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    610sugarless

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    610sugarless

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    プロット交換合同誌、無糖のプロットです!
    このプロットをもとに、由基さんが小説を書きました!

    ホメオスタシス『ホメオスタシスの○○』(もしくは『○○のホメオスタシス』とか……良い感じの言葉を入れてください……書いてる間にしっくりくるものがあれば……なければホメオスタシスだけでも大丈夫です!)


     松野一松は変化が怖い。
     一人で散歩する時はいつも同じルート。
     兄弟と出かける時も大体決まったコース。長男は競馬かパチ、釣り。十四松は近所の散歩か野球。トド松といる時に新しい店に入ることはあるけど抵抗はする。入っても全部トド松に任せて、気に入ったとしてもトド松以外とは行かない。
     チョロ松とは間が持たないからそもそも一緒に出かけない。カラ松も一緒に出かけることはないけど、それはまた別の理由。
     
     次男はむつごの中で一番、変化を厭わない男だ。
     型にはまらない。人の目を気にしない。突拍子もないことをする。
     そんな次男にいつからか、兄弟としてではない執着を向けるようになってしまった。
     そしてその執着は、おそらく本人にバレている。
     だけど流石に、それを暴こうとまではしてこない。
     二人だけ関係性を大きく変えてむつごのバランスを壊すことは、血縁とか同性とか以前に、どこか世界の根幹を揺るがす禁忌のような気がしていた。怖かった。その防衛本能のようなものが次男にもちゃんと備わっているんだと思っていた。

     ある時から、次男がやたらと遠出をするようになった。一松はその都度邪魔をした。嫌がらせの体を装って、出かける直前に怪我をさせたり意味もなく縛り上げたりゲームのレベル上げを頼んだり。出かけた後はこっそり後をつけて偶然を装って買い物に付き合わせたり、無茶苦茶な理由をこじつけて戻らせたり。
    「子守唄がないと眠れないから」
    「ええ……一度も聴いてくれたことないじゃないか……」
    「いいから、帰るぞ」
     戸惑いながらも、カラ松は毎回大人しく帰ってきた。
     暗黙の了解に、甘え切っていた。
     
     ある日、子供部屋で二人の時、急にキスを迫られる→逃げる
     押し倒される→殴る
    「何故だ!?」→「逆になんでだよ!?」
    「オレを好きだろ? 否定しないってことは、そこは前提として話進めて良いんだよな? オレはお前のその心に触れて、愛おしく思った。『応えたい』と思った。なのにお前は拒んだ。意味がわからない。何故だ?」
    「なんでわかんねぇんだよ、おれらがそういう感じになったら、洒落になんないでしょ……むつごのままでいられなくなる。父さん母さんはなんて思うんだよ、一度そういう感じに変わっちゃったら、もう二度と元には戻れない……」
     押し問答がダラダラ続く。
     変化することで何かを得る喜びよりも、失う恐怖が比べようもないほど強いということを伝える。
    「わかった、じゃあ少しずつ慣れて行けば良いだろう」
     怖がり屋さんの困った子猫ちゃんに、オレが救いの手を差し伸べてやろう、とイラつくことを言われ反発しながらもなんだかんだ丸め込まれる。
     
     二人の関係性をどうこうではなく、『変化』そのものに慣れる、ということらしい。
     カラ松は一松に、新しいことをたくさんさせた。小さなものから少しずつ、一段ずつ低い段差を登るように、段々と見える景色が変わっていくのを実感する。
    (フリーハグは断固拒否。行ったことのない道を歩く、食べたことのないものを食べる、小さな劇場で演劇の舞台を見る、世界一怖いお化け屋敷に入る、牧場で乳搾り体験をする、料理をしてみる、キャンプをしてみる、人気のない砂浜で即興セッション(一松がギターを弾いてカラ松が歌う)、パラセーリング(じゃなくても何かしら空を飛ぶアクティビティ)などなど、新しいことのチョイスはお任せしますがここらへんで小さな伏線を張ったりしてくれると嬉しいです(丸投げ侍))
     たくさんの変化をもたらされて、いつの間にかカラ松と何か新しいことをするのを楽しむようになっていた。
     
     空を飛んだ日の夜、海辺のホテルに泊まった。
     興奮冷めやらぬままはしゃいで飲んで騒いで、それから静かにキスをした。そうするのが自然だとすら思った。
    「どこまで行ってもお前はお前だし、オレはオレだし、変わろうとしても変われないことだってあるんだ」
     むつごであること、このどうしようもない執着が消せないこと、どんなに遠くへ行っても、必ずあの家へ戻っていくこと。
     服を脱いで、裸で抱き合う。初めて触れる体温も、今はそこまで怖くなかった。
    「どれだけ抗っても、変化を止められないこともある。一松、お前がオレの中で特別になってしまったように」
     出かけるのを邪魔したり、何度も連れ戻すのは、次男にとっては熱烈なアプローチでしかなかった。当然のように歯車を回そうとしたら思いの外強く抵抗するから、時間をかけて機が熟すのを待つことにした。そのうち本当に一松が自分のことを好きなのだと身に染みて、一松を大切にしたい気持ちと、全てを自分のものにしたい気持ちが膨らんで、愛しくて仕方なくなった。
     一松が変化を怖がる気持ちも理解できるようになった。人は自分にないものに惹かれるから、きっと一松はカラ松の自由で何にも縛られないところに憧れていた筈で、そうじゃなくなったカラ松にいつか愛想を尽かすかもしれない。
     だけど考えても仕方がない。実際にオレはお前を愛してしまったんだから。オレが変わってしまっても、まだオレを愛してくれるか?
    (セックス!初夜なので失敗しても良いし一松くんの尻のポテンシャルによってなんとか成功してもいいし、あんまりわだかまりの残らない朝を迎えられればなんでも良いです!(丸投げ侍II))
     
     新しい朝。決定的に変わってしまったのに、悲しいほどに自分たちは自分たちのまま。変わり映えのしない家に帰る。
    (ここで小さく貼った伏線を回収するなどして良い感じに締めてくれると嬉しいです(丸投げ侍III))
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    610sugarless

    MEMO※父水、ゲタ水の腐れ妄想です!!!
    キタロを抱き上げた時、水木がぼんやりと思い出した親父の姿にその先ずっと思い悩まされて行くんですよ。詳しいことは何も思い出せないけど、自分にとってものすごく大切な人だったということはわかる。大事なことを教えてくれた人、命を救ってくれた人、守りきれなかった人。孝三にとっての岩子がそうであったように、夢に出ては心を掻き乱される。その感情が何なのかもわからずに、ただ忘れ形見であろうキタロを大切に大切に育てていく。実際は形見どころか親父は四六時中片時も離れず一緒にいるんだけど、それには気付かず。不思議な存在がキタロを守ってくれていることだけなんとなく感じてる。
    そしてある程度立派に育ったキタロ(ゲタ吉)に、夢の面影を見た水木は無意識にキタロを心の拠り所としてしまう。強めに抱き締めたり縋り付くみたいに添い寝したり。情緒不安定おじさん。それに気付くキタロ、思春期を迎えおじさんは自分を好きなのかと思い悩む。(青春編を読むとゲタ吉が普通に欲望に忠実な俗物であることがわかる(助かる)ので)あわよくばとそれっぽい雰囲気に持ち込もうとすると、めちゃくちゃ拒絶される。でも身体はなんかまんざらでもなさそう?WHY?
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