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    たまの

    一次創作。3人の刑事さん。
    Twitterに山ほど載っけてる。 https://twitter.com/tamatzyan

    亜己ちぃってネタバレなんですよ知ってました?(さんざんTwitterでくっつくってバラしてるやんけ)

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    たまの

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    なんかエロいことをしないと出られない部屋

    ##3人の刑事さん
    ##亜己ちぃ
    #一次創作
    Original Creation
    #小説
    novel
    #SS
    #創作
    creation
    #オリジナル
    original

    胸ぐらを掴まれ、押し倒された。
     ……ええと、二十センチ以上も身長の低い、女の子から。
     強引に唇を重ねてくる。勢いまかせなので、思い切り前歯がぶつかり合う。色気もへったくれもない。ちょっと待った、という言葉は口にする前に封じられた。
     ……正直に言います、本気の抵抗はしませんでした。
     だってこの状況、ちょっとオイシイだろ。困る相手ならまだしも。何してくれんのかな、って、好奇心。これも正直に言ってしまうか、シタゴコロ、ってやつだ。
     懸命に貪られて、舌を絡め取られて。いっそ抱き返してしまおうかと頭をよぎったけれど、もう一度歯がぶつかったところではたと我に返った。舌、切れたんじゃないのか、今の。

    「――ちょっと待っ……ちぃストップ!」

     両肩を押さえて制止する。完全に覆いかぶさる状態だった彼女を、下から支えるような体勢。なんだろな、この状況、どう考えてもオイシイんだけどさ。
     腕一本ぶんの距離で引き剥がされた彼女は、まともにこちらを見ることもできない。耳、真っ赤だぞ。

    「そんながむしゃらにならなくても……」
    「でもっ、だって、こうしないと出られないって、この部屋……」
    「たしかにそうみたいだけど……」
    「……あたしが何も考えずに突入しちゃったから……!」

     そんなことだろうと思った。俺は上半身を起こす。

    「責任取ってくれるつもりだったんだろ?」

     隠しても抑えきれない声音に、彼女はハッと顔を上げた。

    「もしかして亜己ちゃん楽しんでる!?」

     しまった、バレた。

    「だってこんなシチュエーション、普段じゃまずあり得ないからなあ」
    「なに呑気なこと……っ! こま、困ってると思ったのに……!」
    「や、困ってるよ? 困ってます、実際」

     まだ赤くほてったままの耳に、そっと触れる。小さく身じろぎされて、胸にささやかな火が灯る。

    「どこからが『エロいこと』なのかなあ、とか」
    「……そっち?」
    「ホントに誰も見てないのかなあ、とか……」

     やわらかい耳たぶの感触を指先でたしかめながら、触れるだけのキス。彼女の全身から力が抜けるのを感じた。
     うん、なんだかんだいって、やっぱりこっちの方がオイシイ、かな。

    「舌、切らなかったか?」
    「……ちょっと、いひゃかっひゃ」

     ペロッと舌を出してくるから、その舌を舐めるように絡めて、もう一度。今度は深く。
     背中に腕を回して、ギュッと力を込めてくる彼女が、たまらなく可愛い。

    「……続き、してもいいかな」
    「ね、『エロいこと』って、どこからなんだろ」
    「それさっき俺が言った」
    「だってさ、急にドアが開いて、ケンが助けに来たらどうする?」

     思わず顔を見合わせると、二人して笑いがこみ上げた。たぶん同じ、げんなりと脱力する仲間の姿を想像して。
     あいつには悪いけど、空気読んで回避してもらうしかないかな。
     そう勝手に期待して、俺は彼女の四肢に指を滑らせた。
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