出会えた奇跡 「このはってオレが初めて?」
ある日の熱をかわしたあった後のこと、優の言葉にこのははきょとんとしたあとこくりと頷く。
「誰かと付き合うのも?」
「優さんが初めてだよ。そういうのにずっと縁がなかったし…ああ、でも学生の頃仲介役にされてたことはあったよ」
「仲介?」
「うん、私の仲のいい友達によくモテる子がいて…ラブレター渡しといてとか呼び出してとかそういう…」
「…お人よしなところは変わらないんだな」
「…お人よし」
「いいだろ、そのおかげであんたとオレはこうした関係になってるんだし」
「そ、それもそうだね!?」
「ふ…はは、…っ」
「わ、笑わないでよ〜!!」
「笑わないとか無理」
そう言って笑う優にむっと頬を膨らませると優はその膨らんだ頬を指で押した。
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