある悪魔は数少なく、謎が多い存在。
○ヘルハウンズ:幻狼。魔王の生み出した眷属であり超自然現象。魔界の全てをその身に掌握し、大地を均すともいわれる。魔王の代わりに魔界への出入りを管轄していることもある。漆黒の毛並みを持つ大狼、または恐ろしい人狼の姿。魔界に1匹しかいない。時々街中に姿を現すことがあるが、モフられると逃げる。
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○『輝き』:天界で”生命力”や”善性”とされるもの。天使を天使たらしめるもの。天使が何かしらの動作を行うことで体外に流れでたり、同じ場所に留まることで流れでたりする。人間にも微弱に含まれている。
※はじめさんの権能は「本来何かの動作に付随して起こる輝きの放出を、動作なしで行うことが出来る」という権能(もしくは輝きの放出を目的とした動作が出来るという権能)。
○『陰』:魔界で”生命力”や”悪性”とされるもの。悪魔を悪魔たらしめるもの。悪魔が何かしらの動作を行うことで体外に流れでたり、同じ場所に留まることで流れでたりする。人間にも微弱に含まれている。
※まことくんの権能は「本来何かの動作に付随して起こる陰の放出を、動作なしで行うことが出来る」という権能(もしくは陰の放出を目的とした動作が出来るという権能)。
○逆性:天界や天使から見た『陰』、魔界や悪魔から見た『輝き』。
○回復:『陰』を受けた天使が『輝き』を生み出すことによって自身を治癒すること。『輝き』を受けた悪魔が『陰』を生み出すことによって自身を治癒すること。
○消滅:圧倒的な逆性を急激に受けることで体を構築する『輝き』や『陰』をかき消され、存在ごと消えること。神や魔王によって空気中に霧散した『輝き』や『陰』を集めれば再生は可能だが、時間が経てば経つほど再生は難しくなる。
○浄化:悪魔が体内に生成する『陰』以上の『輝き』を受けることで属性が転化すること。浄化された悪魔は”天魔”と呼ばれる。また、堕天使に対して同じ処理を施し天使に戻す行為も浄化とされる。
○堕天:天使が体内に生成する『輝き』以上の『陰』を受けることで属性が転化すること。堕天された天使は”堕天使”と呼ばれる。また、天魔に対して同じ処理を施し悪魔に戻す行為も堕天とされる。
○第二の心臓:天使の場合『輝き』だけ、悪魔の場合『陰』だけを生成する為の内臓器官。一方の属性のみ生成することで自身の属性を偏らせ、自らとしての存在を保つ。また逆性に侵食されてもすぐに離れれば、第二の心臓のおかげで自然回復できる。第二の心臓は破壊されても即死はしないが、『輝き』や『陰』の生成量が減ることで存在が覚束なくなり、環境によって簡単に堕天・浄化したり、死んで人間に転生したりする。
(人間は第二の心臓を持たない代わりに記憶や経験、本能などから少量の『輝き』と『陰』を自己生成しバランスを取ることで存在を保つ。バランスが偏ったとしても性格に影響が出るだけで生命に大きな問題はない。)
※天使はじめさんは第二の心臓を残された代わりに、『輝き』を生んだそばから悪魔まことくんに喰われている+定期的に『陰』を注がれているため自己回復できず、死ぬこともない。
○光:神が扱うことのできる属性。様々な用途(他者を縛るための鎖、転移門、シンプルに明り、など)に使われるため定義づけがしづらい。
○闇:大悪魔や魔王が使うことのできる属性。様々な用途(他者を縛るための鎖、転移門、シンプルに暗さ)に使われるため定義づけがしづらい。
【あれこれ】
○天使は『輝き』、悪魔は『陰』から生まれるため、基本的に家族や血縁は存在しない。しかし自らが生まれた元の『輝き』や『陰』の生成者を親と呼んだり、同じ『輝き』や『陰』から生まれたものをきょうだいと呼んだりすることもある。
身体構造は人間とほぼ同じなため性行為もできるが、性別を持たないため子供を作ることはできない。
※人間に擬態した状態で子供を作ることはできるが、元の姿に戻った時点で子供は消滅する。
(身体性別は完全に中性体な者もいれば、どちらかを選んで固定している者もいるし、気分で変える者もいる)
○天界にも魔界にも婚姻制度はないが、魔界では婚姻制度を真似てパートナーを作る者も少なくない。人間界の事柄にほとんど干渉しない天界ではあまり馴染んでいないらしい。
○天界では神、もしくは各地域の管轄官の発行した仕事をこなすことで給料が支払われる。どの仕事も給料は同じで、固定時給制。
魔界では魔王から仕事が出されることはなく、基本王族が仕事をつくり王族が給料を支払う。また天界よりも娯楽が発展している影響もあり、各個人で店を開いて収入とする者もいる。基本的に収入は労働内容によってまばらな歩合給制。
○天使が堕天する方法:「能力を持つ悪魔(まことくん)に『陰』を注がれる」「悪魔(能力持ちでなくともよい)と長時間触れ合う」「魔界で長時間過ごす」
悪魔が浄化する方法:「能力を持つ天使(はじめさん)に『輝き』を注がれる」「天使(能力持ちでなくともよい)と長時間触れ合う」「天界で長時間過ごす」
○天界や魔界にも天候サイクルは一応存在するが、一つの天候が長期間(1~2週間)続くことが多く、天界は晴れ、魔界は曇りのことが多い。
天界には太陽が存在しており、それが公転することで時間の移り変わりを判断する。一週間に一度やってくる夜には白い月が昇る。
魔界には月によく似た恒星(便宜上皆月と呼んでいる)があり、晴れているときはある程度空も明るくなる。大昔には赤い太陽があったらしいが、今はない。
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