harukaja15 @harukaja15 アイコン:@achumu_miyaさんヘッダー:@RedZeverinさんに制作していただいたものです(掲載許可あり) ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 4
harukaja15DONE結婚している北侑の話。侑から意味不明な質問を突然受けた北は、色々を考え込む。誓うから、なんどでも「信介さんは、俺と結婚したことぉ後悔とかしてません?」 晩ご飯のあと、二人で縁側に座って夏の月を見てるとき。 さっきから侑はなぜか落ち着かない様子で、そわそわしながら俺を見てくるから何のことかと思うて聞き出したらこれか… 「…何そのアホな質問」 「ぐぅっ…」俺のストレートな返事を聞いて侑の眉毛が下がって唇まで尖らせた。「だから言いたなかった…」 「で?」 「ええから答えてー」 今回は子犬のような目で見つめてくるから思わず目をそらしてため息をついてまう。 「お前な… 何考えとるんか知らんけど本当のこと言うてええ?」 「お、お願いします」まっすぐにこっちを向いて正座までした。その真剣な目やめてほしい。 俺もちゃんと答えないと、そう思った。 2172 harukaja15DONE北さんに会いたがっている侑は治を困らせている。ちょっとおちゃめな北さんと、この場面を一番楽しんでいる角名も出てきます…ポンコツはどっちやねん「ずるない!?恋人は俺やぞ!?」 あ、また始まった。治は疲れた顔で自分の片割れを見た。侑は今、おにぎり宮のカウンター席に腰を掛けている。 最近、北は侑より治とよく会っている。それに対して侑は、嫉妬なんかをしているようだ。 「北さんがお前に惚れたらどないすんねん!?俺らおんなじ顔やで!あ、もううううう!俺も北さんにもっと会いたい!なんでやサム、なんでや!」カウンターを叩きながら侑は続いた。 こんな何回も聞いたくだらない話に付き合いたくなかったが、治は片割れを殴りたくて仕方なかった。でも今はお店にいるので、デコピンでなんとか我慢した。 「このアホ!」 「痛っ!」 「北さんは顔だけが好きなら、最初からお前なんかより俺を選んでたやんけ!」 1496 harukaja15DONE眠れない北は侑に電話をかける。長年遠距離恋愛をしている北侑のある夜の話。幸せというのはその夜、北は眠れなかった。 身体を休ませるために、さっきから何度も寝る姿勢を変えていた。けれど心はなぜか落ちつかず、不愉快ななにかに包まれているように感じている。 また寝返りを打つと、壁にある時計が視界に入り、遅い時間を知らせた。それを見た北は深い溜息をついた。そして諦めたかのように、不本意ながら近くのテーブルに手を伸ばして自分のスマホを取った。 「北さん?」向こうからの声は疑問文で挨拶をしてきた。 でもそれを聞いただけで、北の胸はなぜか暖かくなってきた。 「あつむ…」口から出た返事はたった三文字の言葉。北にとってはそれが、どうしても愛おしかった。 「どないしました?こんな遅い時間に電話なんて珍しい…なんかありました?」その声には心配が純粋にこもっている。 2112 harukaja15DONE長年付き合っている北侑のめちゃハッピーな話。北の美しさに惹かれていた侑。その口から出た言葉は…?金愛…それは北の顔にはよく似合っている。 目尻に可愛らしい皺が寄っている。 頬に薄いピンクの色が輝いている。 唇に小さなカーブが描かれている。 顔全体に愛情が浮かんでいる。 ほんまに綺麗やな~ってべつに新しい発見でもなくいつものことやけど、と侑は思うが、彼は一生、そして生まれ変わったらその次、その次の次の人生にもこれをずっとずっと見ていたいと思っている。 「何をじろじろ見てんねん」 その唇の動きと、メロディーのように耳に響く甘い声で、恍惚としていた侑は夢のような時間から目覚める。 首を横に振りながら少し鼻歌を歌い、そして次に口から出てきた言葉は正直さしかをあらわせなかった。「北さんの顔には、愛がとても似合ってるなと思っていました」 841 1