もう少しだから手伝って『モモ』
「わーっ! ユキ! えーっ!? 凄いタイミング! 今ちょーど楽屋に戻ったとこ! 曲作りはどう?」
休憩しにバタンと楽屋のドアを閉めた途端にユキからの着信。即通話にでることが出来て運命感じちゃう。ユキは結構切羽詰まってて今日はおうちで缶詰めだったはず。声の籠り具合からスタジオかな。SOSかも。近くにいてあげられない分、たっくさん励ましてあげなきゃ。
『モモに手伝って貰いたくて……』
「えっ!? オレお手伝いできるの!? 何したらいい? ユキ、イケメン! 天才! がんばれー!!」
『っふふ……モモだ……』
疲れてるのか弱々しく笑う雰囲気に胸が苦しくなる。ほんとはスケジュールやスポンサーの意向とか気にせず好きな音楽を好きなだけ作って貰いたい。でもユキの才能は限られた枠の中でも最高な作品を生み出せちゃうから、頑張って貰っちゃうんだよね。なんだかんだとタイトな中で神作出来ちゃうの凄すぎる。ユキは存在してるだけでも奇跡の人なのに才能も非凡なんてさ。本当に神様って二物も三物も1000物も与えちゃうんだから!
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