タイトル無し双子の弟が20歳で結婚するって言い出した時に家族が騒いで相手が幼馴染の伏黒恵だってなった時は更に騒がしかった。伏黒の父親の実家の家系はかなりのお金持ちで虎杖家は庶民。まして悠仁と宿儺は自由奔放に育てるられている為不釣り合いだと騒がれて反対されたが、それを押し切る形で2人は番になったし、子供まで作って既成事実まで作り上げた。悠仁は運命だったんだろうなとおもいながら其れをどこか他人事の様に見ていた。
「宿儺?準備出来た?」
控え室に顔を覗ける悠仁を見て宿儺は面倒くさそうに溜息をついた。
「写真だけでよかったのだが」
「うんな事言いうなよ!かぁちゃん泣くぜ」
悠仁の笑顔に宿儺が照れる。悠仁は可愛いと思いながらはにかむと宿儺に頭を撫でられる。
「なぁセットが崩れ・・」
「お前が両親を説得したのだろ?」
「なんの事だか?それより俺、伏黒見てくるわ」
柔らかく笑われて悠仁は照れながらその場を離れる。部屋を出ようとした時だった。
「悠仁とありがとう」
照れて笑う弟に悠仁が一瞬固まるがすぐに何時もの笑顔になり
「幸せになれよ!宿儺!早く甥っ子か姪っ子見てぇな」
その言葉に宿儺が更に顔を赤くするのだった。
「伏黒!出来た?」
悠仁の言葉に部屋にいた男性二人が振り返る。1人はよく知った男性の伏黒恵とその横に銀髪の長身の男性が悠仁を見て微笑むその笑顔に悠仁は頬が紅くなる。
「えっと・・俺邪魔したかな?」
悠仁の言葉に伏黒は溜息をつきながら隣の男性を睨む。
「五条さん話は終わりましたよ」
「そうだね?その条件を呑むのをおすすめするよ、恵」
五条と呼ばれた男性は伏黒の肩を叩いて部屋を出ようと悠仁との横を通り過ぎようとして立ち止まる。
「君、Ωなの?」
その言葉に悠仁は咄嗟に首元の服を握ると男性を見詰める。
「えっ?匂う?隠してきたのに」
悠仁は戸惑いながら五条を見あげると優しく安心させるような笑顔に捕まる。
「大丈夫だよ。多分僕だけしか分からないから」
そう言われて悠仁とは首を傾げると、上目で五条を見つめると相手の長い腕が悠仁の首元に触れる。
「ひゃぁ!」
「あっ、ごめんねびっくりさせたかな?」
首輪を触られて悠仁の体が跳ねてぎゅと目を瞑る。
「ちょっと!あんた、そいつは俺の婚約者の兄貴だからやめろ!」
伏黒の言葉に五条は見えない様にニヤリと笑う。
「さっきの条件無しね!恵」
「何の話?」
「君は知らなくて良いよ・・名前は?親戚になるし聞いてもいい?」
「えっ・・虎杖悠仁っす」
「悠仁か!可愛いね!言われない?」
その言葉に悠仁は首を左右に振る
「皆の見る目無いね!悠仁に気付かないとか」
「五条さん!いい加減にしろ!」
伏黒は五条に近づくとその体を離し相手を睨むと五条はやれやれとジェスチャーして部屋を出ていく。それを二人で見送りながらその姿が無くなると伏黒は溜息をついた。
「虎杖・・あの人には絶対に近づくな」
「えっ?なんかあるの?」
「あの人は五条悟って言って」
「五条ってあの五条家の人?伏黒ってすげー」
五条の名前に悠仁は驚く。
「そんな・・事は」
「でも、伏黒は伏黒じゃん!俺は親戚なってもあんま関係し」
何時もの笑顔に伏黒も鼻で笑う。
「それよりさぁ、俺さ就職決まりそうだから出産祝い楽しみにしとけよ」
バシバシと背中を叩く悠仁に伏黒は迷惑そうに何処か楽しそうに微笑んだ。
「痛てぇーよ馬鹿!」
その後たわいの無い話を終わらせると悠仁は部屋を後にする。部屋を出て歩き出そうとするといきなり腕を引っ張られ空いた隣の控え室に引っ張りこまれる。
「えっ何?やぁなぁ!離せよ!やだぁ」
壁に体を押し付けられて耳の後ろから首筋を舐めあげられる。
「嫌だ・・めって」
部屋に充満すらる甘いクチナシの花の匂いに悠仁の身体が震える。
「僕の匂い好きでしょう悠仁?」
甘い声に顔をあげると先程であった五条が目の前にいて悠仁は固まる。
「なんで・・・五条さん」
怯えた表情で悠仁は五条を見つめる。五条はニコニコと笑いながら悠仁の首の後ろに手を回す。ピィーと音がなると悠仁との首から首輪が床にコトンと音を立てて床に落ちる。
「えっ?なんで・・」
「僕、何でも出来ちゃうから」
「嘘・・・・やぁ!やめてよ・・五条さん」
「運命の番なんだから諦めなよ」
更に五条のフェロモンが強くなり悠仁の体から力が抜ける。
「楽しもうよ悠仁」
その言葉に悠仁は力無く首を振り抵抗するが体の向きを変えられてズボンと下着を脱がされる。
「やだぁ・・お願い」
「駄目♡とりあえず番になろうね悠仁」
Ωの特徴で濡れたアナルに硬いそれを押し付けられて悠仁はポロポロと涙を流す。
「恵と宿儺の子供に従兄弟作ってあげようね悠仁」