やっとこさ鍵を見つけ、篝火のある不死牢を開けると奥で誰かが俯いて座っていた。
ずっとここで囚われていたのだろうかと思い不死は声をかけてみた。
「あの…」
「誰だ、あんた。あの野郎が戻ってきたのかと思ったが…。鍵を開けてくれたのか、これで外に出られる。あのクソ野郎…必ず見つけ出してやる…」
鉄仮面をつけた戦士風の男の名前はクレイトンという。
聞けば、ミラの国の出身でここドラングレイグには武者修行の旅で来たらしいが途中で一緒になった男に殺されかけここで返り討ちにしようとしたら閉じ込められて途方に暮れていたらしい。
「あんたのおかげで助かったよ。礼を言う。」
「いえいえ!偶然とはいえ貴方の助けになったのならよかった。貴方の話を聞く限りだとその方はまだこのドラングレイグに居そうですね…」
1089