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    pun0609

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    pun0609

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    ゲーム本編前大人ルク(コーヒーとココアが好きな飲み物だったので)で父さん回想

    #williams_60min 「コーヒー」 久しぶりの休日。買ったっきり手付かずだった本でも読もうかな、なんて考えながらコーヒーを入れる。今日はゆっくりできるからドリップコーヒーで。ミルクと砂糖もたっぷり入れて、カフェオレにしちゃおうかな。
     コーヒーは好きだ。本当は道具を揃えて豆から入れてみたいけど、今は色々調べる時間がないし教えてくれる人も――父さんはもっぱらインスタントコーヒーを飲んでいた――いない。だから僕は、行きつけのコーヒーショップで売られているドリップバッグを愛飲している。ドーナツに合う、おいしいコーヒーなのだ。
     ゆっくりとお湯を注ぐ。いい香りがして、思わず笑顔になる。年季の入ったマグカップは父さんがコーヒーを飲む時に使っていたものだ。父さんが僕に買ってくれたマグカップより大きいから、大人になった今はこっちを普段使いにしてしまった。もちろん小さい方も使っている、例えばめいっぱい思い出に浸りながらココアを飲みたい時なんかに……。
     父さんはあまりミルクや砂糖を入れてなかった。ブラックで飲むのはカッコイイだろう?なんて言って笑ってたっけ。父さんの――大人のマネをしたくて父さんと同じものを飲んだ日、あまりの苦さで泣きそうになったのを覚えている。というか、ちょっと泣いた。お前にはまだ早かったみたいだな、と笑いながら父さんは僕の頭を撫でて、マシュマロを浮かべたココアを作ってくれた。甘くて、あたたかくて、ほっとする味だった。
     マシュマロは特別な時だけだったけど、父さんはよくココアを入れてくれていた。自分のインスタントコーヒーはさっさとお湯を入れておしまい、その後僕のココアを丁寧に作っていた。当時の僕は、父さんも本当はココアが好きなんじゃないかと思っていたけど、あれはきっと僕のためだったんだろうと今は分かる。
    「父さんは僕の事、すごく甘やかしてくれてたな」
     僕はコーヒーを一口飲んで、誰に聞かせるわけでもなく呟く。広いキッチンにはコーヒーのいい香りがしていた。
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    moonlight_32111

    DONE■レオマレ■診断
    ベッタ再録
    ■片思いレオマレにしてみた。
    ↓診断結果
    もなかのれおまれさんには「終わりが見えない」で始まって、「君の名前を呼んだ」で終わる物語を書いて欲しいです。季節を感じる話だと嬉しいです。
    #書き出しと終わり #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/828102
    終わりが見えない。
    嫌われているのに、これ以上相手に嫌われるのは・・・・。
    いつからこの思いが自分の胸を甘い痛みとなって身体を蝕んでいるのかもう忘れた。
    自覚なんてしたくなかった。こんなに苦しいなら。
    諦めようと何度もひと目がつかない場所で、静かに涙を流してしまうというのに。
    「それも青春のひとつじゃ」
    リリアに相談したが、楽しそうに微笑まれて何も解決もしなかった。

    月夜が学園に振り注ぐ。
    マレウスは日課である廃墟巡りに向かうため、寮をこっそりと抜け出した。
    静寂に包まれた目的の廃墟までの道のりで、今日も一人物思いに耽る。
    今日こそは、歪み合わずに話をしようと決めていたのに駄目だった。
    どうやったら、普通に話すことが出来るのか。ほんの少しでいいから歪み合わずに話すことはできないか。
    そんな考えが頭を駆け巡り、答えがなかなか出てこない。簡単に相談出来る内容でもない。
    ひとりで考えても答えが出ないとわかっている。気軽に相談出来る友がいないのであれば、相談することも難しいだろう。
    悩んでいるマレウスを嘲笑うかのように、月の光は闇夜を照らす。
    溜息を一つ零すと、目的の廃墟まで向かっていた足が 1215

    kinotokko

    DOODLEいつもの突然始まって突然終わる。自分以外置いてきぼりメモ。帰りの電車が暇だったのがわるい。

    ツラアズへのお題は『君の「大丈夫」が、大嫌い』です。
    #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/392860
    色々問題は山積みだったが、いつも通りアズサには笑って「大丈夫、大丈夫」と答えた。その途端、今まで心配そうに困り顔をしていただけのアズサが
    「は?『大丈夫』?今のツラヌキが大丈夫なわけないでしょ!何処をどう見たら大丈夫だって言えるわけ?頼りなさいよ?みんなも、私もいるでしょ?大切だから迷惑掛けたくないって思ってくれてるのかもしれないけど……でも私も大切だから間に合ううちに頼ってほしいの私は。……ツラヌキだって大切な人が頼ってくれたら嬉しく、ない?」
    怒るみたいに叱るみたいに烈火の如く喋りだしたが段々と声が詰まり、最後の方は不安そうに涙目でコチラを伺いながら「それとも、大切ですら……なかった?」と聞いてきた。脳裏に父親が『大丈夫、大丈夫!』と自分の頭を撫でる姿を思い出した。大丈夫では、なかったのだ。あの時は自分が頼りないのが腹立たしかった。頼ってもらえないのが悲しかった。あの時のオレは今のアズサみたいな顔をしていただろうな。
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