エメラルドグリーンの泡沫に、キスを。4 またそれから数日経った、とある日の放課後。その日は翌日に小テストが2つほど控えている、中学生にとっては少々面倒な日であった。そして来週からは中間試験も始まる。何ともストレスフルな日々が続きそうだ。
「全く、中間試験があるってのに期末の範囲の小テストの勉強もさせるなんて教師の要領悪過ぎるんじゃないのこの学校は! っんとにめんどくさいわね!」
「…………ていうか、なんでアスカも一緒に来るの……?」
「ヒカリが鈴原に勉強教えてあげるからって別々に帰ることになって暇なのよ。そこにあんた達がいたから声掛けてやったってワケ」
「誰も君に声掛けてくれなんて頼んだ覚えないよ」
「何よこの変態男、うっさいわね!!」
拳骨を振り翳すアスカに、べーっと舌を出すカヲル。この2人が顔を合わせるといつもこうだと、シンジは頭を抱えて溜め息を吐いた。本来ならカヲルと一緒にあの喫茶店へと勉強をしに向かうはずが、人通りの少ない道中でぽつんと1人で歩いていたアスカに捕まってしまったのだ。
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