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    ぐらんぶる

    📿がちゅき

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    ぐらんぶる

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    夢主の目が見えなくなって内心嬉しいと思ってる📿さん。

    無神経だと、人は言うだろうか?

    最低な男だと...

    夢主の眼が見えなくなったと絶佳より知らせを受けた時

    あぁやはり彼女に鬼殺隊など辞めなさいと、強引にでも言っていればこんな事には...


    そう後悔や悲しみよりも

    “そうか”と

    私は喜びに満ちていた。


    やっと夢主の眼に写るものは誰もいない。

    例え、それが私を含めた事だろうと

    夢主を側に置いておけば良いだけの話だ。


    夢主の知らない所で着々と準備を進めていた、夢主を私の屋敷へ。

    この事を皆に伝え

    祝言は…親方様に相談し二人だけで小さくしよう

    私達の子ならば、きっと愛らしいに違いない。


    私の頭の中は夢主との暮らしで一杯だった







             ・・・
    「別れてください..岩柱様」


    夢主は私に死ねと言わんばかりの言葉を発した。


    「岩柱様の負担には、なりたくないです…」


    “負担”...?

    私がいつ、そんなことを言った?


    「眼が見えない私なんかよりも、…岩柱様には他に良い女性がいます」


    夢主よりも良い女性など居るわけがない


    「ですから岩ば--…」


    言い掛けた口を自分の口で塞いだ。


    「ぅ…ッ?」 


    これ以上夢主の口から聞きたくなかった。

    私から離れる事は許さない


    「…岩柱様…?」

    「いつものように、名前で呼んで欲しい..」

    「...ひ、めじまさん」




    夢主は私の全てなのだから。













    それから半年



    私達は夫婦となった。

    私の屋敷へ夢主を連れて行くと、どうやら気に入ってもらえたらしい。

    この屋敷が夢主の住まいになるのだから..



    中を一通り案内し、最後は私達の寝床

    夢主は布団へと腰を降ろし


    「すみません、悲鳴嶼さん…」


    そう言い小さく微笑んだ。


    「あぁ..」


    お礼を言いたいのは私の方だ..

    夢主は一生、私のモノとなった。 

    一生、この屋敷から出ることはない


    此処は、

    夢主を閉じ込める為の檻なのだから。

    そんな企みすら気付きもしない、私の可愛い可愛い私の妻

    無邪気に笑い私を惑わす


    「キスを、してくれないだろうか..」


    夢主の柔らかい頬に優しく手を添え、腰を落とす


    「ん…」


    小さな唇がついばみ、何度も何度も互いの舌を舐め取った。




    夢主が不自由なく暮らせるようにと

    ほとんどの事を私が引き受ける。

    夢主はただ私の側に居てくれるだけでいい


    幸せな生活が続いた。

    屋敷へ帰れば夢主が居る、夜は激しく互いを求めた。

    本当に幸せだった





    夢主が“外へ出たい”と言い出すまでは


















    ぽっ、ぽっ

    雨音が鼓膜に心地良い刺激を与えた


    「雨…?」


    庭の方に顔を向け、夢主は呟く




    「あ、あの..悲鳴嶼さん?」

    「ん?どうした?」


    日輪刀を手入れしながら夢主の声に耳だけを傾ける。


    「そろそろ、外へ出てもいいですか…?」



    手入れしている手を止め見えないが視線を、夢主へ送る。


    「えっと、此処に来てから一度も外へ出ていませんよね...?」

    「……今は雨が降っているだろう?」


    わざとらしく声を下げる


    「いえ、今日でなくてもいいんですっ..晴れている日に、少し…外を歩きたいんです」


    駄目だ..

    駄目だ、駄目だ駄目だ..


    そんな事は許さない。

    夢主はこの屋敷で、私の帰りを待っていればいい..



    「あの、悲鳴嶼さん…?」


    返事を求め夢主は私の名を呼んだ。


    「私はこの後、任務がある。また今度にしよう」


    守る気のない言葉を並べ、その場をあしらった。


    外になど、出すものか






    的な📿さん下さい。
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