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    kirche_is_dcst

    @kirche_is_dcst

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    千ゲ生産業。左右相手完全固定。千左固定。カプ固定だけど主人公総攻めの民なので千は全宇宙抱けるとは思ってる。逆はアレルギーなので自衛。
    基本フェチ強めのラブイチャ。ワンクッション置いてるけど時々カオスなものも飛び出します。
    受けの先天性・後天性にょた、にょたゆり、パラレル、年齢操作やWパロもあり。みさくら、♡喘ぎ多め。たまにゲがかわいそうなことに。(要注意案件はキャプションに書いてます)
    最近小説AIと遊んでます。
    一時期特殊性癖チャレンジをしてた関係で触手とかなんか色々アレなやつもあります。

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    ペ号出航前夜妄想ネタ

    #原作軸千ゲ
    originalStoryAxis1000Ge

    sailing「 ……邪魔すんぞ 」
    ノックと同時に扉を開け、勝手知ったる様子で部屋に入ってきた男を振り返り、笑みを刷く。
    「 こんな時間に訪ねてくるとは、明日の乗船メンバーの編成についてだな?違うか?」
    「 あ"〜、違わねぇよ。相変わらず話早ぇなテメーは 」
    ニヤリと笑みを返す千空に、トン、と一巻の巻物を手渡した。
    「 これが船長の俺が独断で考えた、乗船メンバーのリストだ。貴様は先に目を通しておいた方が良かろう 」
    「 そりゃおありがてぇな」
    巻物を受け取って広げると、ザッと最後まで目を通す。
    そこで、ぴたりと千空の手が止まった。
    「 ……どうした?」
    「 オイ龍水、メンタリスト書き忘れてんぞ 」
    当然のように言われて、目を瞠る。
    ……なるほど、不敵極まるこの男にも、なかなか可愛いところがあるらしい。
    「 ああ、ゲンは今回のメンバーに入っていない」
    言葉に、今度は千空が目を瞠った。
    「 今回は過酷な船旅になる。……体力面での懸念もあるが、千空、リーダーである貴様と俺、主だった戦力になる武力チームが一どきに村を離れることになれば、残った奴等の不安もあるだろう。貴様や俺の意向を適宜汲みつつ、村の者たちの精神的なサポートを請け負える人間など、ヤツしかおるまい 」
    実際、探索チームと農業チームにメンバーを割り振った際、農業チーム側にゲンを割り振ったのは同様の理由だった。
    リーダーとしての、合理的な判断。
    しかも今回はどのくらいの期間、航海にかかるかわからない。
    冷凍保存中の司。それに付き添う未来。スイカら子供たちや、危険な航海には同行不能な老人や女性など、精神的なサポートを必要とする人間は多くいるに違いない。
    村の巫女として精神的な支柱となってくれるルリがいたとしても、不安を拭きれない者もいるだろう。
    合理的に判断するなら、龍水の言う通り、ゲンを村に残すのが適切だ。
    しかし、それでも。
    「 ……ゲンは連れて行く。この先の航海で、絶対アイツは必要になる 」
    普段合理性を重視する千空がここまで食い下がるとは思わず、フゥン、と龍水は笑った。
    「 なるほどな。確かにゲンは有能な男だ。いればいたで、そつなくトラブルを回避するだろうし、役に立つことは認めよう」
    そこで、一旦言葉を切って。
    「 だが、俺に要望を伝えるのなら、どう言えばいいのか貴様ならわかっているだろう。……違うか⁉︎ 」
    突きつけるように問うと、千空はこちらを真っ直ぐに睨み上げてきた。
    「 あ"ぁ。……俺は、この旅にどうしてもゲンがほしい!!」
    この男がここまで言うのであれば、単純な情などではなく、彼なりの合理性を突き詰めた結果なのだろう。
    つまり、千空のモチベーションを維持するためにはあさぎりゲンは不可欠と言うことだ。
    「 はっはー!!よく言った!!!欲しい=正義だ!!ならば、乗船リストには加えておく。……説得は貴様の仕事だ。
    重ねて言うが、危険な旅だ。当人の合意なしには、いかに貴様の要望と言えど連れては行けんぞ 」
    言うまでもないことではあるが、念を押しておく。すると、千空はようやくいつもの不敵な笑みを浮かべた。
    「 おありがてぇ。……リストに名前さえありゃ、アイツは来る 」
    断言されて、思わず口笛を吹いてしまう。
    ……フゥン、それは、信頼か執着か。
    「 まぁいい。明日はいよいよ出航だ。今日くらいは早めに休んでおけ 」
    「 あ"ぁ。時間取らせて悪かったな 」
    そう断って、千空は部屋を後にした。
    あとは、意中の相手がどう出るか。ひとまず口を挟まず、見守ることにしよう。

     翌日。西暦5741年9月10日。
    機帆船ペルセウスは無事竣工となった。
    これを境に、チームは完全に二つに分かれることとなる。
    石化の謎を解く世界冒険チームと、本土に残る人類発展チーム。
    船をバックに全員で記念撮影をしたあと、龍水から乗船メンバーの発表が行われた。
    呼ばれる前から乗り込んでいる者、呼ばれるのを待ちきれず乗り込む者、律儀に呼ばれてから乗り込む者。そして乗船を拒む者。
    命がけの旅である以上、同乗は自由意志が大前提だ。
     ひと通り名が呼ばれたあと、それを締めくくるようにゲンが見送りの先導をする。
    見るからに乗船の意思は皆無だが、本当に合意形成などできるものかと思いながら、龍水は最後のメンバーの名を読み上げた。
    「 何を言ってる、最後にゲン、貴様もだ 」
    「 ジーマーで⁉︎ 」
    思いもよらぬ指名に、驚愕を露わにしてゲンは言い募った。
    「 いや〜、要らないでしょ俺は。
     体力とかモヤシだし…… 」
    さて、千空はどう説得するつもりなのか。お手並拝見といこう。
    ……千空は、当然のような顔をして。
    「 どんな敵と会うかもわかりゃしねぇんだぞ。そこにメンタリストが出張らなくていつ出んだバカ 」
    よく考えればめちゃくちゃな論法だが、千空がこの旅にゲンを必須として組み込んでいることだけは、察しのいいあのメンタリストには嫌と言うほど伝わる。
    ……なるほど、相手を理解していないとこうはいかない。
     ゲンはさんざん難しい顔で感情を捏ね回したあと、スッと表情を消してタラップを上がり始めた。
    「 んま〜〜〜ね〜〜〜、もしホワイマンが攻めてくんなら、バイヤーなのは本土も一緒だし 」
    そこで、いつもの胡散臭い笑顔の仮面を貼りつけて、千空を見上げる。
    「 だったら科学王 千空ちゃんがいるチームのが、リアルな話安全かもね♪
     俺はどっちだっていいのよ、自分が得ならね〜♬ 」
    この偽悪が、この男の矜恃。そう千空は語ったことがあるらしい。
    確かに、それには納得する。
    しかし、双方の心理をつぶさに見ていた龍水からすると、こいつらめんどくさいな……と言う感情を否めなかった。

    ……全く、お似合いだな。

    ひとつ息をついて。
    龍水は海に向かって、そうつぶやいて笑った。
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