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    kuzunoyama

    @kuzunoyama

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    kuzunoyama

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    巽ひめ♀
    書きません

    デートするなら最後にショーウィンドウで全身を確認した。無論、外見に懸念事項は一つもない。問題は振る舞い、喋り方、声。「HiMERU」も簡単ではなかったが、要の模倣は難易度が高い。あの子の生まれ持った愛される才能は、再現に限界がある。
    どうせ遅かれ早かれバレるのだ。できる限り長引かせれば十分。
    「……巽先輩! ごめんなさい、お待たせしました!」
    手を振りながら駆け寄る。巽と要が決めた待ち合わせ場所は待ち合わせ場所として適切で、つまり巽はものすごく目立っていた。約束の時間の随分前だし、珍しく似合う服を着ているし、コンマ1秒だけ罪悪感が沸く。すぐに消えてよかった。
    「おや」
    巽は微笑みのまま顔を上げ、そのまま首を傾げた。
    「どうしたのですか?」
    動揺するな。巽の真似をするように可愛らしく首を傾げる。
    「……要さんはご予定が?」
    コンマ1秒、笑みが薄れた巽はすぐにいつもの穏やかな表情に戻った。顔を合わせて10秒だ。
    いつのまにか掴まれていた手首から巽の手を振り払って、手のひらを顔目掛けて振り下ろす。
    「痛いです」
    無抵抗に頬を打たれた巽は、逆の頬を差し出すこともなくただため息をついた。
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