記憶が退行したロイド君特務支援課のリーダー、ロイド・バニングスがウルスラ病院に運ばれたのは、頭を強く打った後、意識が戻らなかったからだった。
きっかけはいつもの如く手配魔獣を退治していた時。
ふと何かに気を取られたような素振りを見せ、その隙に魔獣の攻撃を受けて吹っ飛ばされて、近くの壁に頭から叩き付けられたのだ。
他のメンバーは大急ぎで魔獣を倒すとロイドへとかけ寄り、回復のクラフトやアーツをかけるが、意識を取り戻さなかったため、慌ててウルスラ病院へと連絡し、やってきた救急車で運ばれる事態となってしまったのだった。
ウルスラ病院、待合室。
大勢の人が行き交う賑やかな場所だが、その一画では支援課の面々が暗い空気を纏っており、周りの人々も遠巻きにしている。
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