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    名前三文字以上無いなお

    @NtkrbN
    ポイピクくんなんで名前3文字以上じゃないと駄目なの…?1、2文字の民は使用するなってことなの?
    ぼくはね、くにちょぎを書きたいなおというものだよ。よろしくね。

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    POIPOI 24

    付き合ってないけど距離の近い伯仲2

    戦時中だろうが娯楽は必要である。その考えから万屋街には娯楽施設が多々あり、その中に劇場もある。
     その劇場の北ホールにて、本日は刀剣男士たちが活躍する人気舞台の公演日だ。激戦を勝ち抜きチケットを入手できた審神者や刀剣男士たちで劇場周りや建物内は人混みで溢れているが、物販会場のすぐ近く、いわゆるトレーディングスペースの一角に不自然に人が居ない場所があった。
     そこには、山姥切国広と山姥切長義が二振り、互いの前髪が触れ合う程の近さで向き合ってぼそぼそと話し合っていた。
    「くっ……山姥切のトレブロコンプならずだ」
    「ふぅん。偽物くんのはシークレット含めてダブルコンプまでしたのにね」
    「何故俺ばかり出る……すまん、追いブロしてくるから待っててくれないか」
    「はいはい、行ってらっしゃい」
     物販会場に向かう国広の背に小さく手を降る長義のもう片方の手には、国広の買ったトレブロの中から出てきた『山姥切国広』のブロマイドが握られていた。
     長義が買わずとも、国広が買ってくれればコンプできるので。長義はちゃっかりとトレーディング商品には手を出さずに目的の品を全てお迎えしていた。
     そうして、戻ってきた国広の手には新たなトレブロが40枚。戦場にでも居るかのように真剣な顔をした国広は、また長義の正面に立ち、その額を長義の肩に押し付けた。
    「これで揃う、これで揃う、これで揃う、これで揃う」
    「俺に縋りついて言い聞かせるのやめてくれるかな。ほら、さっさと開封式始めなよ」
    「あ、ああ」
     長義の肩から顔を上げた国広は、また互いの前髪が触れ合う距離でブロマイドを一枚、袋から取り出す。
    「……加州」
    「主への土産が増えたな」
     一枚ずつ開封し、それを長義が受け取っていく。『山姥切長義』のブロマイドも出たが、それは既に持っている物ばかりだった。未開封のランブロはついに残り5枚、国広が持っていない種類は残り一枚。軽装で花を持って微笑む天使のような山姥切だ。
     国広は震える手で一枚ずつ開封していくが、他の男士のブロマイドが一枚、二枚と増えていく。そうして残り二枚になった時、ついに奇跡が起こった。
    「…………っ!!!!!!!!」
     出たのだ。天使のような山姥切の写真が。雄叫びを上げたいのを何とか我慢した国広は、目の前で良かったな、と笑みを浮かべる己の本歌の耳元に鼻先を擦り寄せて「嬉しい」と小さく囁いた。
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