たまには攻め立てて「今日はめちゃくちゃにしてもいい?」
ダブルベッドの上であぐらをかいて座りながら、膝に菅原を乗せ後ろから抱きしめ、指を菅原の秘孔に入れる直前に澤村は耳元でそう呟いた。
「え」
菅原がコチンと固まり、少し頬を赤らめながら、ぎこちなく澤村の顔を覗き込む。
「なん……大地今日そんながっつきたいの?珍しいね」
「なんとなく」
澤村はなんてことのないように受け答えてる。普段は菅原を甘やかすように、ねっとり甘く攻めるのが澤村だが、今日は乱暴したいらしい。
コットンのワイシャツだけの菅原は袖を口元に当てながら顔を赤らめて、
「……いいよ、めちゃくちゃにして」
と小さな声で呟いた。
早速澤村は秘孔に指を、淵をなぞるように少しずつ広げていく。と同時に菅原のシャツのボタンを一つづつ開けていく。桜色に染まった胸の飾りが露わになる。
「んっ、ぅ……」
バックハグという自分の身体が見える羞恥心から、澤村の腕をギュッと掴む。
澤村は下を滑らかにほぐしながら、菅原の胸の飾りに手を伸ばした。
「アッ……」
下と上の快感に、思わず嬌声が漏れる。菅原はとっさに口元を抑えるが、すぐに澤村にその手を止められてしまう。
「声、聞かせて」
そう耳元で囁くのだからずるい。
「んぅ……!」
「そう我慢しないで、ほら」
澤村はナカを強く刺激して、後ろ耳を舐めた。
「ひゃう……!!」
急な快感に声が漏れ、澤村の袖をギュッと掴む。
「指、増やしてもいいか?」
もはや言葉を発することもできなくなった菅原はコクコクと頷くことしかできなかった。
じゅぷ……と下から猥音が響き、澤村は丁重に菅原の耳の後ろを舐め取る。
「んっ…!!」
「スガ、今日も可愛い」
耳に注がれる甘い声に身体が粟立つのを身体の芯から感じる。
「アッ……! だい、ち、俺が可愛いって言われるのそんなに好きじゃないってわかって言ってるだろう?!」
澤村は耳元で囁くのを止めない。
「俺から言われるのは好きなんだろう?」
「んん、ぅぅ……!」
澤村のいつもより低い声が、耳元で囁かれ続けることに興奮を覚える自分がいた。
後ろから耳を優しく食まれ、胸元の飾りは指でしばたかれ、下もぐじゅぐじゅにほぐされる。快感に意識を持っていかれそうになるのを必死に澤村の腕を掴むことで、繋ぎ止める。
「あっ、あぅ、んぅ……」
どんどん頭が熱くなり、呼吸が乱れ、菅原のモノもピクピクと脈打つ。
そんな菅原を見計らった澤村は、胸と下を弄んでいた手を止めて菅原をヒョイと抱え自分の方を向かせた。
「……? 大地……?」
澤村は菅原の耳に口元を寄せて、
「気持ちよくなりたい?」
と囁いた。
「〜〜〜〜〜〜ッ」
菅原は顔を真っ赤に染める。
「……たい……」
「ん?」
「……大地に気持ちよくされたい……」
「良い子」
澤村は目を細めて慈しむように目を細めて、菅原に触れるだけの口付けを落とし込むと、菅原のモノを口に含んだ。
「あっ……!」
澤村の熱い口内に包まれただけで声が漏れる。
澤村は菅原の伝う先走りを軽く舐め取ると、
「動かすぞ」
と呟き、口をゆっくり上下に動かし始めた。
「ひ……ぁ……っ!」
下の刺激に思わず声を上げながら、ついつい澤村の頭を手で抑える。抑えられても何事もないかのように澤村は口を動かし続ける。
じゅぷ、じゅぷ、
じゅっ
澤村は菅原のモノを唐突に吸い上げた。
「ひ、ぁぁ、……!!!!」
どぷっ
澤村の口内は菅原の性液で満たされる。
ごくん
澤村は躊躇いなくそれを飲み込んだ。腕で口元をグイと拭う。
「だい……ち……」
ぐったりとした菅原が力なく澤村を呼ぶ。
「ん?」
「……大地も気持ちよくなって」
澤村のスウェットの袖を掴んで菅原は上目遣いに頬を赤らめて言った。
「今日は優しくしてやれないぞ?」
暗がりの中、よく見たら澤村は眉をしかめ、いつになく余裕のない表情をしていた。
「大地、めちゃくちゃにしたいんだべ? 大地の好きなようにしてよ。」
気持ちよくなって欲しい、と付け加えた。
菅原は弱々しく澤村を押し倒す。澤村は対抗するでもなく、されるがままベッドにボフンと着地。
「大地も脱いで」
言われるがままに澤村は上着のスウェットを脱ぎだす。菅原は澤村のズボンを軽く下ろした。澤村はそれに合わせて軽く腰を浮かす。下着をそろりと菅原がずらすとぼろり、と巨根が顔を出した。菅原はそれをそろりと己の秘孔に近づけて、
ずぶ、
「……ッ」
澤村が丁寧にほぐした穴にぬらりと納まった。菅原が思わず肩を震わせる。
澤村の胸板に両手を付きながら、菅原は少しずつ腰を上下させた。澤村はそんな菅原の淫乱な姿をじっと眺める。
「……っ、んっ……」
大地を気持ちよくさせたい、菅原はそれしか頭に無かった。肩で息を継ぎながら、懸命に腰を動かす。
突然、菅原は澤村に腰を押さえつけられぐん、と押し込まれた。
「う、ぁ……!」
チカッと目の前に火花が散る感覚を覚える。
「もう限界……。動かしていい?」
と言いながら、返答を待たずに澤村は菅原を突き上げ始めた。
「あっ、ぁっ、やぁッ……! だ、いち……! そこ、深い……っ! ぁっ!」
ぐんぐんと突き上げられ、菅原は目に涙を滲ませる。
「ここだろ?」
澤村は長年連れ添う菅原のよく知る、彼が一番喜ぶ場所を狙った。
「ぁっ、あっ、ヤダッ、だい、ち! イッちゃ……ぁぁッ」
快感に涙を流しながら、菅原は背を弓なりにぐんと反らした。引っ張られるように胸を付き出す。
「ぁっ、あっ、あぅっ、んぁっ、アッ、だ、だいち……ッ!」
タンタンとリズミカルに一番のところを突かれまくり、いよいよ限界、とギリギリ触れていた澤村の胸をカリ……と掻く。
それで察した澤村、
「ん、いいよイッて、俺もイク」
突き上げながら囁いた。
「ぁ、ぁぁ、あぁぁ、〜〜〜〜〜〜ッ!」
「ッ…!」
びゅく、
菅原の性液が宙を舞った。
「はぁ……」
菅原はぐったりと澤村の肩にそのままもたれかかる。
「大丈夫?」
「……大丈夫……」
やや掠れた、ぐったりした声で返事が返ってくる。
「大地……」
「ん?」
菅原は気だるそうに澤村を見上げ、
「ヨかった?」
「うん」
「そっか」
菅原は少し安心したように呟き、澤村の首元に顔をうずくめた。