夜、濃紺というよりかはネイビーブルーに近くオリオン座が瞬く空の下、点々と置かれた街頭に照らされた姿が好きなのは、鷹弥の光が透き通るような白髪が眩しすぎなくなるから。
(元ネタははるまきごはんの彗星になれたなら)
夜中の散歩で暗い道を「ふふ、世界に2人きりみたいだ。楽しいねぇ」って少し先を歩く鷹弥に「……あぁ、そうだな。」と言いながら、街頭に照らされて揺れる白髪を見ている。
「ねえ悠李。クロノスタシスって知ってる?」
「時計の針が止まって見える現象のことだろう?」
「流石悠李だね。知らないフリしてくれても良かったのに」
「なんだそれ」
「この時間も、嘘でいいから永遠になればいいのにね。」
「そうだな。」
前方を歩く鷹弥から手を差し出され、握り返すと、いつもより少し手のひらが汗ばんでいた。
「アイスでも買って帰るか?」
「うん、そうしようか」
コンビニで1個ずつアイスを買って、繋がれていない方の手でビニール袋をふらふらとさせながら鼻歌を歌う鷹弥は、そう多くはなくなったアイドルとしてではない、鷹弥としての自由な時間を楽しんでいた。
(元ネタはきのこ帝国のクロノスタシス。350mlの缶ビールは未成年飲酒になるのでアイスで代替。こっちはもう少し広げて色々書きたい)