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    sofi9617

    i7 楽ヤマ、龍ナギ、悠虎etc

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    sofi9617

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    トプステ37の無配でした。ドムサブの悠虎で縄酔いしちゃう虎於の話。
    イベントとてもとても楽しかったです!ありがとうございました!

    ##悠虎

    Abductionやけに大きな荷物を持った悠が玄関に立っていた。
    「お邪魔します!」
    「いらっしゃい。それ、何の荷物だ?」
    「ふふん、すぐにわかるよ。もう寝室行っていい?」
    「あ、ああ……?」
    性急すぎるだろう。心の中で毒づきながら得意げに笑うパートナーを迎え入れる。今日は週に一度のプレイをする日だ。最近は悠もDomの振る舞いに慣れてきたのかコマンドを使うのに躊躇わなくなったし、タイミングを計るのも上手くなった。俺も要望を言えるようになってきたと思う。いつも思考を保てないからよく覚えていないけれど。
    ついでに後ろの準備をするのも慣れた。今日も悠が来る前に済ませてある。結局期待しているのは俺の方なのだろう。
    「ふぅ、虎於もこっち来て!」
    「ははっ、はいはい」
    言われるがままベッドに上がる。向かい合って座ると、悠は傍に置いたリュックサックを抱えた。ジッパーを開けると中身が顕になる。それを見て驚愕した。いや待て。嘘だろ。
    「……なんだ、これ?」
    「プレイ用のグッズ! セットで買った!」
    大きなため息をついて頭を抱えた。どこでそんなもの買ったんだ。それを俺に使うつもりか? 
    「もう成人したし、この前高校も卒業したしさ。こういうの買えるようになったんだよ!」
    「あ、ああ。よかったな」
    「……もしかして、嫌?」
    しゅんと眉を下げた悠が俺を見上げる。今更自分の意思を主張するのが怖いわけではない。ここで嫌と言えば悠はこれを使わないだろう。その信頼は確実に築かれている。じゃあどうして何も言えなくなったか。それは俺自身が混乱しているからだ。
    「嫌、じゃない」
    「……!」
    「やっ、てみ、たい……」
    そうだ。嫌じゃない。むしろやってみたい。そう思っている自分が信じられなかった。けれど、伝えれば悠はそれを尊重してくれるから。あいつも使いたくて買ったんだろうし。おずおずと様子を窺うとにっこり笑ってからぎゅっと首に抱きついてきた。
    「ありがと! じゃあ、何からする?」
    「……まあ、最初は縛るところからか……?」
    ちらっと視線をリュックの中に向ける。一番上にあるのは真っ赤な縄だ。ずるっと悠がそれを引き出して、ぎゅっと顔の前で引っ張る。一瞬縄に隠れた瞳がもう一度現れれば、それは俺を支配するDomの光を湛えていた。
    「オッケー。じゃあ虎於、後ろ向いて」
    「ん……」
    マットレスに手をついて身体を一八〇度回転させる。そのまま縛りやすいよう後ろに手を回すと悠がそれを引いた。うなじに柔らかい唇が当たって、ぺろりと舐められる。ぞわっと肌が粟立ち息が漏れる。次の瞬間にはぐるりと手首を縄が一周していた。
    「ありがと、そのままにしてて。Stay」
    「は……」
    コマンドを使われた瞬間、身体を接着剤で固められたように動かなくなる。手首に回された縄が一周、もう一周と拘束を強めていった。プレイ用だからか痛くはない。ただ行動を制限されるだけなのに、何故か頭がぼやけてくる。
    「大丈夫? 痛くない?」
    「ん……大丈夫……」
    体温が上がるのを感じる。思考がふわふわして、身体の力が抜けていく。手首の薄い皮膚に縄が擦れると、そこからじんわり快感が広がった。そのまま血管を通って隅々までそれが伝わっていく。脳が蝕まれて視界が回る。きゅっと縄が結ばれた瞬間、ガクンと前のめりに倒れ込んだ。
    「わ⁉︎だ、大丈夫⁉︎」
    「んぁ……だいじょうぶ……」
    そうは言ったものの起き上がれない。それをすぐ察した悠が腕を引いて抱き起こした。上半身を預けて息を吐く。身体が言うことを聞かない。まるでアルコールを飲みすぎた時のようだ。自分の全てがコントロールから外れている。今、それを握っているのは。
    「Good boy。ちゃんとジッとできて偉いよ」
    「はぁ、ぁ……」
    他でもない悠だった。
    「ちゃんと縛れたかな……気持ちいい?」
    「きもち、いい……?」
    そうだ、気持ちいい。悠に縛られるのは、コントロールを明け渡すのは気持ちいい。その期待と快感に酔ってしまったのだ。据わらない首をカクカクと上下に揺らすと後ろで悠がふっと笑うのを感じた。背中に当たる体温はずっと熱くて、二人分のそれでどろどろに溶けてしまいそうになる。
    「いい子。じゃあ次にしてほしいことも教えろよ」
    「ん、ぅ……」
    「虎於、Say」
    悠が一番得意なコマンドだ。震える唇を開いて、欲望を言葉にして吐き出す。その全てを受け取って何倍にも返してくれるのを知っているから。
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