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    sirokuma_0703

    @sirokuma_0703

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    sirokuma_0703

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    成人後、🌟に別れを切り出された🎈が、後輩巻き込んで飲んでる話です。続きはないですが、ペガサス過激派のとやが気に入ってるので、供養させて下さい

    「類、別れよう。お前といると疲れる」



    「納得いかない!!」

    類はビールのジョッキを机に叩きつけ、そう叫んだ。顔を真っ赤にして情けなく涙を流す姿を、瑞希、彰人、冬弥の三人は憐みの目で見つめた。

    「1億歩譲って、いや無限歩譲って、別れを切り出されるのはいいさ」
    「譲りすぎだろ」
    「あっはは…」
    「でも、もう別の男がいるっておかしくない⁉浮気しててそっちの方がよくなったから、僕を言い訳にして別れようとしてるよね⁉」

    瑞希と彰人は顔を見合わせ、沈黙を保っていた冬弥の方を見た。

    「冬弥くんは、司先輩と付き合い長いんだよね?」
    「どう思う?」

    冬弥は手にしていたお猪口を置いて、話始める。

    「司先輩は真面目で義理堅い人だからな。その先輩が浮気までして、神代先輩と別れたいと言い出したんだ。神代先輩が悪いに決まっている。いっぱい殴らせてほしい」
    「一発じゃないんだ…」

    真顔で言ってのける姿に、類の背筋は凍った。顔色が変わらないから、酔っているのか本気なのかわからない。しかし冬弥ならやりかねないから恐ろしい。

    「お前も落ち着け。そもそもなんでそうなったとか、心あたりないんすか?」
    「心あたり…うーん」

    類は司との生活を思い出し、首をひねる。小言を言われることはたくさんあったが、そんなのはもう日常茶飯事で、別れに繋がるほどのことではない気がする。かといって大きな何かがあったかと言えば、そうではない。考え込む類を見て、冬弥はスマホを取り出し、平然と言い放った。

    「わからないなら、本人に直接聞けばいいでしょう」
    「ちょ、ちょっと冬弥くん!?」

    瑞希が慌てて止めるも、一歩遅かった。呼び出し音が鳴り、すぐに司の声が聞こえてくる。

    『冬弥?久しぶりだな。どうかしたのか?』

    その声を聞いて、冬弥の頬が緩む。

    「お久しぶりです、司先輩。実は今、神代先輩に呼び出されて、彰人と暁山と一緒に飲んでいるんです。司先輩に別れを切り出されたのが、納得いかないと」
    「君、全部言うね⁉」
    『ふむ』

    慌てる類とは対照的に、司の声は落ち着いている。

    『まぁ、理由はいろいろあるが、おおむね言った通りだ。類といると疲れる』
    「なにそれ…僕たち結構長い付き合いだったのに、なんで今更そんなこと言うんだい…」

    類の泣き言を、高性能なマイクが拾い上げたらしい。司は淡々と答えた。

    『ずっと我慢してきたからだ。それに気づかないのももう無理だし…別に良いだろう?オレの代わりは、他にもいるだろうからな』
    「え」
    『じゃあな』

    無情にもそこで、司との通話は切れた。取り付く島もない様子だ。類は項垂れる。

    「結局、類はどうしたいの?」

    瑞希の言葉に、類は顔を上げる。

    「司くんと復縁したい…!」
    「無理だろ」
    「無理では?」
    「BAD DOGS人の心がないね?」

    追い打ちをかけるように、冬弥が言う。

    「司先輩は新しい恋人と、うまくいっているようですよ」
    「え、冬弥くん知ってるの?」
    「あぁ。電話したり直接会ったりはしていないが、ラインはしていたからな。明日デートに行くのに、何を着ていくべきかと相談された」
    「うっ…聞きたくない…!」

    類は耳を塞ぎ、首を振る。

    「年上で、包容力のある素敵な方だとおっしゃっていました」
    「聞きたく…!いや、待てよ…?」

    類は顎に手をやり、考え込んだ。瑞希と彰人の脳裏に、嫌な予感が浮かぶ。

    「司くんは、僕に嫉妬して欲しかったのでは…?だから他の男を誘って、その話をわざわざ冬弥くんに聞かせて、僕に流れるようにしたんじゃ…!?」
    「おい暁山、こいつやべーぞ」
    「類、お願いだから正気に戻って…」

    類の目は爛々と輝き、怪しい光を放っている。どうやら類には、ストーカーの素質があるようだ。

    「冬弥くん、明日のデートはどこに行くって?」
    「教えません。帰ります」
    「冬弥くん!…これを」

    類が懐から何かを取り出す。それを受け取り、じっくりと吟味した冬弥は、懐にしまって答えた。

    「美術館だそうです」
    「怖い怖い!怖いって!」
    「今、どんな闇の取引があったんだ!?」

    暁山と彰人は震え上がり、冬弥と類は目を逸らす。

    「司先輩も大変だな…」
    「2人とも、お願いだから犯罪者にはならないでね」
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