日向ぼっこ赤司くん赤司征十郎はいつも忙しい。部活、生徒会に留まらず学級委員やら体育祭文化祭の実行委員にも頼りにされてるし、教師からの覚えもよく話に呼ばれたりもしているらしい。用があって探しても、休み時間中に見つけるのは難しいとの評判だ。勿論それは嘘じゃない。だけど、とある時にオレは知ってしまった。
「今日はここかよ」
陽当たりの良い位置にある保健室、の窓から少し離れた花壇の裏。校庭からは花壇の日除けの陰になって見えない位置だ。煩い声も遠く穏やかだ。
ハンカチを敷いて座り、赤司はスヤスヤと寝ていた。そっと近づくと一度目を覚ましたが、オレだと認識するとまた息を深くした。