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    おいなりさん

    カスミさん……☺️

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    おいなりさん

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    黒スミ

    何なんだろう。
    人が懇切丁寧にラッピングしたプレゼントをイラナイと撥ね付けておいて、めちゃくちゃ苦労して飾り付けたリボンをあっという間に解いて、それを人の頭にくくりつけたかと思えば、
    「プレゼントならこっちだろ」
    とか言い出す始末。
    心底憤慨したという顔で頬を膨らませてみても、くつくつと笑った挙句、軽々と人を横抱き……所謂、お姫様抱っこという方の……して、何処へ運ぶというのか。
    「そんな膨れんなって。今日は性夜だろ?」
    「……聖夜ッスよ何か変な変換してないッスか」
    「あ?気のせいだろ。オラ、ご到着だぜ、お姫様?」
    ぼふん、と降ろされた先は、いつもより何故かふんわり柔らか、上から黒曜にのし掛かられてなければ間違いなくゴロゴロ転がり回ってその感触を堪能してるであろう、雲みたいな寝心地の布団の上だった。
    「どうだ?こういうの好きだろ、お前」
    「はぁ……」
    溜息が出るのは布団じゃなくてお前のせいだしマイナス方向の意味だから取り敢えずニヤつくのを止めろ、と言った所でどうなるものでもない。
    チュ、チュと耳元で響くリップ音に、もうすっかり体は抵抗を放棄してしまったらしい。
    投げ出された腕の先、時折ピクリと動く指を眺めながら、ゆっくりと交わっていく熱を、閉じた瞼の奥でただただ感じていた。
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