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    94yakanai

    @94yakanai

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    94yakanai

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    いちゃいちゃおしゃべりドフ鰐
    なんかのお話につっこもーと思ってたけど、使わなそーなのでアップ!
    「自分には幸せとか似合わねぇな」とか思ってるドフ鰐が、気がついてないだけで実は幸せの中にいるやつ好き。うーん説明しづらい・・・

     カジノ経営時より取引のある男が結婚するらしい。式の招待状を寄越してきた。幸せそうな男女が写る紙切れに、クロコダイルは心底どうでもよいという顔をして目を通す。印字された定型句、日時場所、招待状の下の方に『私達の記念すべき日を是非貴方に祝福して頂きたいです。』とペンで付け足されている。手書きの文字は書き手の浮かれた心を表すように落ち着きがない。

    「海賊に祝福されて嬉しいのか……」
     クロコダイルが祝いの席に相応しくない身分であることは先方もよく知っているはずだ。送り主のパートナー、写真の女は大人しそうに笑っている。堅気にしか見えないが、商人の嫁となると案外肝が据わっていたりするのだろうか。
     困惑しつつスケジュールを確認する。偶然にもその日の前後はぽっかりと空いていて、「最悪だ」とクロコダイルは独りごちた。


    「あ、その日空いてんのか」

     ひょいと手帳が上へ逃げた。クロコダイルは取り返そうと手を上げる。
    「おい動くなデスク」
    「偶然、おれもその辺空いてるぜ。こりゃデートだな」
     背後から腕がまわり自分より高い体温と密着した。背もたれにしていた厚い胸板が嬉しそうな笑い声と共に揺れる。

    「たった今仕事が出来たところだ」
    「で、キャンセルするところ。フフフ…!二流商人のパーティより、おれと過ごした方が有益だぜ」
    「……」

     片手に持っていた招待状をベッドへ放って、クロコダイルを覗き込むように笑いかけてきた。確かに祝いの席よりマシかもしれないが、ドフラミンゴが利益云々の話を出してきた時、決断を早めて飛びつけば大抵高くつくのだ。それが損かどうかはさておき、精神的にも肉体的にも削られたことがクロコダイルには多々あった。
     ともかく一度考える必要がある。退屈な仕事だ。
     だが、例えば。無骨で派手さのない部下の身なりを飾り立ててみるのはどうか。思えば彼を連れての航海はまだ日が浅く、ドレスコードのある場に出す機会は少なかった。故に有り合わせであったり適当に調達した物を宛てがっていたのだが、今なら式を口実に遊べるのではーーー。


    「なーァ、クロコダイル。お前に選ぶ時間をやると、そうやって仕事を仕事と割り切らねェで楽しみを見つけちまうから嫌なんだ。
     簡単な事だろ。退屈な付き合いをたった1回パスして、ベッドで放っておかれて拗ねてる恋人のお願いを聞く。…な?クロコダイル」

     なぁ、お願い。ふわり頭に重みと軽いリップ音を感じて、クロコダイルは思案していたあれこれをゴミ箱に捨てた。しかしながら、ドフラミンゴに絆されたなんて思われたくはない。変なプライドが取り繕って、ふん、と呆れて鼻を鳴らすような態度をとるが、是とも非とも言わない沈黙の意味は、かえってありありとドフラミンゴに伝わった。
     背後からクロコダイルをぎゅうと抱いたドフラミンゴは、鼻歌でも歌い出しそうなご機嫌でスケジュールに大きく『デート♡』と書いた。ハートの内側に自身の海賊旗のマークを書き足しながら、ふと思い出したように言う。

    「こいつ何度かお前の店で見たぜ。若手の実業家だとか何とか」
    「まぁそうだな。我が社の未来に多くご投資頂いた」
    「フフ、金だけで済んで良かったなァ。こっちは『お幸せに』っと、これでいいだろ」

     描き込みに満足したドフラミンゴはクロコダイルの脚にスケジュールを置く。そして、ベッドに放られていた招待状を手繰り寄せサラサラとペンを滑らせた。スケジュールの開いたページの、乾ききっていないインクをクロコダイルはぼんやりと見つめる。

    「お幸せに?・・・皮肉と思われそうだな」
    「お前そういうの言わなそうだしな。ま、大丈夫だろ。向こうは浮かれてて気がつかねェ。んなことよりデート、どこ行く?何食う?」
    「遠出はしない。あとは任せる」
    「ok.迎えに行くからちゃんと空けとけよ」
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    94yakanai

    DOODLE素晴らしいドフラミンゴさんをお見かけしたので眠ってたおしゃべりドフ鰐メモを引っ張り出すなどする 
    ⚠️あおはるネタ⚠️
    あおはるドフ鰐ちゃんがバイク二人乗りする話
    そのうち夜の海デートとか行って欲しい
    「ワニやろーこっち!迎えに来たぜ」
    「・・・・・・・・・?それに乗んのか・・・・・・?」
    「家の車、今使ってるらしくて出せねぇっつぅから。後ろ乗ってくれ」

     そろそろ着くと連絡があってから数分、本屋で時間を潰していたクロコダイルのスマホに「店の前」とメッセージが届く。「いまいく」。慣れないフリック入力で返事をして会計を済ませ店を出ると、ヘルメットをふたつ抱えたドフラミンゴがバイクに寄りかかって、こちらに手を振っていた。

    「はい、これお前のメット。二人乗りした事あるか?」
    「無い」
    「だろうな。まぁ安全運転で行くから大丈夫だぜ」
    「・・・・・・あぁ・・・」

     ドフラミンゴのバイクは何度か写真で見せられた事があるので、持っていることは知っていたが、乗っているところを見るのは初めてだった。てっきり普段のように、運転手付きのドンキホーテ家の車が停まっているとばかり思っていたクロコダイルは、驚きで目を丸くして固まった。渡されるがままヘルメットを受け取って被り、ドフラミンゴが留め具をロックした。
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    カーテンの中でイチャイチャする🌲🌸の小話
    カーテンの裏の逢瀬杉下京太郎は、よく眠る。教室に居るときはほぼ確実に机に突っ伏して眠っていると言えよう。寝る子は育つを地で行くこの男は、そのくらいよく眠る。
    それが最近、眠らずにぼうっと外を見ていることがある。開け放たれた窓の落下防止のポールに肘を掛けて、舞い上がる夜をそのままに波打つカーテンの中で静かにどこかを見ていることがある。
    杉下がそうして外を見ていると、桜がどこからともなくやってきて、その腕に収まるのだ。そこに会話も何も必要なく、そこに在るべきパズルのピースのように。あるいは地面に描いた円に猫が吸い込まれていくように。
    そうしてしばらく抱き合っていると、どちらからともなく視線を絡ませ合い、ただそこにある唇を確認するかのようにゆっくりと口を合わせ始める。触れる唇を相手の唇で押し付けて、カーテンの中の穏やかな時間が通常の倍以上の時間を掛けて流れていく。やわやわと唇を喰み、杉下の高い体温の指で人より少しだけ低い体温の桜の肌を辿ると、桜は小さくン、と声を上げる。それはとてつもなく色気を含み、その吐息だけで健全な男子高校生なら反応をしてしまうほどだった。杉下も例に漏れず、怠そうに肘を掛けていた腕を持ち上げ桜の頭にその大きな手のひらをそっと添えると、触れ合わせるだけだった桜の唇にゆっくりと舌を差し込む。桜もそれを拒まずに、受け止めながらゆったりと腰を杉下の脚に押し付けた。穏やかなカーテン裏の日向の逢瀬に、欲が混ざる。じゅる、と小さく水音を立てて段々と深くなる口付けは、息が上がってしまわぬ内にどちらからともなく離れていく。桜がほんのりと頬を染めながらほう、と息をつくと、杉下はその耳元でそっと囁く。
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