Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    VrF9Niok9bGYqPX

    @VrF9Niok9bGYqPX

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 22

    VrF9Niok9bGYqPX

    ☆quiet follow

    愛弟子の話。イメージは数年後
    _

    ☁貴方はそれを英雄譚だと言うけれど、これは貴方の人生そのものだと思う。


    期待が重荷になってやしないかと貴方は案じてくれるけれど、そんな風に感じた事はない。私が背負っているのは貴方の生き様そのものだからどんなものより重くて当然で、貴方が残した軌跡がどれほど輝かしいものであるか証明できるのは自分だけだと思えばこれほど誇らしい事はない、苦になどなるものか。

    ハンターを志した頃の自分は行き着く先なんて考えていなかった。ただ故郷を救うために尽くしたかった。何者でもなかったから十の中の一つにくらい足るようにと、それだけだった。

    けれど貴方が私に目をかけてくれて、溢れるほどの愛を注いでくれて、育て上げてくれた。甘えには突き放して、思い上がりは叱咤して、愚かさは許してくれた。
    気が付いた時には私の血も精神も貴方で出来ていた。

    いま私が千の中で唯一になりたいと願うのは、もっと高みへと雲に手を掛けるのは、野心からでも傲りからでもない、貴方の半生を証明したいからだ。
    情けなくもそんな方法でしか貴方への想いを形にできない。どれだけ仰いでも足りない。千年先の語り草になれば気が済むだろうかと思うばかりだ。

    前を征くものが誰もいなくなっても顔を上げればいつまでも貴方が見えている。貴方の影が先に立っているから、歩みを止められない。
    携える剣がどれ程重くても、置いてきた幻が足元に纏わりついても、霞の向こうから響いた咆哮が空気を揺らすと、喜びに勇んで地を蹴ってしまう。
    あの巨体を薙いだらまた一つ、貴方の生きた証が増える。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭👍👍😭😭🙏👏👏👏👏👏💖💖💖💖💖😍🙏👏✨✨🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works