Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ytd524

    @ytd524

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 30

    ytd524

    ☆quiet follow

    8月22日合わせで発行予定のおまけ本に収録予定の小話①
    先日個人的に書かせて頂いたものの再録です。
    その際は読んでくださった方、本当にありがとうございました!

    こんななんでもない小話を4〜5本詰め込んだ、小さな本を作る予定です。
    原稿作業ドタバタですが頑張りますので、出来上がった際は是非、気に留めて頂けたら幸いです…!

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖👏💞😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    ytd524

    DONE※ほんのり未来軸
    ※起伏のないほのぼのストーリー

    伏から別れ切り出されて一度別れた五伏が一年後に再結成しかけてるお話。
    akiyuki様が描かれた漫画の世界線をイメージしたトリビュート的な作品です。
    (https://twitter.com/ak1yuk1/status/1411631616271650817)

    改めまして、akiyukiさん、お誕生日おめでとうございます!
    飛ばない風船 僕にとって恵は風船みたいな存在だった。
     僕が空気を吹き込んで、ふわふわと浮き始めたそれの紐を指先に、手首にと巻きつける。
     そうして空に飛んでいこうとするそれを地上へと繋ぎ止めながら、僕は悠々自適にこの世界を歩き回るのだ。
     その紐がどれだけ長くなろうとも、木に引っ掛かろうとも構わない。
     ただ、僕がこの紐の先を手放しさえしなければいいのだと。
     そんなことを考えながら、僕はこうしてずっと、空の青に映える緑色を真っ直ぐ見上げ続けていたのだった。



    「あっ」

     少女の声が耳に届くと同時に、彼の体はぴょん、と地面から浮かび上がっていた。小さな手を離れ飛んでいってしまいそうなそれから伸びる紐を難なく掴むと、そのまま少女の元へと歩み寄っていく。そうして目の前にしゃがみ込み、紐の先を少女の手首へとちょうちょ結びにした。
    3152

    recommended works