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    大正と現代の鬼舞炭がシェアハウスする話④

    邂逅翌日「怒ってる?」
    「怒らんと思うかあれで」
    「ごめんなさい、すみませんでした。言い訳するから聞いてくれないか」
    「言ってみろ」
    「酒に酔って鼻が効かなかった。あとちゃんと直前で気付いた」
    「鼻が効かなければ誰彼構わず迫るのか。ならば飲酒など禁止だ」
    「うう……だってこんなにもそっくりな人間が居るなんて、普通思わないじゃないか」
    「ふん、私はすぐに気付いたぞ。あの竈門炭治郎は別人だと」
    「ええ!それを言うのはずるいぞ!あっちは十五歳、俺は二十一歳!違うに決まってる!」

     リビングのソファの横で、正座した俺は無惨の叱責を受けていた。四人が邂逅したあの時、恋人ではない方の鬼舞辻無惨と『良い感じ』になっていた事が許せないようだ。
    「見た目を言うなら、アチラの鬼舞辻無惨の方が私より若々しく見えるのではないか?年頃だけならお前の方がよっぽど近そうだ」
    「ああ、確かに皺の数が……、って、いや!悪かった!そんな怖い顔しないでくれ!」
     自嘲を含めた言葉に素直に同意されると、それはそれで腹立たしいのだろう。みるみる無惨の眉が釣り上がっていく。
    「それなのに、お前は間違えた。何故だ?私への気持ちが足りないからではないか?悲しいぞ炭治郎。日頃あれだけ私の愛を伝えていても、お前の気持ちは其れだけなのか」
    「もーー!ごめんって、謝ってるじゃないか!もう間違えないから!一晩寝て起きたら頭もスッキリしたし、鼻も完璧だ。お前とあの人は全然違う。俺にもわかります」
    「どうだか。それに私が怒っているのはそれだけではない。子供一人ならまだしもとは思ったが、あの男まで此処に住まわせるなど危険極まりない事を分かっているのか?
    それともお前、私の居ぬ間にあの男をつまみ食いでもするつもりではないだろうな」
    「だって今まで居た場所も分からずいきなり世間に放り出されたなんて、そんな人達を追い出せないだろ。今までの場所と何もかも違うと言うし、せめて解決方法が見つかるまで良いじゃないか。………ん?つまみ食い?どう言う意味だ?」
     無惨はフゥーと大きく息を吐いて、天井を仰いだ。眉間に皺を寄せているが、何故そうまで怒っているのかが俺にはいまいち分からない。二人を住まわせる事に何故危険が伴うのかも、理由があるならきちんと教えてほしいのに無惨ははっきりと言ってくれない。
    「何が危険かなんて、俺の頭じゃ想像しきれないよ。困ってる人がいて、しかもそれが俺たち二人にそっくりなんて、手を差し伸べない方がどうかしてる。無惨が不満に思う事ちゃんと教えてくれよ。俺が頑張ってどうにかなる事ならやるからさ」
     正座した足もそろそろ痺れてきた。足を崩したいけど、話が終わる気配はまだ無かった。少しでもしおらしく反省した顔で、ソファにどっかりと座った無惨を見上げた。無惨は何かを考え込んでいるようだった。頭の回る彼のことだから、居候を許可した二人について考えておきたい事は色々あるのだろう。ただ可哀想だと言うだけで懐に入れ込んでしまった自分には想像のつかない何かが、きっと。
    「例えばだ」
     考えをまとめたらしい無惨が、ソファから身を起こした。床に座り込む俺を引っ張り上げて、あっという間にソファに組み敷いてしまった。急に視界が変わった事に目を白黒させてしまう。
    「あの男が、こうしてお前に危害を加えようとした時、どうするつもりだ。身を守れるのか」
     ドスンと乱暴な音を立てて、顔のすぐ横に無惨の手が置かれた。のし掛かられるような体勢だ。こんな事を危惧していたと考えもしなかったので驚いた。見上げた無惨の顔は怒っていた。
    「どうだろう?でもこんな事するかな?俺は、あの人が俺に手を出すとは思えないけど」
    「そんな根拠のない信用捨ててしまえ。彼奴は『鬼舞辻無惨』なのだぞ。私は信用ならん」
    「逆だよ。お前と同じ名の人だ。俺は信用したい」
    「……馬鹿め。それで足元掬われたら本気で許さんぞ」
    「はは、用心するよ。それにあの子も居るだろう。きっと『鬼舞辻無惨』が悪い事しようとしたら止めてくれるよ」
    「本当に根拠のない信用だ」
    「そうか?別の世界の俺達、全くの別人とも思えない。どこか似通ってるのは見た目だけじゃないんじゃないかなぁ。例えば放り出されたら困るって言う打算とか、お前なら絶対考えつきそうなものだし。わざわざ家主に危害加えるような事、しないだろ?」
     そんな精一杯の主張を聞いて、無惨は目を瞑る。何を考えているかは分からないが、きっと自分だったらと想像しているのだろう。やがて無惨の頭が降りてきて、俺の肩にポスンと柔らかい音を立てて乗った。その頭を抱えて、沿うように頬を寄せた。自分を心配してくれてたんだなと思うと、先程まで怒っていたあの顔ですら愛おしい。暫くその温もりに浸っていると、無惨はそのままぎゅうと抱き締めてきた。
    「……お前が奴らを信用すると言うのなら、分かった。お前の美徳にこれ以上口出しはしない。だが私はそれなりの対策をする。だから私の言いつけは守る事。できるな?」
     どうせ拒否は許さないだろう提案に、分かったと答えた。すると頬に一つキスが降ってきて、それから無惨は身を起こす。準備がある、と言って部屋に戻っていくのを、ソファに寝そべりながら目で追っていた。

     正座していたせいでまだ足に痺れもあるし、そのままぼーっと天井を見つめた。昨日の騒動が嘘のように静かだ。
     今は土曜日の昼。居候の炭治郎君(同じ名で変な気だけど、そう呼ぶ事にした)は、何かさせてください!と譲らないので、取り敢えず今は家の掃除をしてもらっている。と言っても俺も掃除は好きだし、普段から綺麗にしていてそんなに大掛かりな掃除をする場所は残ってなかった。そうしたら庭の草むしりをすると言い出した。此処は元々無惨の邸宅なのだが、それなりの収入がある彼の家は庭もそれなりに広い。やりがいを見つけた彼の瞳はそれは輝かしくて、見送るこちら側もじゃあよろしく、と気兼ねなく頼んでしまった。
     一方、居候の無惨さんの方は貸した和室に篭っていた。夜のうちに隙間なく窓に覆いを掛けて、更には絶対に雨戸を開けるなよ、とまで念を押された。だから部屋には一切の陽光が入らない。特殊な病気で陽に当たると火傷してしまうそうだ。彼は、ずっとその治療薬を探していると聞いた。青い彼岸花という植物にその効能があるらしい、とも。すぐに携帯端末で調べたけれど、そう言う名前の花は存在しなかった。もっと違う名前はないのかと聞いたけど、それよりも彼は携帯端末の方が気になるようだった。その板は何だ、と食い入るような熱い視線。スマートフォンもインターネットも、彼らは知らなかった。
     彼らは大正時代に生きていたと言う。百年前の過去の時代。ならば電子化が進んだ現代は珍しい物ばかりだろう。そして、大正時代から来た無惨は特にインターネットに興味があるようだ。自分にも寄越せと強く望んでいたので、古いノートパソコンを一つ渡した。それからずっと部屋に篭っているけれど、閉じ籠もってばかりで良い加減疲れないのかな。まだ青い彼岸花について調べているのかな?
     開けるな、と念を押されていたから、気にはなるけどそっとしている。

     さてそろそろ昼食の準備をするか、とソファから起き上がった所で、リビングから庭に続くガラス戸がカラカラと音を立てて開いた。炭治郎君だ。右手に鎌を持って、首にはタオルを巻いて、やり切った顔をしている。その向こうに見える庭といえば、雑草という雑草が引っこ抜かれたおかげで、白い塀は地面との接点を真っ直ぐに晒し、芝生の目も均一に見えて美しかった。
    「わ、凄いなぁ」
    「俺は山育ちなので、野良仕事は得意です!」
    「そうなんだ。俺はずっと街で育ったから、こんなに作業してたらきっと腰が痛くなっちゃう。君は足腰が強いんだな」
    「鍛えているので!他にも仕事があれば言ってください、何でもします!」
    「うーん、取り敢えず風呂に入るのはどうかな?汗もかいただろう」
    「風呂ですか?でもこの時間じゃまだお二人は入らないのでは?お湯も燃料も勿体ないから水浴びで良いですよ」
    「ええっ、風邪ひいてしまうよ。シャワーだけでも浴びたらさっぱりするから、入っておいでよ」
    「しゃわー?」
    「あっ、使い方もわからないかぁ。よしっ、じゃあ」

     一緒に入ろう!と言って、ぽかんと呆ける炭治郎君を風呂場まで連れて行った。色々な設備の説明も兼ねられるし早いと思ったのだ。最初、給湯器付き風呂が喋り始めると「女中さんが居るのか⁉︎」と勘違いしたし、蛇口を捻って湯が出てくると「火の番は誰が?何処で?」と窓の向こうを覗いていた。逐一説明するが「な、なるほど⁉︎」と上擦った声で返答されれば、何処まで理解して貰えたかは少し不安になる。
    「仕組みまで分からなくて大丈夫だ。というか俺もよくは知らない。ボタン押せば取り敢えずお湯は出るから」
    「は、はい!なんとか、次から一人でも入れそうです!」
     と、一通り教えきったところで、もくもくとこもる湯気の中、俺達は一緒に湯船に浸かっていた。それにしても裸になってみて驚いた。十五歳の彼はその歳には似つかわしくないほどの鍛えた体つきに、痛々しい古傷が身体中にあった。そんな視線を感じたのか彼も二人の体を見比べて、得心した顔で目を細めた。
    「刀を握る必要があったので、怪我は山程してきました。見た目はあんまり綺麗じゃ無いけど、今はもう治ったし痛くも無いんですよ」
     痛々しいと考えていたのが顔に出ていたのかもしれない。年下なのに気を遣わせるような事を言わせてしまって悪かったよなぁ。こんなに傷だらけになる程の、何か武器を取らなければいけない事情が彼らの間にはあったのだろうな。その因縁については一番最初に聞いたのだけど、口を濁すばかりで教えてはくれなかった。聞けば要らない気を揉んでしまうとか、こちらを慮っての事らしい。『協力しよう』という提案に彼らは同意していたし、あれから刀を抜いてはいないみたいだ。それで二人が納得しているなら俺からあまり掘り下げるのは良くないよな、と思うことにしている。

    「昨日は良く寝られた?狭い和室に二人とも押し込めちゃってごめん。やっぱりちゃんとした一人部屋が良いよな」
     この家はそれなりに広いし空き部屋もなくはないけれど、流石に予備のベッドは置いていない。俺と無惨はそれぞれ自分の部屋を持っていたし、最初は俺の部屋のベッド使って貰えば良いかなと提案したけれど断られてしまった。無惨の部屋のベッドはすごく大きいし、どうせ二人で寝てしまう事も多かったから、俺としては全然構わなかったのだけど。
    『そんな!申し訳ないです!俺は床でも寝られるから大丈夫です!』
    『私もベッドは必要ない。それより早く”いんたーねっと“を寄越せ。あと篭れる場所だ。なるべく窓は小さい方が良い。この際狭くとも我慢してやる』
    『お、お前!それが人様にものを頼む態度か!』
     流石に床はどうかと思って和室を提案したんだけど、もう一部屋どうしようかなぁなんて考えているうちに二人して部屋に向かって行ってしまった。昨夜の印象ではあまり仲のいい二人に見えなかったから、同じ部屋で大丈夫?と声を掛けたら
    『夜の間、コイツから目を離すわけにいかないので』との返答だった。

    「それに、そうだ、監視とやらは大丈夫だったのか?まさか一晩中起きてたなんてことは」
    「そのつもりだったんですけど、いつのまにか意識が飛んでいて……徹夜は苦じゃない筈なんですけど、不甲斐なし…」
    「ええっ、ちゃんと寝てくれ!慣れない場所で余計疲れているはずだし……そうだ、俺のベッド使って良いから、少し寝てきたらどうだ?そうしよう!」
     そう言って、ざばぁ、と先に湯から出た。脱衣所のタオルを自分に引っ掛け、まだ浴槽に残る彼にもタオルを、と中を覗くと少し顔が赤い。
    「あれ?のぼせてしまったか?」
    「あ、いや、あの、背中が……」
    「背中?俺の?」
     洗面台に映して自分の背を見ると、Tシャツだとギリギリ見えてしまいそうな首筋から腰と尻の境目くらいまで、無数のキスマークが残っていた。どう見ても虫刺されなんて言い訳も効かなさそうな数。あれ⁉︎いつのだろう⁉︎と慌ててタオルで隠したけれど、もうバッチリ見られてしまった。こんなにつけるなんて何を考えてるんだアイツ。彼が真っ赤になって湯に沈んでいるのを見て、俺も恥ずかしくなってしまった。今まで家で二人だけだったけど、これからこういう事にも気を付けなければいけないな。何より十五歳の子に見せて良いものじゃない。
    「ごめん変なもの見せて…!あははは…本当、ごめんね…」
    「い、いえ……!お二人は恋人だって聞きました。そういう事もあります、よね…!」
    「あ、うん、無惨から聞いたんだな。そうなんだ。同じ顔だから君からしたら変な感じかもしれないけれど」
     同じ顔、と言う言葉に彼はピクリと反応した。そして沈んだ顔を上げて、真剣な顔で俺に質問をしてきた。
    「……鬼舞辻さん、って、どんな人なんですか…?」
    「無惨?見たままに態度は不遜だし、我儘なやつだよ。アイツの振る舞いで何か嫌な事あったら言ってくれ。次から改めろって叱っておくから。と言うか、君と来た鬼舞辻無惨も似たような中身なんじゃないのか?俺たちも大分…いやかなり…似通っていると思うし」
     俺が思った事を言うと、炭治郎君は首を振って「違います」と言った。
    「俺と来た鬼舞辻無惨は、本当に……酷い奴なんです。人の心なんて持ってない。だから貴方と恋仲になれる鬼舞辻さんは、きっと中身が全然違うはずです」
    「そ、そうなんだ。まあ同じ家に居るのだし、気になるなら沢山会話してみたら良いよ。無惨も君をうちに連れてきたくらいだし、きっと君の事は無碍にしない」
    「そう、ですね。ああ…!でも俺と来た鬼舞辻無惨には、本当に気を付けてくださいね!今は昼だから放っておいても大丈夫だと思うけど、夜に絶対に奴と二人きりにならないように…!」
    「そうかな?そんなに危険に思えなかったけど…」
    「危 険 で す!俺の目の届かない所で二人になったら、何をされるかわからない」
     先程、ソファの上で無惨に言われた事を思い出した。ひょっとして無惨の言ってた事って結構正解に近かったのだろうか。俺達より無惨さんを知っている炭治郎君がそう言うのなら信憑性も増してしまう。
    「君も無惨と同じ意見なのか」
    「鬼舞辻さん?」
    「うーん、彼が俺に手を出すくらいなら、炭治郎君の方がもっと危ないと思うんだけど。同室なのだし」
    「ご心配ありがとうございます。でも俺は大丈夫です。覚悟はしました。絶対、俺以外には牙を向けさせません…!」
     覚悟した、と言うその顔は真剣だ。彼が言うほど色欲に溢れた人には見えなかったけど、もし本当ならそれは大問題だ。何たって彼は未成年だし、現代にしたらまだ義務教育を受けているような年齢。そんな子に、牙?手を出す…?一体どこまで…⁉︎
    「一応聞くけど、それは無理矢理とかじゃないよな?君は、嫌な事は大人に頼って良いんだぞ」
    「いや、頼るとかは……ええと、だっ、大丈夫です!全部同意の上なので!」
    「本当に⁉︎なんだかすごく嫌そうに見えたけど……」
    「いっ……嫌じゃないので……大丈夫です……」
    「変な顔しているけど⁉︎」
     こんな癖まで俺と一緒なんて、親近感どころじゃない。いや親しみ感じている場合じゃなかった。そしてはたと気付いた。無惨と俺が出会ったのも彼の年頃だった。実家のパン屋で手伝いをしていた頃、たまたま来店した無惨が俺に一目惚れをしたというのがキッカケだった。あの時俺は十五歳。炭治郎君と同じ歳じゃないか。
     今でこそすごく仲が良いけど、初めの頃は無惨からの気持ちが一方的だった。ひょっとしてこんな所まで一緒なのか?昔のアレコレが思い出されてしまう。休日に学校の先生と偶々出会って少し話をしていたら、それを見咎めた無惨に無理矢理犯されかけた事がある。付き合ってもいないのに!あの時の無惨は怖かった。鬼かと思った。それでも今は付き合っているし、思い返せば色々と相性が良かったと思う。……でもやっぱり犯罪スレスレだったな。俺がオオゴトにしないから無惨は助かっただけで、通報すれば経歴に傷でもついたに違いない。
     重なる共通点に俺の第六感が騒いでいる。これは、ちょっと、無惨さんときちんと話をするべきなんじゃないか…?二人きりになるなと釘を刺されたから、ここはウチの無惨も巻き込んできちんと大人の話を……そんな事を考えていたらポチャンと湯が跳ねる音がした。炭治郎君が居な……沈んでる!
    「ああっ、ごめん、寝不足なのに長湯しすぎたな!」
     のぼせたのか湯に沈んでしまった炭治郎君を、慌てて引き揚げた。慌ただしく大声を張る俺の声に、部屋に戻っていた無惨も姿を表した。タオルで拭いて涼しい服を着せ、俺のベッドに寝かせる。のぼせた体を冷やそうとうちわで仰いでいると、すうすうと気持ちよさそうな寝息を立てるようになった。落ち着いた様子で寝ているのでそっとタオルケットを肩まで掛けた。よっぽど気を張って疲れていたんだろうな。もっと早く気付いてあげればよかった。

     結構ドタバタ音を立てたけど、無惨さんの部屋からはうんともすんとも反応がなかった。寝ているのか?ってくらいに静かだけど、部屋の前で耳を澄ますとかちゃかちゃとキーボードの音がする。聞こえてない訳はないので一応声を掛けようかな。でも襖に手を伸ばしたら、無惨に腕を掴まれて静止した。
    「放っておけ。奴とは関わらずともいいだろう」
     そう言うわけにもいかないんじゃないかなぁ?と困り顔をしたら、無惨はフウ、と小さく溜息をついた。
    「分かった。私も奴には釘を刺しておかねばならんし、少し話をしよう。お前はあの子供を見ておけ」
     そう言って無惨は一度部屋に戻った。どうやら自分のノートパソコンを手に持って、和室へと向かっていく。彼らがどんな話をするのかは気になるけど、そういえば昼時過ぎているのにお昼ご飯もまだだった。四人分、作らないとなぁ。彼らの好き嫌いを聞いておけばよかったな。これから長く過ごす予感がするし、食の好みは把握しないとな。話し合いが終わったら聞いてみよう!
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