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    秋月蓮華

    @akirenge

    物書きの何かを置きたいなと想う

    当初はR-18の練習を置いてくつもりだったが
    置いていたこともあるが今はログ置き場である
    置いてない奴があったら単に忘れているだけ

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    秋月蓮華

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    31日間かけたらいいなと言うラヴクラフトの夏休みというか
    夏の話。書いていくと想うがはわは幼女だなとなる

    はわーどのなつやすみ。1日目と2日目夏です。
    ハワード・フィリップス・ラヴクラフトは一定気温に保たれた部屋で目を覚まします。
    部屋には沢山の猫達がいます。ねこたちはラヴクラフトの部屋に避難をしていました。何せ今年は酷暑。
    暑すぎるのです。
    ひたすらラヴクラフトは転がっていました。
    「ハワード!! 起きろ!!」
    主であるポーが起こしに来てくれました。
    ラヴクラフトは起き上がって、準備をしてドアを開けます。猫が四匹、部屋から出ました。
    「ポー様。起床。起きる。おはよう。ございます」
    「今日は室生犀星の誕生日でパーティが夜からある」
    「けーき。あいす」
    「まずは朝食だ」
    ポーに連れられてラヴクラフトは食堂へ行き、ご飯を食べます。八月、騒音に聞こえる蝉が鳴き続ける季節。
    潜書当番もなく暇な彼は散歩に出かけて迷って、
    「ラヴクラフトさん。アイスがあるよ」
    「また来たのか」
    「食べます。アイス」
    いつのまにか、帝国図書館内のブックカフェにたどり着いていました。
    高浜虚子と河東碧梧桐が迎えてくれます。碧梧桐はラヴクラフトの顔を見るといつもアイスをくれました。
    「今日はチョコだよ」
    「チョコ。アイス。食べます」
    「夏休みだからすぐに客が来るんだ」
    「手伝う。ます。アイス。食べます」
    そう。世間は夏休み。図書館はいつもよりも忙しいのです。暑いとはいえ来る人は着ますし夕方に近くなるともっと忙しいのです。
    碧梧桐がガラスの器にアイスを盛ってくれました。
    「アイスはどれだけ許されている」
    「パーティ。別腹。一日、一つ」
    「……別腹では意味がないのでは」
    「仕方がないよ。パーティだから」
    壺にもアイスを碧梧桐はくれました。触手が伸びて壺もアイスを食べます。
    虚子の言葉はもっともでした。ええ。もっともでしたとも。



    朝にアイス。夕方にアイス。
    そうしなければいけないぐらいに酷暑でした。ラヴクラフトは朝にブックカフェでチョコレートアイスを食べて、
    夜は室生犀星の誕生日にアイスをたくさん食べました。ケーキもたくさん食べました。美味しかったのです。
    そして二日目。
    「今日はアイスは駄目だぞ。ハワード」
    「……駄目? 駄目、ですか? ポー様」
    「昨日、食べすぎたから駄目だ」
    「誕生日。来ません。八月。沢山、最初。少ない。後半、みっしり」
    「ラヴクラフト君の誕生日もあることを忘れてはいけない」
    医務室でラヴクラフトは主であるポーと医務室の主の一人である森鴎外と話していました。アイスを食べすぎだと主である
    ポーに止められてしまったのです。この図書館にいる文豪たちは全員で八十三人います。
    図書館の方針として誕生日をお祝いするというのがあるのですが、特に二月と八月は誕生日の者が沢山いました。
    ラヴクラフトもそうです。誕生日は八月二十五日ですが、ラヴクラフトとしてはこの日はアイスケーキが食べられる日で
    アイスも食べ放題でジャンクフード食べ放題という日という認識でした。
    ポーの言葉にラヴクラフトも壺も落ち込んでいます。
    「森さん、水ようかんを買ってきたので食べませんか?」
    「どうしたんだ。ハワード。凄く落ち込んでいるじゃないか」
    落ち込んでいると医務室に夏目漱石と森鴎外がやっていました。余裕派というグループが揃いました。
    余裕派の意味はラヴクラフトには分かりませんがそう呼ばれています。
    「アイス。食べすぎ。駄目。言われる。言われ、ました」
    「お前の落ち込みは分かる。俺も清に食べすぎるなと言われるんだ」
    「君は豪快に食べるけれども、かつてのこともある。彼は心配しているんだよ」
    「分かるんだけどな。夏目。食べたいものをたくさん食べるってのはいいことじゃないか」
    「量が多すぎるんだよ」
    夏目は、正岡と話しているときは口調が違います。親友通しとのことでした。
    「俺としても食べることは大事だとは想うが食べすぎがよくない」
    「量を守ればいいのだが、何かにつけて破られるからな……」
    森とポーが言います。アイスだってラヴクラフトは一日ひとつ、誕生日パーティのアイスは別腹というのを
    守っていました。
    「じゃあクリームソーダーにアイスと羊羹だ。小さめのならいいだろう」
    「ソーダー。クリーム。あお、みどり、あか」
    「……それならばいいだろう」
    「クリームソーダーは……作ってくれるか?」
    正岡は医務室に呼び掛けます。
    『何色がいい? アイツは作業中だから我がやろう』
    「どうする。何色でもいいみたいだぞ。レインボーとかどうだ」
    「カラフル過ぎるんじゃないかな」
    虚空から声が聞こえました。帝国図書館分館の管理者の白い方と呼ばれている『くま』です。アイツというのは
    黒い方のことらしいのですがラヴクラフトはそんなにあったことはありませんでした。
    「あお、あお、がいい、です」
    「……甘やかしてばかりだな」
    「量を守ればいいんだ。貴方も水ようかんを食べよう」
    「そうだな。食べつつ私は貴様が長すぎてカットしたモルグ街の殺人について談義したい」
    「根に持っていたのか」
    外は暑いですが水ようかんとクリームソーダーが待っています。今日もどうにか過ごせそうでした。


    水ようかんとか愛玉子
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