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    すいか寄りの召

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    すいか寄りの召

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    【kmt*杏千】
    支部に投稿した(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14525846)の続きの書きかけのようなもの。途中まで書いたけど、これは前のを読んでくれた方々に自由に続きを想像してもらった方が生きると思ったので、供養。

    正午、起床してキッチンに向かうと、そこにはまだ兄上が目を覚ました形跡はなかった。やっぱり宇髄さんの言う通り、兄上は二日酔いになっているのだろうか。それとも、単純に疲れて眠り込んでいるだけなのか。
     両親もまだ帰ってはいなかった。ただ、こちらは帰宅するのは早くても今日の夕方と聞いているから別に不思議なことではない。そう大丈夫、時間はちゃんと進んでいるのだ。あと数時間もすれば両親は帰ってくるし、自分も、そして兄上もきっと笑顔でそれを迎え入れるだろう。自分たちの関係はこれからも何も変わらず、何も、変わらず。

    「……っ、……」

     やっぱり無理だった。
     ぼぅっとしていると否が応にも、昨夜の出来事が頭を過ぎって、心の内側がぐちゃぐちゃに掻き乱されてしまう。あの熱くて生々しい、兄上の手と舌の感触が肌の上に蘇って。自分では意識して触れたこともない場所を舌で擦られて、感情の整理も出来ないまま声を上げてしまった。それも、自分でも聞いたことのないような鼻にかかった声をしていた。その声を聞いた瞬間、兄上の口の端が笑うように上げられたのを見てしまった。あれは一体どんな気持ちだったんだろう。触れられた場所から腰に向かって電流が走るみたいに痺れた。擽ったいのとはまた違う妙な感覚。
     ――こんなことは「嫌だ」と思わなければいけない。
     自分の中の何処かがしきりにそう主張していた。だから、口では何度も「嫌だ」「やめて」と訴え続けた。けれど本当は、体と、自分でもよく分からないもっと深いところの何かが行動を起こすことを放棄してしまっていた。
     アルコールの味の濃い唾液を飲まされて、一時的に自分も酔っていたのかもなんて言い訳も昨夜までなら出来た。けれど、今となってはそれももう出来ない。
     何故か、俺は眠りから覚めた今の方が昨夜よりもずっと何かに酔っているみたいなのだ。

     兄上があんな風に俺に触れなければ、きっと一生芽吹くこともなかった。
     咲くことを望まれない蕾。咲いても罪としか呼ばれない花。

    『ま、今日に関しては10:0で煉獄の方に非があるし』

     そう話していた宇髄さんの声が都合良く今の思考に重なる。
     そう、兄上が悪いんです。俺は兄上に触れられるまで自分が兄上を“そういう気持ちで”想えることに気付かなかったのに、いったい貴方はいつから一人でその感情を燻らせていたんですか。




     * * *





     音を立てずに部屋の中に忍び込むと、ベッドの上に布団を被って丸くなっているものがあった。耳を澄ますと規則正しい寝息が聞こえてくる。どうやら兄上は本気でまだ眠りの世界にいるようだ。
     周囲に目を向けると、昨夜一リットル以上汲んできたはずのピッチャーの水は空っぽになっていた。テーブルに置いていたゼリーも無くなって、今そこには銀色に輝くスプーンだけが置かれている。ゼリーのカップは言わずもがな昨夜のティッシュが入っているのと同じゴミ箱の中だろう。
     つまり兄上は一度は目を覚ましたが、水分と食物を摂取すると再び寝入ったということか。宇髄さん予想は大当たり、どうやら兄上は本当に二日酔いになってしまっているらしい。

    「せめて夜のうちに、水を飲んでくれれば良かったのに」

     困った兄上。そう思いながらも、水を補充してこようと空のピッチャーに手を伸ばす。ついでに使用済みのスプーンも手に取った。
     ゴミ箱の中を覗くと案の定、透明なカップが他のゴミたちの一番上に転がっていた。夜中に兄上が口を拭ったティッシュはその下に、何の違和感もない普通のゴミとして押し潰されている。
     あぁ、このままでは夢で片付けられてしまうんだろうな。いや、まだ兄上が目を覚ますまでは分からないけれど、でもきっと。
     それはちょっと悔しい。だけど、俺が兄上を揺さぶったところで状況が良くなる保証もまたないのだ。

    「今も夢の中で俺を抱いているんですか、兄上……?」

     せめて顔を見せてくれていたなら、直接触れられたのに。
     銀のスプーンの先を自分の唇に当てながら、ベッドの上の布団の塊を見つめていた。





     * * *





     水を溜めたピッチャーを兄上の部屋に置き自室に戻る直前、不図思い立って洗面台の前に立った。
     着ていた服をたくし上げ、裸の上半身を鏡の前に晒す。何となくそんな気はしていたけれど、やっぱり何の痕跡も残ってはいなかった。昨夜確かにここに歯を立てられた筈なのに、首の周りも今はただただ茫漠としたキャンバスのよう。ここまで証拠が無いと自分まであれは夢だったのだと錯覚させられてしまいそうだ。

    「……嫌」

     でも、それは嫌だ。兄上の中に俺への欲がまだあるというなら、俺にもその火を移した責任をとってほしい。
     この道の行き着く先がたとえ地獄でしかなかったとしても。





    * * * 





     その後、結局兄上が起きてきたのは両親の帰宅する少し前の時間だった。つまりはもう一日の三分の二が終わった頃。
     俺は自室で昨日の本の続きを読んでいた。そこに隣の部屋の扉の開く音が聞こえて、兄上の起床を悟ったのだ。
     途端に心臓がバクバクと体に悪そうな音を立てて喚いた。今、自分がこの部屋の扉を開けて廊下に出たなら、ほぼ一日ぶりにまともな状態の兄上と顔を合わせることになるのだ。兄上は昨夜のことを覚えているだろうか。ちゃんと俺の目を見て話をしてくれるだろうか。
     そんなことを悶々と考えているうちに、水が物凄い勢いで水道管の中を駆けていく音が微かに聞こえ始めた。どうやら、兄上はシャワーを浴びているらしい。たしかにそのままだと両親からお酒の匂いを指摘されてしまいそうだった。けれど、二日酔いの状態でシャワーなんて、倒れる心配はないのだろうか。

     二日酔いの辛さは自分にはまだよく分からない。だからこそ最悪の事態を想定すればするほど、ただ黙って座っていることは出来なかった。
     気配を消して歩き、気付けば脱衣所の中に足を踏み入れていた。兄上の脱ぎ捨てた服と下着が洗濯カゴの中に収まっている。ゴクン、と思わず息を呑んでしまった。モザイクガラスの向こうから絶え間なく流れるシャワーの水音が聞こえる。この扉の向こうに、兄上が。

    「――兄上、」

     心の準備の万全でない喉から絞り出した声は微妙に掠れていた。兄上には届いただろうか。数秒、息を潜めて待っていると、シャワーの栓の締まる音とともに待ち侘びた低音が鼓膜を揺らした。

    「千寿郎? どうかしたのか?」

     ああ、兄上だ、いつもと変わらない兄上の声だ。声を聞くこと自体は半日ぶり程度なのに、それでも何故かかなり久しぶりのことのような気がした。
     ただ、それはそれとして、「どうかしたのか?」とは。やはり兄上は昨夜のことは純粋に夢の中の出来事だと思い込んでいるのだろうか。そう考えると、まあそうかと思う反面虚しくて、膝から力が抜けてしまいそうだった。

    「体は、大丈夫ですか? お風呂で倒れたりはしていないかと心配で」

     床にへたり込まないように壁に手をついて姿勢を支えながらそう告げる。我ながら随分と気丈に振る舞っているな、なんて少しズレた感心を抱きながら。

    「……あぁ、大丈夫だ。水分を摂って二度寝したらだいぶ楽になった。――そういえば、あの水とゼリーを用意してくれたのは千寿郎か?」
    「はい、そうです。宇髄さんに言われて……」

     モザイクガラス越しに会話をするのは何だか妙な感覚だった。声は間違いなく兄上のそれなのに扉を開けたら誰か別の人がそこに待っていそうで。見えるのはぼんやりとしたシルエット。体の肌色と、濡れてボリュームを失い肌にも張り付いているだろう朱の混ざった金色の髪。

    「宇髄? 宇髄が家に来たのか」
    「宇髄さんが兄上を家まで運んでくれたんですよ。いいえ、家どころか兄上の部屋まで運んでくださいました。俺からもお礼を言っていたと後でお伝えください」
    Tap to full screen .Repost is prohibited

    すいか寄りの召

    DOODLE【kmt*twitter小噺詰】
    CPは杏千のみ あとはいろいろ

    🔥先生「すまん! 採点の時に弟の握ってくれたおにぎりのご飯粒を落として答案用紙にシミが出来てしまった。許してくれるか?」

    許す👍️✨
    【こういうシチュエーションが好き】

    🔥「せんじゅろ、おはよう!!」(襖スパァァァン)
    🧹「へ?! 兄上!?」(裸なう)
    🔥「む、着替え中だったか。……」
    🧹「あ、あの……早く襖を閉めてもらえますか……」
    🔥「ああ、そうだな」(襖パタン)
    🧹「?? 兄上はどうして部屋の中に?」

     🧹の身支度を後ろでじっくり観察する🔥

    🧹(????)





    【ハァハァ……せ、千寿郎くんの疚しい物ってな、なんだい???(モブ作者)】

    🧹<疚しいものが隠してあるときの部屋に兄上が湯たんぽとか持ってきてくれるの控えめに言って地獄

    🧹<ベッドメイキングとかしてくれなくていいですから!!

    🧹<ひっ……ベッドの下覗かないでー!!!

    🧹<あっあっ、その箱の中は見ちゃいやぁ……!!

    🧹<ベッドメイキングラブとかふざけてるんですか……ち、ちょっと……!





    【テスト作成合宿なんてないかな……ないよな……】

    『出来たー!!!』
    💎「まあ、俺と冨岡はテストプレイしただけだけどな」
    🍃「定期試験をゲーム感覚にするのやめろォ」
    🌊「……もう頭が回らない」
    🐍「作ってい 1076

    すいか寄りの召

    MOURNING【kmt*杏千】
    支部に投稿した(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14525846)の続きの書きかけのようなもの。途中まで書いたけど、これは前のを読んでくれた方々に自由に続きを想像してもらった方が生きると思ったので、供養。
    正午、起床してキッチンに向かうと、そこにはまだ兄上が目を覚ました形跡はなかった。やっぱり宇髄さんの言う通り、兄上は二日酔いになっているのだろうか。それとも、単純に疲れて眠り込んでいるだけなのか。
     両親もまだ帰ってはいなかった。ただ、こちらは帰宅するのは早くても今日の夕方と聞いているから別に不思議なことではない。そう大丈夫、時間はちゃんと進んでいるのだ。あと数時間もすれば両親は帰ってくるし、自分も、そして兄上もきっと笑顔でそれを迎え入れるだろう。自分たちの関係はこれからも何も変わらず、何も、変わらず。

    「……っ、……」

     やっぱり無理だった。
     ぼぅっとしていると否が応にも、昨夜の出来事が頭を過ぎって、心の内側がぐちゃぐちゃに掻き乱されてしまう。あの熱くて生々しい、兄上の手と舌の感触が肌の上に蘇って。自分では意識して触れたこともない場所を舌で擦られて、感情の整理も出来ないまま声を上げてしまった。それも、自分でも聞いたことのないような鼻にかかった声をしていた。その声を聞いた瞬間、兄上の口の端が笑うように上げられたのを見てしまった。あれは一体どんな気持ちだったんだろう。触れられた場所か 3267

    すいか寄りの召

    DOODLE【kmt*杏千】
    謎設定 後半急に駆け足になるじゃん
    ゲームでスキル発動するときに急に告白してくるやつ偶にいるよねっていう話だったんですけど、なんだこれ。なんだこれ。
    某テニスの3DSのゲームみたいに背中が9つのブロックに分かれてて、3つだけタッチ出来るから、勘でキャラのイイトコを突け!みたいなトチくr(ゲームがkmtでも出たらいいのにな。嫌か。
    俺の兄上がゲームのキャラクターに抜擢された。それも所謂乙女ゲームというジャンルの作品らしい。
     え、実在の人間がどうして乙女ゲームのキャラクターに?
     そう問う声もあるだろう。だけど、落ち着いて聞いてほしい。それは俺が一番知りたい疑問ですよ。
     ただもうリリースされてしまったものはしょうがないので、俺はウォッチリストの通知が来た瞬間にダウンロードしました。あ、今更ですがこれはアプリゲームです。課金は計画的にいきましょう。
     ゲームの内容としてはストーリーと、あとリズムゲームの要素があるみたいですね。一部のストーリーはこのリズムゲームで一定のスコアを出さないと解放されないみたいです。
     とにかく、説明を読み込むよりもまずは一回やってみましょうか。チュートリアルですね。兄上はメインキャラクターの一人ということになっているので、チュートリアルでも使わせてもらえるみたいです。兄上を使う、なんて恐れ多い気もしますがここはゲームということでどうか一つよろしくお願いします兄上!
     あ、音楽が始まりました。画面の横に出てるゲージが満タンになるとスキルが自動的に発動されるらしいけど――――あ、貯まりそう 5443