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    mana246911

    ※アイコンはセリヌんさん(@serisu_0429)が描いてくれました※20↑の腐女子。とうらぶ→鳴狐・明石・太郎太刀推し。文スト→やつがれ、幹部。FGO→マーリン·剣アストルフォ最推し。ウマ娘→ライスシャワー・マンハッタンカフェ★腐内容やツイート傾向は固ツイ参照して下さい。基本雑食アカウント。
    ここには基本小説をのせようとおもいます。リクエスト等がありましたらいつでもどうぞ。喜びます

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    mana246911

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    鈴利さんへの小説が遅れに遅れているから一旦進捗として

    何故かすれ違っているけど、これはこれでありかなと

    #ツイステ
    twister
    #twstプラス
    twstPlus
    #twst夢
    #twst_NL
    #シル監
    silencer

    大好きな君でいて欲しいもう二度と会えないと思っていた初恋の人と再会して、衝動的に告白をして受け入れて貰えたその日、俺はユウを茨の谷に連れて帰った。最初は行き成り茨の谷に呼ぶのはと思っていたのだが、話の流れでユウは相も変わらずあの白い空間で生活していると聞いて駄目元で「茨の谷に来るか?」と誘ったらあっさりと二つ返事を貰えて俺の方が驚いてしまった。本人の気持ちが変わらない内にと茨の谷に戻る事にした。
    母校に行ったはずの俺が女性を連れて帰ってきた事でマレウス様が治める城が一瞬騒がしくなったが、マレウス様のご配慮で人払いがされた。

    「───マレフィシア?」
    「それはおばあ様だ」

    マレウス様を見たユウの一言目がそれだった為、親父殿は爆笑、セベクは怒るというカオス空間になったが、その張本人は特に気にしていないのか呑気に「あの子結婚できたのか」などと呟いていた。ここにきてユウの友好関係が少しだけ気になってしまった。
    「おばあ様をしっているという事は噂の主はお前か」
    「そうだね」
    「意外と幼いのだな」
    「君と違って仕事こそしてないけど生きている年数だけならマレフィシアより上なんだけどな…」
    「と言う事は少なくとも500年は僕の先輩か」
    「生きている年数だけならね」
    「して、シルバー」
    「はい」
    「お前は秘密にしておきたかったんじゃないのか?」
    「その節は見て見ぬふりをして頂きありがとうございます」
    「何故今、連れてきた?」
    「講習後再会して、付き合う事になりました」
    「おやおや」

    俺の言葉を聞いて楽しそうに笑いながらも眼をすぅっと細めると同時にマレウス様の魔力が一気に満ちた。
    強過ぎる魔力に息苦しくなる中ユウは平然と立っていた。

    「魔力密度はSS、コントロールはまだ幼いね」
    「ほう?」
    「わざとなのかな?ほらこうすれば簡単に打ち払える」

    ───パチン

    ユウが指を鳴らした瞬間マレウス様の魔力が消え、涼やかな空気が流れた。一気に息がしやすくなる。流石にこんな一瞬で打破されると思っていなかったのか、マレウス様と親父殿の目が見開かれる。もちろん俺もセベクも驚いてユウを見る。

    「ふふ…また面白いモノを連れてきたな。ここに住むことを僕が許そう」
    「ありがとう」
    「して、お前名前は?」
    「───名乗るほどの名前は無いよ」
    「それは困らないか?」
    「そうか、これからは引き籠りじゃないんだったね…ならナナかな」
    「ナナ?」
    「君が付けてくれた名前は君だけが呼んでいいモノだ。それが人外に名前を付けると云う事だよ」
    「ではナナというのは?」
    「ずっと昔に少しの間使っていた名前だよ」
    「マレウス、後は若い者同士というものじゃ」
    「それもそうだな、積もる話もあるだろうし、ゆくゆくは如何するのか話し合っておくといい」
    「シルバー」
    「はい」
    「確かこの数年有休らしい有休使っておらんかったのう?」
    「は?え?」
    「君、人間は休みを適度に取らないと早死にするよ?」
    「良い事を言ったのう!!ということで今週は有給消化じゃ」
    「え?いやでも…」
    「マレウスもよいな?」
    「構わない。僕の護衛は休む気が無いと苦情が来ていた所だ。これを機に一度ゆっくり休むといい」

    主たるマレウス様にそういわれ一刻も早く休めと謁見が終わり事の顛末を先に伝えに、近衛兵の宿舎に寄ると何故かざわつき不思議に思うとユウがひょこと部屋を覗き込んでいた。

    「シルバー、お前今日どこ行くって言ってた?」
    「母校のナイトレイブンカレッジです」
    「だよな?後ろの美少女は?」
    「偶然再会した初恋の人です」
    「……へ?」
    「それで彼女と住むことになりまして」
    「へ?」
    「君、説明下手だね」
    「うっ」
    「こういう時は後日話しますでいいんだよ」
    「そうそう、それでいいんだよ」
    「じゃぁそういう事で」
    「あと申し訳ないのですが、親父殿の独断で一週間の有給消化を命じられたのですが…」
    「やっと取るんだな!!よし!!休め」
    「あ、はい」
    「ジグボルドにも取る様に言ってくれな!」
    「あ、はい」
    「一週間後質問攻めにするから覚悟してくるように。良い有休を!!あ、でも子供は少し待ってくれると助かる」
    「……?」
    「なっ!?ち、ちが、違います!!そういうつもりではないです!!」
    「若いんだから勢いも大事だぞ~~」
    「隊長!!」
    「隊長~~浮いた話の無いシルバーに恋人出来たのおもし…嬉しいのは分かるけど」
    「今面白いと言い掛けませんでしたか?」
    「早く恋人と二人きりにしてあげましょうよ~~」
    「こんなおも…めでたいのに放置しろと!?」
    「一週間後ちゃんとお答えしますので、帰ります」
    「お幸せに~~~」

    こういう所は妖精族の悪い所な気がすると思いながら後ろで静かに見ていたユウを引き連れて城から少し離れた所にある自宅に向かう。今迄は森の中にある家から通っていたのだが、去年の大雨で家が崩壊してしまい、運が悪い事に近衛兵の宿舎も空きが無く途方に暮れていた所、マレウス様が仮宿と与えてくださった小屋を改造してそのまま使わせてもらっている。眠り癖のある俺には大変ありがたい立地条件だ。最悪誰かが寝落ちした俺を拾ってくれるのだ。そういえばあの空間にいる間は一度も睡魔が来なかったなと不思議に思う。
    家に着いてリビングにユウを案内して座ってもらう。紅茶を淹れて飲むと漸く一息ついた気がする。マレウス様に会ってからが怒涛だった。一週間後近衛兵の皆と親父殿からしつこく聞かれると思うと既に憂鬱だが、一生付き合えることが出来ないと思っていた人…人?と付き合えたのだから代償としては安いのかもしれない。

    「君は愛されているね」
    「そうだと嬉しい」
    「愛されてるよ」
    「言い切るんだな」
    「君の主もわざと私を試すし、仕事仲間も凄く可愛がってくれているじゃないか」
    「そう、だな」
    「だから結論から言うと別れた方が良いと思う」
    「…は?」
    「君はあの幸せの中で幸せに人生を終えるべきだと思う」
    「───」
    「───君…シルバーはそうは思わないという顔だね」
    「当り前だ。付き合って一時間もしないうちにフラれるなんて思わないだろ」
    「ごめん」
    「それはどちらのごめんだ?」
    「別れようという意味ではないよ」
    「そうか」
    「今のは私の素直な気持ちでもあるけど、なんというか私の精神安定の為の行動だと思って欲しい」
    「ユウ」
    「シルバー先輩とはセックスをするかどうかの話し合いの末別れたんだ」
    「それは、また…」
    「当時の私もまだ若かったからさ、シルバー先輩には人でいて欲しかった。でもシルバー先輩は一緒にいれるならと人を手放そうとしてくれた」
    「……」
    「当時の私にはその決断は何故か裏切りに感じた。彼が死んだ後からあれもちゃんと愛情だと分かったんだけどね」
    「もし、俺もユウといる為に人をやめると言ったらどうするんだ?」
    「───今は絶対に許さない。でも、そうだね…2年、2年後に気持ちが変わらなったら考えてあげる。それまでにシルバーが私を変えてみてよ」
    「成程、2年後までに俺に溺れさせればいいわけだな」
    「そうだよ」
    「───んっ」
    「じゃぁ遠慮なく、愛してるユウ」

    この日から俺とユウの未来を賭けた恋愛が始まった。

    ユウの管理する植物園は主に授業と部活動で使用されるものらしく主に薬草が多いのだが、その一角でユウが育てたいものをその時の気分で作っているみたいだった。しかし基本学園の生徒と関わってはいない、らしいが、あの容姿だ。今では「植物園の妖精」と生徒達から呼ばれているらしい。

    「今日は5人の生徒に告白された」
    「……そうか」
    「ちゃんと彼氏がいるって断ったよ」
    「ありがとう。それにしても今日は多かったな」
    「罰ゲームとかだったんじゃないの?」
    「本当にそう思っているのか?」
    「だってシルバーも私の年齢知ってるでしょ?こんな年増に告白するなんて罰ゲームでもないとしないでしょ」
    「ユウ……何度も言うがユウの年齢はどう見ても20前後だ」
    「そうだね」
    「その上高校生男子からしたら丁度いい距離の魅惑的な年上のお姉さんなんだが?」
    「だとしても付き合って人がいるって分かっているのに告白なんかする?」
    「ユウは高校生男子の勢いを舐め過ぎだ」
    「勢い、ねぇ…」

    ユウは植物園が出来てから毎日何時の間にか作った植物園とつなぐ扉を作っていて、時間ぎりぎりまで家にいて植物園に通っている。何故そんなものを作ったのかを聞いたら、鏡舎の鏡ではホリデーの時しか茨の谷に戻れないのと、なるべく人に会いたくないというユウの我儘から生まれたらしい。この時から思っていたが、ユウは流行りマレウス様レベルの実力者なんだなと強く思う。植物園が出来るまでの間ユウと組手をして十戦十敗した記憶は封印したい。でも強さは良く分かった。ユウはあの白い空間に引き籠っていた事と、ユウ自身が強過ぎて今一男に対する警戒心が無い。そのせいか恋人の俺といるのに平気でショートパンツとキャミソール姿で平気で隣で寝ていたり、すり寄ってきたりする。そして漠然と前世の俺もきっとユウのこういう所に翻弄されながら付き合っていたんだろうと謎の尊敬の念を覚えた。

    「君は…シルバーは私に欲情とかするの?」

    ユウが考え込んでいる間、己の思考に沈んでいたらユウの声が聞こえて顔を上げるとユウが下から覗き込んでいた。
    それ自体は結構ある事だったが今回は風呂上がりで、キャミソールとハーフパンツの姿で覗き込んでくるので、そろそろ理性が保てないなぁとぼんやりと思う。

    「あれ?目を開けたまま寝ているのかい?器用だね」
    「そんな訳ないだろう。単に理性を働かせるためにぼんやりしていただけだ」
    「理性…?」
    「恋人が下着もつけずにキャミソール姿で下から覗き込んできたら、普通に欲情する」
    「あ、欲情するのか…」
    「ユウ」
    「…んっ」
    「好きだ、頼むから俺だけを見てくれ」
    「シルバー?」
    「前世の俺は俺を通して見てくれて構わない。でもだから、俺以外の男に靡かないでくれ」
    「───」

    言うつもりのない言葉がポツリと零れた。本当は少し不安だったのかもしれない。ユウが今更高校生に靡くとは思っていない。ただ俺はユウの愛した『前世のシルバー』というアドバンテージがあったから付き合えているんじゃないかと思っている。ユウは無意識に俺を『シルバー先輩』と呼ぶ。その度に今の俺を見てくれと叫びたくなるが、ユウが悪いわけじゃないし、前世越しでもあの銀色の綺麗な瞳が冷たい輝きから、愛情を持った優しい輝きの瞳で見られるのが好きで、約束の二年目を迎えそうな今になっても何も言えずにいる。
    こういうどうしたらいいか分からないもどかしい気持ちがふとした時に出てきては、ユウの気持ちを裏切ってベッドに押し倒し、あの色白の肌に赤い華を散らし、薄腹のナカを俺の白濁で穢したいと浅ましい欲が顔を出す。

    「一か月後にはいなくなろうと思うんだ」
    「そう、か」
    「───」

    今のが恐らく答えだろう。二年ではユウの気持ちを動かすことはできなった。諦めたくないが、恩情で二年もいてくれたユウをこれ以上俺の我儘で縛る訳にはいかない。これ以上いたら俺はユウの意思を無視して一線を越えてようとしてしまうだろう。それはお互いの為によく無いだろう。

    「少し早いがもう寝るか」
    「あ、うん」
    「それじゃぁお休み」
    「え?待って、シルバー、君は何処で寝るだい?」
    「何処って自室だが?」
    「何で?」
    「何で、と言われても…嫌じゃないのか?」
    「は?」
    「俺はユウと一線を越えたい」
    「……」
    「ユウに超える気は無い」
    「うん」
    「だからもう一緒には寝れない。俺はそこ迄出来た人間じゃないからな」
    「シルバー先輩なら寝てくれたのに…えっ、」
    「すまない」

    視界がぼやけて行く。泣くつもりは無かった。それなのに勝手に涙が零れた。そういえば昔セベクにお前は限界が来ると泣くから適度に発散しろと言われたのを何故か今思い出した。自室に戻り、ある程度涙が止まった後漸く眠る事が出来た。
    朝起きてユウの部屋と寝室として使っていた部屋を覗くとユウが使った痕跡はなく、家の中を探しても何処にもいなかったので、昨日泣いた俺を面倒に思ってあの白い空間に帰ってしまったのかもしれない。
    初恋は実らないという言葉があるから、実った期間が少しでもあった俺は幸運なのだろう。最後の挨拶も出来なかった事は悲しいが、ユウが幸せに暮らしてくれるならそれでいいと思える程度には俺はユウが好きなんだと改めて実感した。
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