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    陽炎@ポイピク

    ジョジョ5部プロペシメインです。パソコンもペンタブもないので携帯撮り&アナログ絵しかうpしません。
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    陽炎@ポイピク

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    初めて兄貴の部屋に泊まりに行くペッシの話

    暗殺チームに入って、アジトで仮住まいをする事になったペッシ。
    アジトでの暮らしは薄暗いのを除けばそれなりだった。だが、その生活も長くは続かなかった。
    「すまんペッシ。補修しようにも賃貸を払うので手一杯でな」
    ペッシの部屋の天井から染みが広がり床へ向かって水滴が落ちていった。
    不甲斐なさそうにしているリゾットにペッシは慌てて返した。
    「いっ、いえ!元はとは言えオレがアジトに居候させて貰ってるようなモンですし!」
    ホルマジオはホテルを転々としており、イルーゾォには鏡の世界という寝床がある。ギアッチョとメローネはソルベとジェラートと共にシェアハウスしており、ペッシはリゾットの計らいでアジトの物置をわざわざ空き部屋にして貰ったのだ。
    「しかしこんな老朽化の酷い部屋で過ごしたくはないだろう?」
    ペッシは答えに窮してリゾットと天井を交互に見遣った。
    「それなら暫くオレの所に泊まればいいだろ」
    いつの間にそこにいたのか、入口に凭れかかったプロシュートが声を上げた。
    「えっ!?兄貴の所にですかい!?」
    「嫌なのかよ」
    あからさまに不機嫌そうに眉間の皺を深くするプロシュートにリゾットは溜息を吐いた。
    「おい。あまりペッシをビビらせんじゃねぇ」
    「リゾット、オレはペッシに質問してるんだぜ?」
    睨みを利かせるプロシュートに一触即発の雰囲気を感じ取ったペッシは思わず口にしてしまった。
    「あっ、あの!住まわせて貰う以上は家賃払いますしオレが居ても邪魔じゃねぇのなら!」
    「決まりだな。ペッシはオレと暮らす」
    勝手に話を進めるプロシュートにリゾットは唸った。
    「お前は1度心に決めた事は必ず遂げるかるな。いいだろう。ペッシがそう考えているのなら俺は反対しない」
    極めて冷徹に振舞おうとするリゾットにプロシュートはペッシに早く荷物纏めろと目を向けた。
    「へっ、へい!」
    ああしまった。勢いで兄貴の所で世話になると口にしちまったけど。本当は怖い。私生活でも面倒を掛けてしまい追い出されてしまうのではないだろうか。不安を抱えたままプロシュートに渡された住所の紙を頼りに合鍵片手にアパルトメントを探した。
    ネアポリスの一角にある古いアパルトメントがプロシュートの住居だった。部屋の中は殺風景でいかにも寝る為だけに帰るような質素なものだった。
    「適当にその辺へお前の物置いとけ」
    突っ立ったまま緊張しているペッシにプロシュートはソファで読書したまま言ってきた。
    仕事では厳しい上任務でヘマをやらかせば鉄拳制裁を下すような男の意外な一面にペッシは唖然呆然とする。
    「あの、兄貴。本当にいいんですかい?オレなんかが泊まっても」
    「構わねぇよ。別に人を上げるのはおめぇが初めてじゃねぇ」
    顔を上げず淡々とした表情で答えるプロシュートにペッシは何故かずきりと胸が痛んだ。どうせこの男にとっては女を部屋に上げるのと変わらないのだろう。今はまだ良くてもその内邪険に扱われるのかも知れない。分かりきった事なのに、ペッシは寝袋を広げながら虚しさを募らせた。
    「ペッシ、んな路上生活者みてぇなモンで寝ようとすんじゃねぇ。せめて眠るならソファーにしやがれ」
    プロシュートが眉間を寄せながら呆れた眼差しを寄越してきた。
    「誰が座ったかも分からねぇソファなんて嫌ですよオレは」
    ささやかなペッシの反抗。プロシュートは本をぱたんと閉じると。ニヤリと唇の端を上げた。
    「マンモーニの癖にオレの痴情に口出しするとはな。いいぜ、ペッシ。これからこの部屋はオレ達だけの城だ。誰も呼びやしねぇし誰も来させねぇ」
    それは牢獄と呼ぶのではないだろうか。ペッシは気が遠くなりそうな頭の中でそう叫んだのだった。
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    recommended works

    陽炎@ポイピク

    TRAINING足を怪我して兄貴に背負われるペッシの話
    『恋じゃない』
    #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    流石に姫抱きは勘弁してくだせぇと真っ赤になる弟分にプロシュートは溜息を吐いた。
    かれこれ永遠と続くかのような押し問答。
    ターゲットを追ってビーチ・ボーイの針と糸で捉えかけていた所、標的が残した罠へ掛かってしまい、ペッシが足を怪我してしまったのだ。
    「オレの事は置いていいから追ってくれ兄貴!」
    プロシュートはペッシの言葉に迷った。此処で見失ったら任務は失敗だ。
    だが、プロシュートは足を止めた。
    「兄貴っ!そんな事したらスタンドの射程範囲から逃げられちまう!」
    ペッシの悲痛な叫び。その時聞こえてきたのは仲間のひとりの声帯を真似た声だった。
    「ドウヤラコイツヲ始末スルノハ、ワタシノヨウデスネ」
    次の瞬間ターゲットはサイコロ状にバラバラにされてその場に崩れる。
    「ベイビィ・フェイス……」
    常に笑みを浮かべたような機械の如き肉体を持つ人型のスタンドはプロシュートとペッシを見遣った。
    「ナンテコトナイ任務デシタネ。プロシュート、アナタハドウシテ仕事ナノニ弟分ヲ優先スルノデスカ?」
    ベイビィ・フェイスは教育次第で成長するスタンドだ。故に知識欲も強い。疑問を感じれば主であるメローネ以外にも遠慮なく質問 1413