エレオスとうさおと🐸ダンシンググリーンはオフラインでは至って普通の優しい青年だ。試合では華麗なダンスで敵を翻弄するが、プライベートでは静かな生活を好む。そんな彼の自宅に、ある日突然、うさおが押しかけてきた。
うさおは好奇心旺盛で少し世間知らずだが、純粋な心を持つダンス愛好家。光の戦士からダングリのダンスの噂を聞きつけ、一目惚れした彼は「どうしてもそのダンスを見たい!」と熱っぽく語り、ダングリの自宅に乗り込んできたのだ。ダングリは困惑しつつ、「ちょっと…帰ってくれない?」と遠慮がちに言うが、うさおのキラキラした瞳と「ダンスが見たいだけなんです!」という熱意に押され、渋々了承する。
そこへ、タイミング悪く(?)もう一人の訪問者が現れる。エレオスだ。彼はダングリとは親友で、たまたま用事があって訪れたらしい(用事の内容は曖昧で、彼自身も「まあ、ちょっとしたこと」とはぐらかす)。うさおとエレオスは初対面だが、ダングリの自宅という共通の場に居合わせたことで、妙な連帯感が生まれる。
ダングリは「仕方ないな」とため息をつきつつ、リビングで軽くダンスを披露する。その流れるような動きに、うさおは目を輝かせ、エレオスも「悪くないな」と感心した様子。ダンス好きのうさおは我慢できず、「僕も踊りたい!」と飛び入り参加。エレオスも、普段はクールな態度を崩さないが、ダンスの誘惑には勝てず、ついリズムに乗ってしまう。
3人の即興ダンスパーティーは、予想外に盛り上がる。誰からともなく酒瓶が開けられ、笑い声と音楽が響き合う。すっかり酔っ払った3人は、ダングリの狭い一人用ベッドに無理やり押し込まれるようにして眠りにつく。酔いと疲れで意識が朦朧とする中、うさおとエレオスはダングリにくっつき、イチャイチャとも取れる甘えた態度を見せる。ダングリは「ん…やめなよ…」と呟きながらも、どこか満更でもない様子で眠りに落ちる。
翌朝、ダングリが目を覚ますと、隣には誰もいない。ベッドは妙に広く感じられ、昨夜の喧騒が夢だったかのようだ。リビングに足を踏み入れると、キッチンから香ばしい匂いが漂ってくる。そこにはエレオスが、慣れた手つきで朝食を用意していた。
「ほら、ダングリ。仕事があるんだろ? ちゃんと食べなきゃな。」
エレオスはそう言いながら、ダングリのためにトーストとスクランブルエッグを盛り付ける。その優しさは、親友としての自然な気遣いにも見える。しかし、彼の内心にはダングリへの強い執着が渦巻いている。エレオスにとって、ダングリはただの友人以上の存在だ。彼の笑顔や無防備な寝顔を見ると、独占したいという黒い衝動が抑えきれなくなる。それでも、エレオスは冷静な仮面を被り、ダングリには気づかれないよう振る舞う。
一方、うさおはエレオスに起こされて早々に退散していた。「これ以上迷惑かけられないよ!」と慌ててダングリの居住区のビルから飛び出し、朝の光の中を駆けていく。純粋な彼は、昨夜の出来事を「楽しかったな!」とポジティブに振り返りつつ、どこかで「またダングリさんのダンス見たいな…」と夢見がちに考える。
数日後、ダングリはいつものように冒険の合間に居住区のカフェで一息ついていると、うさおがひょっこり現れる。「ダングリさん! また会えた!」と無邪気に笑ううさおは、例の夜のことを「最高のダンスパーティーだった!」と振り返り、改めてダンスの師匠としてダングリを慕いたいと申し出る。ダングリは「師匠って…大げさだろ」と苦笑しつつ、うさおの純粋さに心をほぐされる。
そこへ、エレオスも偶然(本当はダングリのスケジュールを把握していたのだが)カフェにやってくる。うさおとエレオスは初対面のぎこちなさを思い出しつつも、ダングリの存在が二人を繋ぐ。エレオスはうさおの天真爛漫さに少し苛立ちを覚えるが、ダングリが楽しそうに話す姿を見ると、渋々受け入れる。
「またあの夜みたいに、踊らないか?」とエレオスが冗談めかして言うと、うさおが「いいね! 今度はもっと広い場所で!」と乗り気になり、ダングリも「仕方ないな、付き合ってやるよ」と笑う。3人はカフェを出て、居住区の広場で即興のダンスセッションを始める。通行人たちが足を止め、拍手が響く中、3人の距離はさらに縮まる。
エレオスの心には依然としてダングリへの依存心がくすぶっている。彼はうさおの無邪気さがダングリの心を掴むことを警戒し、時折鋭い視線を向ける。しかし、ダングリ自身が「エレオスは大事な親友、うさおは新しい仲間」と自然に受け入れているため、エレオスの暗い感情は表に出ない。うさおはそんなエレオスの複雑な内心に気づかず、ただ「エレオスさんもダンス上手いよね!」と無邪気に褒める。
物語の最後は、3人が広場で踊り疲れた後、夕陽を見ながら飲み物を手に語り合うシーンで締めくくられる。ダングリは「またこんな騒がしい日が来るのか…」とぼやきつつ、どこか楽しげだ。エレオスはダングリの笑顔を見つめ、心の中で「ずっとそばにいる」と誓うが、その目は穏やかさを装う。うさおは「次はもっとすごいダンスパーティーにするよ!」と無邪気に宣言し、3人の笑い声が夕暮れに響く。