可愛いをつくらなくても 小顔補正、色調修正、目の拡大。頬紅だって指先ひとつでまるで恋する少女のように。
「さすが、清光は覚えるのが早いわねぇ。やっぱり若い子は違うわね」
「俺いちおー主より先に生まれてるんだけど?」
笑う清光は満更でもなさそうだ。
政府から配布されたタブレットに真っ先に興味を持ったのは清光だった。機械に疎い審神者が清光に操作を任せ、好きなアプリを自由にインストールしてもよいと言うので、清光は「ずっとやってみたかったんだー」とカメラアプリをダウンロードしてきた。
審神者と自撮りして、一緒に画面を覗き込んでああだこうだと指を滑らせる。肌がつるんとして顔が縮んだり膨れたり、目が大きくなったり小さくなったり。
なるほどこれが「盛る」というやつかと楽しくなってきたところで、
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