青葉 肩にかけられたケープにどう反応を返したものか、衣服をただ贈られるというのも初めてでミンフィリアは困惑するしかなかった。
「あの……?」
「袖通してみて。多分サイズは大丈夫だと思うんだけど」
白のワンピースに合わせて白いケープは肌触りも柔らかく、戦闘時の立ち回りにも耐えられる作りなのは袖を通した瞬間から分かった。鎧から魔法のローブまで作って修理までこなす人なのは、イル・メグでフェアリー達の気をひくために装備制作の実演をしてみせたので知っていたが。
まさかケープまで作っていたなんて。それが自分用だとは思いもしなかった。
「大丈夫、です。すごい……貰ってしまって本当にいいんですか?」
「勿論だよ!イル・メグって少し肌寒いから羽織る物いるでしょう。手持ちの布と、目測だけの間に合わせなんだけど」
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