【巡る列車と】② パート1ガタンゴトン…
白「ほんと、この列車はすごいね。世界を駆け巡ることが出来るだなんて。」
丹波「その世界が在ると判明していれば何処へでも行けちゃうんですよ〜。存在していなくても。」
白「どういう技術を使えば出来るんだ…」
丹波「おや。そろそろ目的の世界に着きますよ〜。今回の調査は早いんですか?」
白「どうだろ…今回は山の中に建物がないかの確認をしに行くだけだから…」
丹波「山の中の建物…丹波、知ってますよ〜!そういう建物って大体いわく付きになってる所が多いんですよね?」
白「まぁ最近は多いけども…まだちゃんと管理されているところもあるよ。」
丹波「なんと!それは驚きました〜世界は広いんですね?」
白「それだけで世界広いって思われちゃまだまだだね紡は。」
シュー…
(列車の扉が開く)
丹波「かなり鬱蒼とした場所ですね〜。迷子になりません?」
白「大丈夫。こういう場所に適したアプリがあるんだ。万が一のためにここからトラッキングしていつでも戻れるようにするよ。」
丹波「なんと!丹波、驚きです〜!いやはやキミが一番神の中で地上の文明の力を使いこなしていると言われているだけありますね〜!」
白「え…そう?雷もだと思うんだけどな。」
丹波「雷は全然ですよ〜?前間違えてスマホ初期化しようとしてましたからね〜あの人。」
白「うーん馬鹿?」
「まぁその件はまた何処かで話そう…それじゃあ日が暮れる前にささっと行ってくるよ。」
丹波「分かりました〜お気をつけて!丹波、ここで待ってますね〜」
白「うん。」
白「(それにしてもさっきから妙だな…)」
「(植物、昆虫はいいけど、問題は動物だ。事前にもらった情報だとここには動物がいるはずだ…なのになんだ…?いない……????)」
「(まるで最初からいなかったかのような感じだな…そんなはずないが…)」
「(イノシシ、鹿、熊…記録もかなりあるし位置情報も間違ってはなさそう。だとしたらいるはずなんだな…)」
「…………ん?」
「(まて…これは…足跡だな…」
「形的にイノシシか…近くにも1つ、2つ…小さいな。てことはこれらはウリ坊連れの親子のか?」
(足跡についていく)
白「………ここで終わってる…」
「おかしいものだな…何故ここで途絶えた?」
(周りを見回す)
白「…ん?」
(よく見ると遠くに建物があるようだ。)
白「(建物…?(情報を見る)………記録がないな。ちょっと写真撮って周りのポリゴンも…)」
(建物の周りを探索する)
白「(でっか…全体的にボロッボロで窓ガラスも割れてる…見える範囲だと建物内も荒らされているようだ…)」
「(建物は柵の内側に全部ある感じか…柵は鉄線付き…ただの建物ではなさそう。入り口は…あそこか。)」
「(よし…とりあえずこれで記録はできたな。後で追加しておこう。さて、他にもなにかないか_____)」
(一瞬、何か聞こえた気がした)
白「…………」
「…なんだ、今の…」
「………この建物の中から…?誰かいるのか?」
「……良くないの承知だけど、今のこの森の状況的に何か情報を得られなきゃマズイような気がする。………行くか。」
「…一応、紡にも連絡をしておこう。まぁ…助けは要らないけど。」
白「さて…」
「………はぁ〜ぁ、ホントは一日で終わらせる予定だったけど、これは想定外だったなー。」
「………ま、さらに面倒事になられてもダルいし、行くけどさ。」
(建物の門を開ける)
(続く)
【雷】(らい)
白、紡ら含む神々をまとめる最高神(雷の神)。
超が付くほどフレンドリーな性格。よく地上に降りては、自身は人間だと言い、色んなところをふらついている。が、人でない事が直ぐにバレる。それでも人だと言い張る。
ナンパのような声のかけ方をし、よく誤解を招く。それだけでない。困っている人のためだと言い、変なところで問題を起こす…と言ったように最高神なのに色々と残念なせいで皆からは呆れられている。