俺キン俺は殺連本部の総務で働いている。
今の仕事は嫌いじゃない。それに最近は自分の仕事ぶりが課内で認められて、リーダーに抜擢された。
俺はかつてはJCCに通い、プロの殺し屋になるつもりだった。
殺し屋としての訓練をしていたが、三年の時怪我をしてドロップアウトした。
でも怪我はほとんど周囲への言い訳のようなものだ。
本当はあまりに訓練が苦しさに耐えられなかったから。
JCCの同期は殺し屋として前線で働いている。彼から聞く話はどんな苦労でも自慢話に聞こえた。
今でも後悔してる。あの時、諦めなかったら殺し屋として一人前になっていたのかもしれないと。
近頃、もう一度JCCの編入試験を受けてみようかと頭をよぎるようになった。
先月二十五になった。これが最後のチャンスかもしれない。
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