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    Nuwa_150

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    歪霊聖杯異記 Fate/Ghost of revenge
    プロット途中まで

    #歪霊聖杯異記
    distortedSpiritChaliceDiary
    #fate
    #安倍晴明
    haruakiAbe
    #蘆屋道満
    ashiyaDoman

    1.怨霊聖杯起動
    B29の爆撃、侮辱と祖霊は荒ぶり、怨霊は目覚めた。
    千年生き、日本を守護してきた半神、安倍晴明は謎の魔術師集団の策略で歪んだ聖杯戦争に巻き込まれる。
    目覚めた騎馬兵(ライダー)平将門の襲撃に、晴明の召喚に応じたサーヴァントは、彼が良く知る陰陽師、蘆屋道満であった。

    2.首無し公将門
    まさかの道満の召喚、将門公に対しては不利であり、敵もほくそ笑む。
    しかし、かつてのライバル道満に「貴様、その程度の男だったのか?」と発破をかけられた晴明は頭を回す。
    すなわち、首がない者がどのように敵を察しているのか?
    それは音、気配である事を
    「芳一になりたくなければ、耳までしっかり」
    二人は気配遮断の術を駆使し、式神を囮に、首無しで不完全な将門を一次的に道満の体内に封印しようとする。
    キャスター蘆屋道満の能力は怨霊を体内に取り込み、自らの力へ転じる事。
    将門ほどの強い怨霊は吸収しきれないかもしれないが、一時的に封じる事ならできる筈だと、二人の意見が合致する。
    しかし、後一歩の所で敵のマスターが天空より将門を撤退させ、取り逃す。
    残された二人、晴明は、道満の瞳に残る輝き、真っ直ぐな黒髪に「若い……お前なんだな」と、複雑な心境が滲む声を漏らす。
    「ええ、先の事は知っておりますが……老いは恐ろしい、今の私には信じられない。あんな事をするなんて」
    因縁あれど、二人とも国を荒らす余所者は許せぬという気持ちに違いがない事を認める。
    その上で、改めて契約を結び、相手を倒す事を誓う。


    3.平成陰陽師
    霊体で漂って置けば良いと言ったのに、晴明が用意したスーツに身を包み、助手として連れられれば、道満は注目を集める。
    晴明は現代日本で公安に属していた。安齋さんと偽名で呼ばれ、霊異の専門家として国の中枢に絡んでる事を道満は知る。
    警察の支援を受けて、昨日の爆撃はガス爆発の事故として処理されたらしい。
    しかしB−29が空を飛んだのは異常事態である。滑走路と遺物、そしてナパーム弾を用意した支援者がいるはずだと、晴明は目をつける。
    そして、日本でそんな事ができるのは駐在して基地のある米軍ぐらいではないかと発言し、政界の重鎮達を困らせる。
    「内部に協力者が居たとしてもアチラの総意では無い筈、一触即発の難しい問題です、交渉の時間をください」
    嘆願する重鎮に、道満はしゃらくさい事をと反論するが、晴明が「分かりました」と言ってしまうので渋々引く。
    「貴方らしくない」
    道満の言葉に晴明は「角ある石も、川に流されれば丸くなる。千年という年月は、そうするのに十分な流れだ」と答える。
    見た目は変わらない晴明から隠しきれない『老い』を感じて道満は、何とも言えない心地になる。
    しかし、帰りしな晴明の仕事仲間から「あの方は、いつもはもっと怖い人という印象でしたが、貴方といると何だか和らぎますね」と言われて困る。
    「古い知り合いだから、気安いだけですよ」
    道満はそう濁すと、晴明に呼ばれてその場を立ち去る。
    一方その頃、平将門を召喚したマスターは、飛行機が納められた倉庫内で暴れるサーヴァントを魔術で必死に慰撫していた。
    「将門公、もう暫くの我慢です……貴方の首、必ずや手に入れて、真の貴方の力を世界に……そうして、全てを手に入れましょう」
    その言葉と共に、将門は止まり、魔術師の笑い声は夜空に響いた。



    4.横須賀ランデブー
    「交渉の合間、平成観光とでも洒落込みましょうか」
    などと呑気な事を言うのを半信半疑で、車に乗りながらついていく。
    道満は、現代の空気に触れて、すっかり神秘の薄れた日本に驚く。
    「まるで干潟のようですね。神秘という水が枯れかけた今、陰陽師という魚に出来る事は殆ど無いのでは?」
    体内の回路に力を溜めておかねば、火をつける魔術一つ使うのにも苦労するほど、濃度の薄い神秘。
    晴明はかなり上手く遣り繰りしていたが、それでも弱体化し、道満の生前よりは疲弊しているのは目に見えてわかった。
    「それでも、私がいなくなれば、この国が狂乱が訪れるのは先に予知(み)えています。だから、私は息ができなくなっても、きっとやめられない……」
    山脈から流れる霊脈が絡み合った、この国では容易に人や獣の思いと力が結びつき、怪異へと転じる。
    街路地を照らす明かりが神秘を剥がし尽くしても、怨霊達の叫びは、しつこい雨後の霧のよう。
    立ち込めて、消えてもまた、戻ってくる。
    この人は、まだ世界の危機と戦い続けているのか、と道満は思う。
    千年も誰かの為に戦い続けて、角が取れてしまった晴明の横顔に、複雑な思いが浮かぶ。
    かつて数多の陰陽師の命を犠牲にして、辛うじて成り立つ都があった。
    平安京、その時代を思い出していると、臭いに道満が気づいて目を見開く。
    「観光などと嘯いて……」
    瘴気漂う海辺の森からする異様な様子に、そう漏らせば晴明が頷く。
    「行き道は観光だったろう、仕事を終わらせて帰りも観光にしよう」


    5.極楽浄土の入り口
    この森では自殺が多発してるらしい。
    近づくほどに強烈な死臭が広がり、瘴気を放つ。
    車を路肩に止めて匂いの原因を辿り、森を進むと子供の笑い声と共に人の形をした蝿柱に出会う。
    それは、この森で自殺した者にたかった蝿だった。そしてそれは一つや二つでは無く。まるで木に実がなるように、そこかしこに現れる。
    「瘴気に絶望が誘われたようだな」
    時代の激動に振り落とされた敗者達、その心慰撫するような優しい子供の声が響く。
    「極楽浄土に連れて行って差し上げましょう」
    現れたのは剣を携えた子供のサーヴァントであった。


    6.怨霊天子叢雲
    死者の魂を吸って、従者に従えた天子は宝剣を振るう。
    セイバーの格に相応しい動き。
    しかし、二人も退かない。
    「陰陽師の本懐、といったところですな」
    祝詞と念仏、双方からの加持祈祷除霊を行いながら、相手の力を減衰していきつつ、真名を探る。
    「晴明、あの宝剣は叢雲!しかし、あの子の装束は、私より後の時代の者に見えます。貴方なら、誰か分かるのでしょう?」
    「ああ、わかるとも、この土地、この宝剣、ならば貴方の名前は……安徳天皇!」
    源頼朝が倒した、平家の遺した幼き天皇。
    平家物語、壇ノ浦の戦いで起きた最期の悲劇。
    その最後は祖母に「海の底に極楽浄土がありますよ」と宝剣と共に入水させられて死んだ怨霊であった。


    7.少年の願い
    純粋無垢に死の向こうに救いがあると信じる子の怨霊が死を呼び込む。
    そして言葉の意味を解さぬ幼さは、徳の高い説法も通じない。
    万事休すか、と思われた時だった。
    「言仁さまにとって、この世は楽しく無い場所だったのですか?」
    晴明に諱を呼ばれて少年は、淀んだ瞳を揺らす。
    晴明の式神が奏でる曲に「聞いたことがある……」と頬を綻ばせ、投げられた蹴鞠に宝剣を下ろす。
    「遊びたい、みんなと、もっと遊びたかった」
    少年らしい願いに、怨霊としての力が弱まっていく。
    そこに「惑わされないでください」という女の声が上がる。
    「お祖母様……」
    現れた老女、少年のマスター。
    その声に引かれて、安徳天皇の瞳から血涙が流れる。
    「貴方は天子、人を導くお方、貴方に救いを求めて来た人々を絶望の淵から救うが、役目」
    その言葉に、少年の顔から感情が消えて行く。
    「それを邪魔する者は、敵です。あの時のように、皆を殺されても良いのですか?」
    言仁の脳裏に壇ノ浦の狂乱が蘇る。
    「嫌だ!嫌だ!もう、あんな怖いのは嫌だァ!!」
    マスターである老婆は主導権を得て、二人を跳ね除け、海へと逃げていく。


    8.老婆の願い
    海辺に暮らしていた彼女。目を離した隙に、子供が、孫息子が居なくなったのだ。
    亡くなった一人娘の忘れ形見だった。大事にしていた。ほんの一瞬だった。
    皆が、海難事故で死んだのだと言う中、彼女だけは信じていた。
    違う、きっと生きてる、帰ってくる。だって私は、まだ死体を見ていない!
    夫も出ていき、周囲の人間も彼女を狂人として見放した。
    時代が変わる中、海だけが、そこに変わらずあった。
    周囲を見渡すと華やかなな高度成長期を過ぎて、世の中には暗雲が漂っていた。
    次第に彼女は、この世の中になら「帰ってこない方が幸せなのでは?」と思うようになる。
    そうして、海に子供が居る事を認められるようになった彼女は若い頃学んだ平家物語を思い出す。
    彼女は平家の血を継ぐ家系だった。
    海に極楽浄土があるなら、私もそこで孫息子と暮らしたい。
    そうして入水しようとした時、声がかけられた。
    外套の魔術師が囁く。
    「この悲しい世界を極楽に導いて差し上げるのだ、貴方にはそれができる」


    9.わだつみの叫び
    暴走する怨霊達、発動する宝具。
    『海底極楽平家浄土』
    相模の海から津波のように平家の兵士達が這い上がり、海辺の町ごと飲みんで取り込まんとする。
    海上に浮かんだ安徳天皇が、祖母と思い込んだマスターと共に叫ぶ。
    「海に極楽浄土があるのだから、皆、海に沈んでしまえばいい!」
    安徳天皇の呼び声に怨霊が人々を飲み込もうとする。
    このままでは深夜、眠る街で人々。
    異変に気がついたのは、寄るべ無く夜の海を散歩していた少女だけ。
    腰を抜かして、悲鳴を上げる背後に並ぶ街の人々は、逃げ出す暇もなく、じきに狂い死んでいってしまうだろう。
    逃げ出す事はできなかった。
    晴明は、道満に「投げられるか?」と尋ねる。
    「できないと言ってもやらせるのでしょう?」
    盗んだ小型のクルーザーで海を進む二人、式神にも運転させて怨霊達を引きつけながら進んでいく。
    亡者に引きずられて、止まる船を捨てて、船から船へと飛び移り、最大限距離を詰めた所で晴明が「道満!」と呼ぶ。
    道満は、波いる怨霊達を受け止めて、怨霊の海を割って道を開き、最大限の力で持って晴明を安徳天皇のいる沖合まで投げる。
    晴明は祝詞を唱え、手に現れた梓弓に神力を注ぎ、安徳天皇の霊核を撃ち砕く。
    撃ち抜かれて倒れる安徳天皇、力を失って水中に立てなくなったマスターの身体を荒波が容赦なく海中に引き摺り込む。
    しかし、その表情には、どこか安堵が浮かんでいた。
    安徳天皇は、消えゆく中、月が浮かぶ海を見て囁く。
    「海……きれい……みんな……そこに、いるんだよね」
    そうして、月に手を伸ばしたところで、その姿はかき消えてしまう。
    ホッと安堵したのも束の間、荒波に攫われて「やばい、疲れて足つった!溺れる!」と喚く晴明を転覆したクルーザーを式神に押させながらやってきた道満が助ける。
    「無茶をする、そんなのでよく千年やってけましたな?」
    心配されて、少し照れながら晴明は「最優なので、何とかね」と、その手に引き上げられた。


    10.歪霊聖杯
    横須賀の一件で、二人は確信する。
    将門が初めての召喚ではなく、事前の実験があったこと。それが安徳天皇と、唆されて狂ったマスターであったことも。
    であるならば、やはり米軍基地内の誰かが魔術師の息がかかっており、戦闘機の準備もしたのだろう。
    容疑者は絞られた。
    「しかし、なぜこんな歪んだ聖杯戦争を行う?」
    海で冷えた身体を道満と共に温泉に浸かって、酒を飲んで癒しながら、晴明は疑問の声を上げる。
    「最初から歪んだ力を使っては、願いなど叶いようがない。泥水を水車で回して何になる?あるいは、ハンドルが狂った車で目的に辿り着けるか?無理だ。その前に事故を起こして死ぬ」
    確かに、この国は怨霊に満ちている。神秘が薄れた今も、それらなら一定の力になる事はできよう。
    しかし、敢えて魔術師達が手をつけないのは、その濁った力では何の願いも叶えられないからだ。
    「冬木で過去に聖杯戦争が行われた時など、たった一騎、濁りが混じっただけで願いは捻じ曲げられたのだ。全てが濁った聖杯なんて世界を壊すぐらいにしか役に立たない」
    その言葉に道満は目を伏せる。
    「その顔は、何か思いついた顔だ」
    「いえ……私には、何となくわかる気がしただけです。でも、言葉は言霊になります。特に、我々のような陰陽師にとっては、まだ確定的でない以上、真実を見出さぬよう、心に留めておいた方がいい」
    そう言って、答えを濁すので、晴明も無理には引き出さなかった。
    「交渉は今を生きる人々に任せるとして……私達は、私達のやり方でいこうじゃないか」
    「と言いますと?」
    「敵の本拠地に忍び込む」
    そう指さした先にあったのは横須賀基地であった。
    「前言撤回します、やっぱり貴方は何も変わってません」




    飛んでいきなりラスト絶対書きたい台詞
    「貴方は早く死ぬべきです、晴明。千年という時は、貴方の心を充分に蝕んだ。貴方一人が犠牲にならなければ、成り立たない国なんて滅べばいい。私が滅ぼす悪になりましょう」
    「あははははは、なんて酷い言いよう!お前だけだぞ、道満!私にそんな事を言うのは、最悪だなぁ、お前……」
     そう笑う晴明の瞳は、小刻みに震えて惑っていた。
    「でもなぁ、ははっ……困った事に……一番嬉しい言葉でもあるんだよなぁ」
     困ったような、今にも泣き出しそうな顔で晴明は言った。
    「最悪だよ、お前……お前が居なければ、私はずっと神でいられるのに……どうして、そんな事言うんだ。どうして、私が人間だって事、思い出させるんだ」
     道満は、鼻を鳴らす。
    「傲慢で、知ったかぶりで、無神経。努力家のくせに、それを隠してカッコつけたがる。貴方が神だなんて、一度も思った事がない」
     その言霊の一つ一つが、晴明から神性を引き剥がしていく。妖精が死ぬように、神性だって信じない者の言葉で死んでいく。
    「貴方の今の有り様が、この世界の正義というならば、儂は悪で良い。こんな世界、壊れてしまえ!」
     その言葉が開戦の合図だった。道満は自らの手を呪印の形へと変えていく。
     それに対応するように晴明も、構える。
    「お前が憎んでいたとして、私はこの世界をお前ごと、好きなんだ」
     相容れぬ思想。死を持ってでしか終わらぬ戦いが、その言葉の終わりと共に始まった。
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    1.怨霊聖杯起動
    B29の爆撃、侮辱と祖霊は荒ぶり、怨霊は目覚めた。
    千年生き、日本を守護してきた半神、安倍晴明は謎の魔術師集団の策略で歪んだ聖杯戦争に巻き込まれる。
    目覚めた騎馬兵(ライダー)平将門の襲撃に、晴明の召喚に応じたサーヴァントは、彼が良く知る陰陽師、蘆屋道満であった。

    2.首無し公将門
    まさかの道満の召喚、将門公に対しては不利であり、敵もほくそ笑む。
    しかし、かつてのライバル道満に「貴様、その程度の男だったのか?」と発破をかけられた晴明は頭を回す。
    すなわち、首がない者がどのように敵を察しているのか?
    それは音、気配である事を
    「芳一になりたくなければ、耳までしっかり」
    二人は気配遮断の術を駆使し、式神を囮に、首無しで不完全な将門を一次的に道満の体内に封印しようとする。
    キャスター蘆屋道満の能力は怨霊を体内に取り込み、自らの力へ転じる事。
    将門ほどの強い怨霊は吸収しきれないかもしれないが、一時的に封じる事ならできる筈だと、二人の意見が合致する。
    しかし、後一歩の所で敵のマスターが天空より将門を撤退させ、取り逃す。
    残された二人、晴明は、道満の瞳に残る輝き、真っ直ぐな黒髪 5752

    Nuwa_150

    MAIKING聖杯戦争に参加する千年長生き晴明さんと召喚されたキャスター道満が見たいとかマロ送った君!君のせいで!ちょっとだけ、書きたい冒頭書いちゃったよ!
    ふぅ……もう満足したし、やっぱ全体を書くのは疲れるので無理だとわかりました。
    歪霊聖杯異記 Fate/Ghost of revenge


     この土地は呪われている。
     終戦後、数多く落ちた弾頭と共に、神秘のヴェールは破壊された。
     人々は信仰を失った。
     崇め奉った現人神が鬼畜米兵に負けたのだ。
     だが、残されたモノはある。
     高度経済成長期を迎え、神秘が死んだ、この世界でも生きている呪いがある、神秘がある、人々が信じ続けている魔術のテクスチャがある。
    「Ghost of revenge……」
     一人の魔術師が、母国語で呟いた。言葉は魔術である。人の思考を制限し、神秘を象る原初のツール。
    「即ち、怨霊」
     この国の人、思考、民族、宗教性を表す言語。独自の観念を掴んだのは、この日のためだった。
     1999年、動乱の経済崩壊を迎えて、もはや彼らが信奉するのは神の慈悲ではない。
     天、地、空、物、人、それらの『怨み』だ。
     この国の者たちは、神を信じない。しかし、厄災を落とす『霊』は信じている。
     この土地で強い力を手に入れるなら、神を崇めるより、墓を暴く方がよほど障る。
     魔術師は笑った、なんという皮肉!
     暗雲から開放された月光が、舐めるように外界を照らした。
    4550

    Nuwa_150

    MAIKING「ケルビムの匣」
    蘆屋の呪いで人が大変になる怖い話を書いてるよ。
    晴道だよ!
    調査報告書【修正案第十稿】
     貴社に調査依頼を頂いた【削除:差別的な意味合いの語句が含まれるため(対象の)と代替する】地区の調査をした結果、再開発計画に含めるには、いくつかの懸念点が見つかったため報告させていただきます。
     対象の地区は、地理的にも優れた土地で、かつては鉱山として栄え、通称【削除:不快感を催させる固有名詞のため】村とも呼ばれており、古い資料によりますと温泉も湧いていた豊かな土地です。
     再開発計画の候補地として、これ以上無いほどの土地ですが、周辺地域で過去に地滑りが頻発した記録が残っていました。
     対象の地区に村があった記録から、その区域でなら開発可能ではないか、と今回の調査を依頼していただいた経緯は担当者からも聞いております。
     しかし、調査の結果、無人化した廃村にも地滑りした形跡が【形跡という書き方は相手に疑念を抱かせて詳細を問われる可能性有り。調査報告書第一稿の内容を読ませるわけにはいかないので、虚偽でも地滑りはあったと書くべし】見られ、添付した土壌調査の結果からも、安全性の面で保証ができません。
     弊社からは、この地区を再開発候補から外す事を提案せざる終えません 3262

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