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    Katsuki

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    Katsuki

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    悠脹短編集②
    その朝にはもうスズメはいない(2021.5.27 初稿、再加筆済)
    24時間ワンドロのお題『朝チュン』で書いたもの。呪霊狩り期間。悠仁の独白メイン。

    #悠脹

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    warabi0101

    DOODLE※本誌バレ ※死ネタ ※捏造
    残された者と残さなかった者のお話。
    死んだひとはお墓に宿るのか思い出に宿るのか、というお話のような。自分でも何を書いているかよくわかりませんが、どうしても今書かねばならないと思って書きました。死ネタですので閲覧ご注意ください。
    空っぽの夕焼け(悠脹)俺と脹相が再会したのは、全てが終わった後だった。

    九十九さんに会いたいかと聞かれて、俺はそれが何を意味するかが分かった。連れていかれた先は、ひどく寒くて暗い部屋だった。俺は浅い息を吸い込んでから九十九さんに聞いた。脹相は何か残さなかったか、と。彼女は首を振った。脹相は最期まで俺を呪わなかった。
    脹相は彼のふたりの弟と同じように葬られた。俺は九十九さんの隣に立って、その様をずっと見ていた。命尽きるまで戦ったのだろうと分かる傷だらけの身体が火に抱かれ、骨になって、小さな壺に収められて、森の中に建てられた小さなお堂の中に収められるまでを、ただ静かに、目に焼き付けるように眺めていた。
    涙は出なかった。脹相の身体が灰になるときも、つめたくてかるい壺を胸に抱いた時も、脹相が収められたお堂の前に立った時も。俺は涙を流すことも、お堂に手を合わせることも、目を瞑って心の中で語り掛けることも出来なかった。俺はそれがなぜかわからなくて、お堂の前に立ち尽くして自分の中に押し寄せるさざ波のような音をずっと聞いていた。もう日が暮れるよと先生が俺の肩を叩いてくれたとき、俺はひとつだけわかったことがあった。
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