つまりバブでオギャ『…零昨日家来た?』
零のスマホに盧笙から着信有り。
通話ボタンをタップするともしもしもなく開口一番、盧笙はそう言った。
零はニヤリと笑みを浮かべた。内心大変愉快だ。
「いや?」
『あ、そう…』
「なんかあったのか?」
声はややシリアスめなトーンで、でも顔は依然としてニヤニヤしたまま零は言葉を返した。
何故なら零は昨夜の事情を知ってるからである。まぁ、ただ嘘は吐いていない。零は昨夜盧笙の家に行っていない。簓に誘われていたが東都にいたので断った。
ただ簓から電話はあった。大変酔っていた。盧笙も、簓も。
『いや、あー…』
「痴話喧嘩か?」
『いや、…なんて言うたらええんか…』
電話の向こうで盧笙は言葉を濁す。
『結論から先言うと、…昨日のこと全然、覚えてへんねん』
1909