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    あまごい

    我、雰囲気お絵描きマンなり

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    法朱まとめだよ!

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    TRAINING出島のマーケットを夜歩く話。
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    月のない夜(あなたのいる夜) 出島は景観整備がほとんどされていないから、夜にマーケットを歩くとほとんど空に月はない。星もないし、店から登る湯気や、煙草の煙なんかで薄くけぶっている。けれど俺はその風景が好きだった。それこそが彼が日本に戻ってきた理由のような気がして。
     狡噛が日本に戻って再び寝るようになった時、彼はここでは月は見えないのだなと、少し寂しそうに言った。そりゃあそうだろう、彼が道を作るように進んでいた発展途上国には夜には明かりはない。みな早くに寝て、早くに起きて仕事をする。こんなふうに夜を楽しむのは、電気が通っているところだけだ。
    「飲んで帰るか?」
    「今日はそうするか」
     花城と離れたら本当はすぐにでも官舎に戻らねばならないのに、俺たちは彼女の監視がルーズなのをいいことに聞きなれない言葉を話す店主に勧められて、読めもしない文字が書かれたビールを二本頼んだ。狡噛はそれを温かい夜にぐいぐい飲んで身体を暖かくして、俺の指先に、ベンチに手を置くふりをして触った。俺もそれに同じように触った。あたりにはまだ人がいて、月はなくて、通りに掲げられたぼんやりとした明かりだけが夜市を照らしていた。美しい夜だった。
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    TRAINING宜野座さんが香水をつける理由と付けない理由。
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    薔薇の香水(煙草の代わりに) セクシーで魅力的な花城は、いつだって誰かに求められている。けれど本人にその気はないのか、誰かと飲みに行ったなんて噂はとんと聞かない。プレゼントを受け取ってくれと押し付けられているのは見たことがあるが、俺が知りうる限りアプローチを受けているのを見たのはそれだけだ。花城は仕事一筋な女で、東京の公安の霜月美佳をからかうのを趣味にしている以外は地味な女だった。勿論仕事は出来るし装いは美しい。艶やかな金髪、赤いひし形の石をはめたイヤリング、金色のラメが入ったピンク色のルージュ、やはりピンク色のマニキュアに、赤いセットバックヒール、大きく胸元が空いたスーツは高級ブランドのもの。唯一つけないのが香水で、それは潜入捜査に邪魔だからという理由だったからなのだが、今日はどうしてか彼女は薔薇の匂いをさせていた。ディプティックの甘い香り、よく似合ってはいるが、今日は重要な会談か何かが入っているのだろうか? 俺は変に突きたくなくて黙っていたが、ギノはそんなこと気にしていなかったのか、直接「課長、新しい香水か?」なんて聞いていた。花城はその言葉に綺麗な眉を吊り上げ、不機嫌そうに腕を組む。そして自分のデスクチェアに身体を預けると、「断れない案件があってね」とだけ言った。俺はそれで全てを察してしまって心の中で十字を切る。おおよそ上層部の誰かがおせっかいを焼いて誰かと引き合わせたか何かなのだろう。香水はその相手からのプレゼントだ、きっと。
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