一等星へ続く轍・進捗兼サンプル/1995・運命の子・譲介
一九九五年。阪神淡路大震災、それから間もなく地下鉄で毒物を用いた無差別テロで多くの人が亡くなるなど、波乱に満ちた年であり、人類初の完璧なクローンが生まれたのもまたこの年であった。
その完璧な「ドクターK」こと西城KAZUYAのクローンである黒須一也、彼と同じ高校の同級生だった宮坂詩織。受験を控えた高三のタイミングで彼らの高校に編入してきた和久井譲介。進学してもなお同じ時間を重ねて道を共にし、研修医として邁進する一也と詩織、異国の地で医学を学び、研鑽を積み上げ憧れの人を追う譲介。道はそれぞれ違えども、今でも長く続く高校生同士の友情を体現している、といっても過言ではない。
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