考えすぎた結果ハルトの呼び方を大量に生み出してしまったペパー。ここはオレンジアカデミー エントランス3階。
本棚に囲まれたエントランスは1階から3階まで学生が自習できるように各所に机が設けられていた。
太陽が西に傾き、大きな窓から夕陽が差し込む頃。
少年2人が大きなテーブルに教科書とノート広げそれぞれ課題をこなしていた。
「サザンカって名前、カッコいいけど長えよな」
「人の名前になに言ってるの?」
ペパーの唐突な発言に、ノートから顔を上げずサザンカは黙々と目の前の問題を解いていた。
ペパーは課題に飽きたのか聞き手でペンを回し、窓から差し込む夕陽を眺めている。
「4文字ってよびづらくねぇか?なんつーなニュアンス的に」
「…確かにそうかも…?ネモもボタンもペパーも僕の周りの人たちは3文字くらいだね」
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