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    ねこさ

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    ねこさ

    MOURNINGしぶに出したバレンタインイデマレの没った一節。ご供養です。
    アズールがディアソムニア寮を訪ねたくだりで入れようと思ったんだけど、なんか冗長になる上に本筋と関係ないので削ったところ。このアズさんはポイズンクッキングを知らない。
    「ちょっと待っておれよアズール、今、茶を出すからのお」
    「あ、お構いなく」
    「遠慮するな。おぬしのような若者はケーキとクッキーどちらが好きかのう」
    「いえ、本当にお構いなく」

     何だこの会話は。お年寄りの住まいに訪問販売に行ったら何故か歓待されてしまい戸惑うセールスマンか。
     緑の燭台に照らされたディアソムニア寮の談話室でアズールは引きつった愛想笑いを浮かべた。
     礼儀正しくマレウスとの面会希望を告げ、談話室に通されたまではアズールの予定通り。
     ただ、その後マレウスがなかなか現れず、代わりにやってきたリリアにもてなしを受けていることが少々想定外だった。

    「いやあ、わざわざマレウスを訪ねてくれる同僚がいるとは嬉しいぞ。学年は違うが寮長同士じゃ、仲良くしてやっておくれ」
    「ええ、もちろんです」
    「その打てば響く小気味よさ、流石はアズール、度胸も一品じゃ! くふふ。そんなおぬしにとっておきの菓子を出してやろう」

     わしの手作りなんじゃよーとどこからともなく取り出された菓子を見たアズールはぎょっとして目を見開いた。
     え、なにそれ、その物凄い色の食べ物……食べ物? 食べ物なんですよね? 1107

    ねこさ

    DONEイデマレ版ワンドロライ。お題は初恋。
    恋人同士なイデマレちゃんがお互いの初恋暴露をネタに喋ってるだけ
    初恋


     その日イデアは、いつも通りに不法侵入してきたマレウスを放置で、オルトの新しい飛行ユニットの出力計算に勤しんでいた。マレウスの方も心得たもので、勝手知ったる恋人の部屋とばかりにイデアの本棚を漁って読書を楽しんでいる。
     あの辺りの棚はいわゆる表棚で片付け済だから見られてマズい類は置いてないはず、と横目で確認して、それきり作業に集中していたイデアが漸く一段落したところで声をかけられた。

    「シュラウド。初恋の経験はあるか?」
    「はいぃ?」

     相変わらずの前ふりなしのピンボール発言。
     何故そんな質問を、と目を剥いたイデアはマレウスの手元を見て納得した。あ、それ幼馴染モノの恋愛漫画……。内容はちょっと甘酸っぱすぎてイデア好みではなかったけれど、絵がものすごく好きだったので買ったやつ。エログロも下ネタも無いので無難と判じて表棚に入れておいたんだった。
     そういえばあれ、初恋を引きずってどうの〜って話でしたなー。
     いやそんなことよりお目々キラキラさせちゃってるけどマレウス氏、それ面白かったんですか? 初恋拗らせた男女が三角関係だの四角関係だのドタバタしつつ青春しまくる王道ラブコメ 3247